岡﨑彪太郎インタビュー 『一富士茄子牛焦げルギー』「よりレベルアップした姿をお届けしたい」（後編）
2024年11月7日より大阪・松下IMPホールを皮切りに、リーディングアクト｢一富士茄子牛焦げルギー｣が上演されます。本作は、4度目の上演となり、“ぼく”を昨年に続き、Lil かんさいの岡﨑彪太郎さんが演じます。昨年の本公演で単独主演かつ初めての外部舞台出演となった岡﨑さんが1年を経て、更なる進化に挑みます。
さらに、“おかん”は舞台『千と千尋の神隠し』湯婆婆／銭婆役も好評な羽野晶紀さんが引き続き出演。“おとん”は昨年の『エンジェルス・イン・アメリカ』『闇に咲く花』で読売演劇大賞最優秀男優賞と芸術選奨演劇部門文部科学大臣賞をW受賞した山西 惇さんが新たに務めます。
演出を務めるのは初演から引き続き、演劇界の第一線で活躍し、コンサートの演出なども手がける河原雅彦さん。また、11月12日には豊橋・穂の国とよはし芸術劇場PLAT 主ホール、11月19日からは東京・ヒューリックホール東京にて上演されます。
THEATER GIRLは“ぼく”を演じる岡﨑彪太郎さんにインタビュー。後編では、舞台・ステージに立つことへの思いや本番に向けて欠かせないこと、本作への意気込みなどを語っていただきました。
舞台では「よく見られよう」という気持ちもない
――岡﨑さんが舞台出演で特に楽しさややりがいを感じる瞬間はどのようなときでしょうか。
お客さまが目の前にいて、反応がダイレクトに伝わってきたときは、手応えというか特にやりがいを感じます。
昨年この作品をやらせていただいたときは、面白いシーンでは笑いが起こったり、切ないシーンでは鼻をすすっている音が聞こえたりして。そういう反応があると、こちらも感情が引っ張られる感じがしました。
――今回のような舞台と、ステージで歌って踊るといったアイドル活動をしているときとでは、また違う感情になるのでしょうか。
アイドルとしてステージに立つときは、1対1でファンサービスをしたりすることもあるのですが、舞台ではそれがない分、より多くの会場全体のお客さまに届くように演じようと心がけています。
――コンサートや朗読劇など、様々な形でステージに立つ機会があると思いますが、どのような瞬間に幸せを感じますか。
お客さまの前に実際に立って、近い距離感で接する機会は限られているので、そういった場が好きですし、幸せを感じますね。映像のお仕事ももちろん良さがありますが、ステージだとその場の瞬間を共有できている感じが特に好きです。
――ちなみに舞台上で役を演じているときは、どんなお気持ちなのでしょうか？
演技をしているときは集中しているので、いい意味でお客さまの目を気にせず、「よく見られよう」という気持ちもなくできていると思います。そうじゃないと感情が続かないので、舞台上では集中するようにしています。
――一方で、ステージで歌って踊っているときは、素の岡﨑さんが出るのでしょうか？
はい！ 笑顔で頑張ってぴょんぴょんはねています（笑）！ 演技をしているときとは、動きも気持ちもだいぶ違うと思います。
欠かせないものは「睡眠」
――本作は家族のお話ですが、家族との絆やあたたかさを感じたエピソードを教えてください。
仕事が決まると、親はいつもすごく喜んでくれるんです。家にも僕のグッズがたくさん並んでいたり、写真を飾ってくれていたりするので。そういうのを見ると、すごくあたたかいい家族だなと思います。
――とても素敵なご家族ですね。では、今回の朗読劇も観に来てくれそうでしょうか？
そうですね。去年も来てくれているので、今年も楽しんでもらえたらと思います。
――ちなみに、昨年はご家族の感想は聞かれましたか？
「感動した」と言ってくれました。でも泣くのが恥ずかしかったみたいで、我慢したと言っていましたね（笑）。
――ご家族も喜んでくださったんですね。稽古や舞台において、岡﨑さんなりの欠かせないルーティンはありますか？
欠かせないことで言うと、めちゃくちゃ寝ることですね。特に舞台の稽古や本番中は、家で7時間くらいは寝るようにしています。そうしないと調子が出なくて。「あまり寝られていないな」と思いながらやるのが嫌なので、しっかり寝ることを心がけています。
――現場で、特に意識してやっていることはありますか？
めちゃくちゃ緊張しいなのですが、緊張すると自分の思っているパフォーマンスができないので、なるべく緊張しないようにしています。
自分の中で、「ミスをしても、意外と誰も気にしていないぞ」と思うようにして。僕も、人のミスはあまり気にならないので、他の人もそうだろうなと思いながらやっています。やっぱりリラックスすることが一番かなと思うので。
――では、本作でもリラックスして挑んでいけそうですね。
はい、噛まないように頑張ります！（笑）
――では、本作にちなんだ質問もさせてください。もしも一つだけ夢が叶うとしたらどんな願い事をしますか？
ケーキのフィルムに、クリームがつかないようにしたいです（笑）。めっちゃもったいないと思うのですが、人前だとそれについているクリームを取るのが恥ずかしいので……。
――では最後に、本作を楽しみにされている方に向けてメッセージをお願いします。
すごくあたたかくて、誰でも感情移入できるようなお話なので感動していただきたいです。観て感じたことを知り合いや家族に共有してもらえたら、このあたたかいお話がさらに広まるのかなと思っています。
昨年もやらせていただいた舞台なので、よりレベルアップした姿をお届けしたいという思いで頑張ります。僕も大好きなお話なので、より多くの方に知っていただけるように来年、再来年も続けられたらいいなと思っているので、そのためにも今年大成功できるように頑張ります。
――来年以降もこの作品を続けるという点で、もし誰か後輩にこの役を譲るとしたら誰がいいですか？
譲りたくないですけどね（笑）。でも、もし譲るとしたらBoys beのメンバーですかね。角紳太郎くんは面白いし、涙を流すシーンも見てみたいなと思います。
取材・文：THEATER GIRL編集部
撮影：須佐一心
公演概要
リーディングアクト「一富士茄子牛焦げルギー」2024年上演版
【STAFF】
原作：たなかしん
演出：河原雅彦
脚本：野上絹代
音楽：瓜生明希葉
【出演】
岡﨑彪太郎、羽野晶紀、山西 惇
【公演日程・劇場】
＜大阪公演＞2024年11月7日（木）〜11月10日（日） 松下IMPホール
＜豊橋公演＞11月12日（火） 穂の国とよはし芸術劇場PLAT 主ホール
＜東京公演＞11月19日（火）〜11月21日（木） ヒューリックホール東京
【料金】
7,500円（全席指定・税込）
【一般発売日】
2024年9月28日（土）
企画制作：リコモーション、キューブ
協力：サンライズプロモーション大阪
主催：リーディングアクト「一富士茄子牛焦げルギー」製作委員会
お問い合わせ：リコモーション 06-6923-3535（平日10:00-18:00）
