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林 光哲インタビュー「壁にぶつかっても諦めがつくまでとことん考え抜く、その姿勢は持ち続けたい」【シアダンフォト Color Feelings vol.02】

INTERVIEW

THEATER GIRLだけの撮り下ろし写真が手に入る「シアダンフォト」企画。

カラー×感情・雰囲気をテーマにしたColor Feelingsシリーズが登場。第2回にお迎えしたのは、ミュージカル『刀剣乱舞』で鬼丸国綱役を演じ、舞台『転生したらスライムだった件』-魔王来襲編&人魔交流編-など、話題作へ多数出演している林光哲(はやし・みつあき)さん。

今回の撮影テーマは、『グリーン×ナチュラル』。インタビューでは、役者としてやりがいを感じる瞬間、林さんの心の支えになっているもの、今後の目標などをお伺いしています。

「シアダンフォト Color Feelings vol.02」は2024年12月26日(木)までの期間限定販売なのでお見逃しなく。

「シアダンフォト Color Feelings vol.02」販売ページはこちら

遠回りをしないとたどり着けない発見ができたとき「ずっと悩んでいてよかった!」

――林さんが役者をやっていて、やりがいを感じる瞬間について教えてください。

発見をしたとき、でしょうか。役の感情や想い、作り手の方々が伝えたいことはもちろん、舞台に出てくる職業や歴史的背景などを少しでも理解できた瞬間に「ずっと悩んでいてよかった!」と、それまでの苦労が一気に晴れるんですよね。

それと、作品を観てくれた人がどう思ったのかを知れたときも。ミュージカル『刀剣乱舞』に出演してからSNSを頻繁にチェックするようになって、ファンの方の声で「ここが良かった」とか、逆に「これがダメ、まだ甘い」といった意見もあるんですけど、そういうのを総括して「なんかいいな」と思うようになりました。

――ファンの方の感想も、発見に繋がっていそうですね。

役者は何を発見して、何を選択するかだと思うんです。役がどう思っているのか、脚本が伝えたいことは何なのか、作品が持つメッセージの本質は何なのか……。さまざまな発見をするんですけど、そこにはいろんな繋がりがあるんですよ。

でも発見したことすべてを選択はできないので、今演じるうえで何が必要なのかを判断するのも大事。それは技術もそうだけど、最終的には人間力だと思うんです。

――発見をするために、どのようなアプローチをしていますか?

どう考えていくかはその時々で違います。でも、最終的にはシンプルが一番だと思っていて。いろいろと遠回りしながら悩んで悩んで悩んで……時には余計なことを考えたりもしながら「あ、これか!」と腑に落ちる瞬間がある。

自分で重ね合わせている感覚と言えばいいでしょうか。「この役がしたいことは、これなのか!」と。でもそれはやっぱり遠回りしないと、たどり着けないんですよね。仮にぽんと答えを見つけても、それってちょっと観ている側は飽きてしまう。その場限りで終わってしまう気がしていて。

――過程は苦しくても、苦労して見つけた答えは重みがありますよね。

そうですね。僕は役者を楽しい仕事だと思ってはいないので。

――どういう感覚ですか?

充実、ですかね? 舞台に出演する、お仕事をいただける……。「充実してる!」という感じです。僕の“楽しい”は子どもっぽい感じ。サッカーしたり、服を買ったり、そういう幼稚な楽しさなので(笑)。

諦めがつくまでとことん考え抜く、その姿勢は持ち続けたい

――壁にぶち当たったとき、林さんは今までどうやって自分と向き合ってきましたか?

その問題に対して、まずはずっと考え続けますね。答えが見つかるときもあるし、見つからないときもある。だけど、とりあえず考えます。

たとえば、オーディションに落ちても本当の原因って分からないじゃないですか。演技の先生に状況を説明して「こうすればよかったね」と言ってもらえることはあるけど、実際にそうなのかは分からない。だから仮説を立てて「こうだったのかな? 次はここに気をつけよう」とやっていくしかないから、自分が納得できるまでずっと考えていますね。

――しっかりと一度真ん中に据えて、ぶつかっていくというか。

ずっとそこにいます。もし納得行くまでひたすら考えてもわからなかったら、「しょうがない。今の自分には分からないんだ」と諦める。ただ、限界まではその姿勢を持ち続けていたいんです。

――一つ一つのことに、真面目に誠実に向き合っているんですね。

みんな僕のことを「真面目」と言ってくれるんですが、むしろ自分は普通よりもだらしない人間ですよ。もっと真面目にやっている人もいるし、努力している人もいる。そう考えると僕なんてまだまだです。

それに、裏で支えてくれるスタッフさんのほうが忙しいと思います……。役者は前に出るという意味で疲れはあるけれど、出演するシーンが終わったら一息はつける。でもスタッフさんはずっと稼働しているイメージなので、気が抜けるところがなさそうだな、と。

ゲーム感覚で生きる、それが今まで乗り越えられてきたコツかも

――お仕事をしている中で、林さんの心の支えになっているものはありますか?

10年間まったく仕事がない状況でやってきて、「才能がないんだからやめなよ」と親戚からは言われてきましたが、漠然と「なんとかなりそう」とは思っていたんです。

求められるレベルには全然達していなかったですが、ミュージカル『刀剣乱舞』に出演させていただいて「ここに立てたからには、何か自分にあるのかな?」という自負が今はあります。

――理屈ではない自信というか。

そうですね。なぜかは分からないけれど今まで褒めてくれる人がいたし、ミュージカル『刀剣乱舞』という大きな舞台になんとか立って、ファンの方が見つけてくれて……。まだ焦りはありますけれど、そんな年だったので。

あとは、半分ゲーム感覚で生きているところがあるので、「次はどこのステージに行けるかな?」というワクワクも大きいかもしれません。

――人生や仕事において、いい意味で重く捉えすぎない考え方は大事ですよね。

もちろん、「全然ダメだったな」と落ち込むときはありますけど、仕事を獲得したときは「アイテムを手に入れた!」みたいな感じでゲームっぽく考えちゃう癖がありますね。意外とそういう考え方が支えになっているのかもしれません。

――林さんの今後の目標があったら、ぜひ教えてください。

まだまだ駆け出しではありますが、以前の僕の目標はこの仕事で食べていくことだったんです。それが今こういう状況になってありがたい反面、ミュージカル『刀剣乱舞』で共演した唐橋充さんに「目標を持って舞台に立つのと立たないのでは全然違うよ」と言っていただいて考えたんです。「目標って何だろう」「自分は何になりたいんだろう」「どうありたいんだろう」「どういう立ち位置に行きたいんだろう」……というのが、今まではあまりなかったなと思って。

この1年〜2年くらいはかかるかもしれないけれど、今後はそれが見つかっていればいいな、と。今はやっとこの世界の入口に立たせてもらって、「さあ、これからどうしよう」という段階なので。それと並行して、前よりも人間として成長できていたらいいなと思います。

――自分が進む方向性を決めるのも、実は労力がいることだったりしますよね。

やりたいことと向いていることが同じだとは思わないので、どういうジャンルが求められているのかを見極めて、そこからやりたいことをどう抽出するのか、それとも「本当はこれをやりたい」と貫いていくのか……。しっかりと見つけられたらいいな、と。

ファンの方には関して言えば、去年よりもさらに作品を届けたり、もっと同じ時間を過ごせたりできたら嬉しいですね。やっぱりファンの方たちがいるから今の僕がいますし、本当に感謝しています。この場を借りてお礼を言いたいです。いつもありがとうございます!

「シアダンフォト Color Feelings vol.02 第二弾」林光哲さんの撮り下ろしフォトが販売開始!

THEATER GIRLだけの撮り下ろし写真が手に入る「シアダンフォト」
「Color Feelings」が登場!

vol.02には、林光哲さんにご登場いただいています。期間限定販売となっておりますのでお見逃しなく!

販売期間:2024年11月29日(金) ~2024年12月26日(木)

「シアダンフォト Color Feelings vol.02」販売ページはこちら

取材・文:矢内あや
Photo:野村雄治
ヘアメイク:YUZUKI合同会社
スタイリング:小倉真樹

vol.01のインタビューはこちら

THEATER GIRL編集部

観劇女子のためのスタイルマガジン「THEATER GIRL(シアターガール)」編集部。観劇好きの女子向けコンテンツや情報をお届けします。

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