太田夢莉インタビュー 『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-』Rule the Stage -中王区 the LIVE- 「さらにパワーアップした“中王区”をお届けしたい」(後編)
2026年5月8日(金)より横浜・KT Zepp Yokohamaを皮切りに、名古屋、福岡にて、『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-』Rule the Stage -中王区 the LIVE- が開催されます。
『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-』Rule the Stage(通称:ヒプステ)は、キングレコード EVIL LINE RECORDSが手掛ける音楽原作キャラクターラッププロジェクト『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-』(通称:ヒプマイ)の舞台化作品。
横浜、名古屋、福岡の3都市で開催される-中王区 the LIVE-には、東方天 乙統女 役:菜々香さん、勘解由小路 無花果 役:白峰ゆりさん、碧棺 合歓 役:高橋桃子さん、邪答院 仄仄 役:太田夢莉さん、天都己 一香 役:田野優花さん、天都己 一愛 役:涼邑 芹さん、三条院 蒼乃風 役:鈴木友梨耶さん、東雲 朧 役:鈴木南那佳さんらが出演します。
THEATER GIRLは、邪答院 仄仄 役の太田夢莉さんにインタビュー。後編では、女性キャストのみで作り上げるカンパニーならではの魅力や現場の雰囲気、これまでの公演を通して感じた手応えやプレッシャーについてうかがいました。さらに、役作りにおけるこだわりや大切にしている言葉、俳優としての転機となった経験、そしてZeppでのライブ公演に向けた思いについても語っていただきました。
切り替えの鮮やかさは、女性だけのカンパニーならではの魅力
――「中王区」の公演は女性キャストのみで作り上げるステージですが、その魅力をどのように感じていますか。
キャストの皆さんは普段はサバサバしていて、楽屋でも他愛のない話をしているのですが、本番や通し稽古になると一気にスイッチが入り、「やってやるぞ」という強い気合いを感じます。その切り替えの鮮やかさは、女性だけのカンパニーならではの魅力だと思います。
女性キャストだけの作品はまだ少ないからこそ、このチャンスを無駄にしないようにしようという気合いみたいなものを感じますし、自分自身も同じ気持ちで現場に入っています。
――現場の雰囲気はいかがですか?
マイナスな発言を聞くことはほとんどなく、自然と全員が前向きに取り組んでいます。気がついたら本番が始まり、集中していて、気がついたら一日が終わっている――そんな日々です。
「やるぞ」と意気込むというよりも、舞台に立つと自然とスイッチが入る感覚があって。オープニングで全員が歌って踊る場面などは、特に高揚感があります。
――他のキャストの方のパフォーマンスを見てテンションが上がることもありますか?
共演者の表現に心を動かされることも多いですね。「今日はこの人のこのシーンがすごく良いな」と感じる瞬間があって、心を動かされますし、刺激にもなります。同じ演目でも、日々違う発見や感情が生まれるところが舞台の魅力だと感じています。
――先ほどのお話にもありましたが、やはり観客の反応はよくご覧になっているのでしょうか?
めちゃくちゃ見ていますね。前作ではストーリーテラーのような立ち位置で、お客様と舞台をつなぐ役割を担っていたので、客席に近い距離でお芝居をすることが多かったんです。
客席から登場したり、ステージに座って語りかけたりと、お客様との距離が近い分、反応はかなり意識していました。ただ、近すぎると目をそらされてしまうこともありましたけど(笑)。

その姿に強く心を動かされた
――2作の本公演を通して、共演者の皆さんから刺激を受けたことはありますか?
2作目のときが特に印象に残っています。あの公演は大きな期待値の中で臨むことになり、プレッシャーも強く感じていたので。私自身、あまり舞台で緊張するタイプではないのですが、そのときはゲネプロの段階で「これは緊張するかもしれない」と感じていたんです。
普段は、少し力が抜けているくらいが自分に合っていると感じているのですが、そのときばかりは違っていて。そんな中で、本番が始まって数日経った頃、ある共演者が緊張に押しつぶされそうになっている瞬間を目にして。その姿に強く心を動かされて、裏で思わず泣いてしまいました。
みんな表には出さないけれど、それぞれが緊張を抱えてこの作品に向き合っていたのだと実感して。その姿を見て、より一層その方のことを好きになりました。
――やはりゲネプロのときは特に緊張されるのでしょうか?
私は本番よりもゲネプロの方が緊張します。初めて本番と同じセットや照明、すべての要素が揃った状態で行うので、「ミスなく終えなければいけない」という緊張感が強くなるんです。
さらに関係者の方々やメディアの方もいらっしゃるので、この公演にかかっている期待を強く感じる瞬間でもあります。その意味で、ゲネプロが一番緊張感のピークかもしれません。
もちろん本番も緊張はしますが、初日を越えると少しリラックスして臨めるようになるので。ただ、ヒプステは独特の緊張感があるので、「しっかり決めなければ」という意識は常にあります。
――撮影可能日の公演は、また違った緊張感がありますか?
ありますね。撮影可能のスペシャルカーテンコールがある日はとにかくメイクを細かく直します(笑)。さまざまな角度から撮影されるので、できるだけきれいに映りたいという気持ちがあるので。
その分、事前にいろいろなことを確認してから舞台に上がるようにしているので、ゲネプロとはまた違った意味での緊張感がありますね。

現場で初めて完成形を知ることも多い
――これまでの植木 豪さんの演出の中で、特に印象に残っているものはありますか?
『-Ideal and Reality-』のときのレーザー演出がとても印象的でした。上からレーザーが出てきて、天都己 一香が手をかざすことで、それを操っているように見えるんです。まるで手からレーザーが出ているかのようで。さらにレーザーで囲われた檻のような空間ができる場面もあり、とてもかっこよかったです。
稽古場ではレーザーが出ないので、そのときは正直どんな演出になるのか分からなかったのですが、実際に劇場で見たときに「こういうことだったんだ」と驚きました。楽曲ごとにタイミングも違うため、現場で初めて完成形を知ることも多くて、感動することが多いです。
元々、田野(優花)さん演じる天都己 一香の操るレーザーも涼邑 芹ちゃん演じる天都己 一愛が囲われるのも上手だから、レーザーの演出があると思わなくて、そういう振付だと思って見ていたんです。それで現場に行ってなるほど、と。とても印象的でしたね。
――確かに、稽古場の段階では分からない部分も多そうですね。
後ろの映像や演出とのリンクも、本番の会場に入って初めて分かることが多くて、ソロ曲でも後ろにこういう映像が出ているからこの振りだったんだと気づかされることがあります。実際に目にすると納得できることばかりです。
――LEDから登場するシーンもやはり難しさはありますか?
でも、あの瞬間はとてもワクワクします。「ヒプステといえば」という象徴的な演出だと思うので、とても楽しいです。

どちらも自分にとって大切な言葉
――『ヒプステ』の世界では、言葉が武器となりますが、太田さんご自身が大切にしている言葉はありますか?
二つあって、一つは「親しき仲にも礼儀あり」という言葉です。これは昔から母に言われてきた言葉で、子どもの頃はあまりピンと来ていなかったのですが、大人になってから、その大切さを実感するようになりました。関係が近いからこそ、礼儀を大切にしなければいけないと感じています。
もう一つは、「やらなくて後悔するより、やって後悔する」です。舞台でも、ミスを恐れて何もしないよりは、挑戦して失敗した方がいいと思っています。実際にやってみて「失敗してしまった」と思う方が、自分の中で納得できるので。
どちらも自分にとって大切な言葉で、日々の活動の支えになっています。
太田さんの俳優としてのターニングポイントとは……!?
――俳優として活動される中で、「一歩進化した」と感じたターニングポイントはありますか?
ターニングポイントは一つではなく、いくつかあると感じています。でも、舞台に対して自信を持って臨めるようになったきっかけは、『ヒプステ』の中王区公演です。一方で、肝が鍛えられたと感じたのは、アドリブで展開していく『マーダーミステリーシアター』への出演でした。
あの作品は本当に大変で、自分自身を見つめ直す大きな機会になりました。毎回アドリブで物語が進んでいくので、役を演じる難しさとはまた違う、「役がないこと」の難しさを実感して。自分の中にある引き出しの少なさにも気づかされました。
『ヒプステ』で仄仄を演じていると、「良かった」と、ありがたい意見をいただくこともありますが、それでも「自分はまだまだだ」と痛感しますし、改めて自分と向き合うきっかけになりました。
――今後、俳優として挑戦してみたいジャンルや役柄はありますか?
最近は殺陣やダンスなど、体を動かす作品に関わることが増えました。以前はどちらかというとお芝居中心の作品が多かったのですが、体を動かすことで感情もより強く乗る感覚があって、とても楽しいと感じています。
これからも、そういった身体表現を生かせる作品に挑戦していきたいです。

自分自身のこととして捉えるようにしている
――これまでさまざまな役を演じられてきた中で、役を理解するために意識していることはありますか?
セリフ一つひとつを、自分自身のこととして捉えるようにしています。その言葉を「自分だったらどう感じるか」という形でつなげて考えることを大切にしていて。
例えば、感情が理解できないまま演じてしまうと、どうしても表現が浅くなってしまうんです。そういう部分は観ている方にも伝わってしまうと思うので。
以前、「しっかり言葉を分解して理解することが大切だ」と教わったことがあって、それ以来、自分の中で腑に落ちていない状態のままセリフを口にしないよう意識しています。常に自分の中に引き寄せて、納得したうえで表現することを心がけるようにしています。
――稽古や本番前に、これをすると落ち着くというルーティンはありますか?
本番のときに行っているのですが、長期間の公演になると顔が疲れてくるので、美顔器を使ってケアしています。電気を流すタイプのもので、口まわりや肩をほぐしてから舞台に臨むのがルーティンです。
それをするとフェイスラインも整う気がします。実は本番期間中、ラーメンをよく食べてしまうので、その分を美顔器でリセットしているような感覚です(笑)。やはりしっかり食べないと頑張れないので、翌日にケアするようにしています。
――では最後に、本作を楽しみにしている皆さまへメッセージをお願いします。
ついにZeppでのライブ公演を迎えます。ここまで来られたのは、これまでの公演を応援してくださった皆様のおかげです。本当にありがとうございます。
今回はさらにパワーアップした“中王区”をお届けしたいと考えています。横浜、名古屋、福岡の3都市で公演を行いますので、ぜひ会場・配信でご覧いただけたらうれしいです。

取材・文:THEATER GIRL編集部
撮影:遥南 碧
ヘアメイク:三輪千夏
スタイリング:MASAYA(PLY)
〈衣装協力〉
•JUMELLY(info@virecto.com)
•sile tokyo(siletokyo.info@gmail.com)
公演概要
『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-』Rule the Stage -中王区 the LIVE-
期間・劇場:
【横浜】2026年5月8日(金)・9日(土)KT Zepp Yokohama
【名古屋】2026年5月14日(木)・15日(金)Zepp Nagoya
【福岡】2026年5月22日(金)・23日(土)Zepp Fukuoka
原作:EVIL LINE RECORDS
演出:植木 豪
脚本:亀田真二郎
音楽監督:KEN THE 390
テーマソング:井手コウジ
キャスト:
東方天 乙統女:菜々香
勘解由小路 無花果:白峰 ゆり
碧棺 合歓:高橋 桃子
邪答院 仄仄:太田 夢莉
天都己 一香:田野 優花
天都己 一愛:涼邑 芹
三条院 蒼乃風:鈴木 友梨耶
東雲 朧:鈴木 南那佳
CHU-OH DANCE BATTLE“C.D.B”
MIKU 松本 ユキ子 平野 茜子 権田 菜々子 Rin akarin
チケット情報:
<料金> 12,000 円(全席指定/税込)
見切れ席:12,000 円(税込)
※ドリンク代別途600円
※会場別デザインラバーバンド付き
チケット・公演に関するお問い合わせ:Mitt TEL:03-6265-3201(平日12:00~17:00)
主催:『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-』Rule the Stage製作委員会
公式サイト:https://hypnosismic-stage.com/
公式X:https://x.com/hm_rtstage(#ヒプステ)
