天海祐希、井上芳雄ら出演、ケラリーノ・サンドロヴィッチ演出。KERA meets CHEKHOV最終章『桜の園』開幕!「ここに出てくるのは不完全で愛おしい人ばかり」
2024年12月8日(日)より世田谷パブリックシアターにて、KERA meets CHEKHOV最終章『桜の園』が開幕した。
帝政ロシア末期を舞台に、没落してゆく貴族社会と人間たちをみつめた悲喜劇を世に遺した劇作家アントン・チェーホフ。
ある者は過去の栄華にしがみつき、ある者は新しい時代を夢見て前へ前へと歩み始める・・・。そんな人々の姿を描き、いつの時代にあっても観る者の心をざわつかせてきたのが、チェーホフ四大戯曲(「かもめ」「ワーニャ伯父さん」「三人姉妹」「桜の園」)。
その四大戯曲に、鬼才ケラリーノ・サンドロヴィッチ(KERA)が独自の視点から上演台本と演出を手がけ、真っ向から取り組もうと2013年にスタートしたのが【KERA meets CHEKHOV】。それから足かけ11年。いよいよ、その最終章である『桜の園』東京公演が開幕の日を迎えた。
この最終章を彩る俳優陣は、天海祐希、井上芳雄、大原櫻子、荒川良々、池谷のぶえ、峯村リエ、藤田秀世、山中崇、鈴木浩介、緒川たまき、山崎一、浅野和之 などの錚々たる顔ぶれ。KERAと共に、充実の布陣が総力で、シリーズ集大成公演に臨む。
今回は、上演台本・演出 ケラリーノ・サンドロヴィッチ、天海祐希、井上芳雄のコメントと舞台写真をお届けする。
コメント
上演台本・演出 ケラリーノ・サンドロヴィッチ
11年かけてSISカンパニーとの共同作業を続けてきたチェーホフ四大戯曲の上演がついに完結する。
掉尾を飾るに相応しい舞台に仕上がってるはず。キャスト、スタッフと共に、そりゃもう、頑張りました。
天国のチェーホフを小躍りさせてみせましょう。
天海祐希 (ラネーフスカヤ夫人)
チェーホフ戯曲を演じるのは初めてです。
以前は、もっと難解で高尚なイメージをもっていたのですが、ここに出てくるのは不完全で愛おしい人ばかり。
大きな時代の流れの中で、誰もが皆一生懸命生きているんだと思うと胸が熱くなります。
それにしても、ご一緒の皆さん、本当にすごいメンバーばかりで、どこを見ても面白いんですよ。
また、KERAさんに演出を受けるのも初めてなのですが、厳しくも優しい方で、毎日が楽しく勉強になることばかりです。
こんな受け取り方や表現の仕方があるんだなと、KERA版「桜の園」を楽しんでいただけたら嬉しいですね。
井上芳雄(トロフィーモフ)
派手な出来事は描かずに、その前後の状況や人々の変化を描いていくのがチェーホフ戯曲の作風ですが、そこにすべてのドラマがあるという見せ方は、自分にとって大きな発見でした。その周辺に何があるのかを探ることは、芝居でも人間を考える上でも重要だと思います。120年前に書かれた戯曲ですが、世の中のすべての人間のタイプが登場しているのでは、と思うくらい多種多様な人物が出てきます。それがチェーホフが世界中で上演され続けている理由かもしれません。これが喜劇なのか悲劇なのか、観客の皆さんも見終わった後に楽しく思いを巡らせてみてください。
舞台写真
撮影:宮川舞子
公演概要
シス・カンパニー公演 KERA meets CHEKHOV Vol.4/4『桜の園』
【東京公演】 2024年 12月 8日(日)~ 27日(金) 世田谷パブリックシアター
【大阪公演】 2025年 1月 6日(月)~ 13日(月・祝) SkyシアターMBS
【福岡公演】 2025年 1月18日(土)~ 26日(日) キャナルシティ劇場
【作】 アントン・チェーホフ 【上演台本・演出】 ケラリーノ・サンドロヴィッチ
【キャスト】
天海祐希 井上芳雄 大原櫻子 荒川良々 池谷のぶえ 峯村リエ 藤田秀世 山中崇 鈴木浩介 緒川たまき 山崎一 浅野和之 ほか
【公演サイト】https://www.siscompany.com/produce/lineup/sissakura2024/