加藤和樹インタビュー ミュージカル『BARNUM』「今だからこそ、この作品の良さが強く届く」(前編)
INTERVIEW
――エンターテインメントを追い求めた男の半生が、サーカスの情景を交えながら描かれる、ザ・エンターテインメントとも言えそうな今作ですが。今このタイミングで上演するにあたり、この作品を通してどんなことを届けたいかを聞かせてください。
先日、木下大サーカスを朝夏さんとプロデューサーと観に行く機会がありまして、これはその時に感じたことなんですが。うまく言葉にはできないんですけれど、(サーカスには)本当に心が豊かになるものがあるんです。この『BARNUM』も結果的にはこの状況下での上演となりましたけれども、だからこそ、この作品の良さが強く届くんじゃないかと。
(催し物を)やってはいけない、やるのが難しいと言われているこの状況下の公演で、夢を追い続けるバーナムが、できないことも成し遂げていく姿を描く。それがすごく重なって見えるんですよね。
――困難を乗り越えて明るい方へ向かおうとするその感じが、たしかに重なります。
このミュージカルでは、我々はみなさんをハッピーな気持ちにさせる――まさに”史上最高のエンターテインメントがここにある”ということを謳ってやっていきたいと思っていますし、今の時代に必要とされるエンタメだと僕は考えています。