上田堪大は歩みを止めず進化する「切磋琢磨できる仲間がいるほど芝居は面白い」【シアダン vol.06】(後編)
THEATER GIRLが注目する“今知りたい若手俳優”へのインタビュー企画「シアダン」。第6回にお迎えしたのは、音楽劇「金色のコルダBlue♪Sky」土岐蓬生役や、MANKAI STAGE『A3!』の雪白 東役などを演じ、先頃舞台「蘭~緒方洪庵浪華の事件帳~」での旅巡業を終えた「上田堪大(うえだ・かんだい)」さん。7月には歌手として1stシングル「イロドリ/記憶の中で」もリリースされました。
10月には舞台「里見八犬伝」に犬村大角役での出演を控えている上田さんに、後編では恒例のパーソナル・クエスチョンにお答えいただいています。舞台の上のキリリとした表情と、リラックスした素顔のギャップに魅力を感じる方も多いのでは。
Q. さまざまな役柄を演じられている上田さんですが、自分自身をどんな人だと思いますか?
……バカ正直(笑)。何でもかんでも言っちゃうんですよ。よく言えば“素直”なのかもしれないですけど、ダメな言い方をしたら“バカ正直”だなって。自分でも「こんな人にならないほうがいいよ」って思います(苦笑)。
ファンの方は? どう思ってるんでしょうね。僕、どちらかというと、こうやって自己分析をするのが苦手かもしれないです。ときどき「自分ってどんな人なんだろう?」って自分自身に疑いを持ってしまうというか。でも取り繕ったり、カッコつけたりっていう気持ちはないですし、ファンの方々と交流がある時にも「取り繕ったところでバレちゃうだろうな」って思うので(笑)。「芝居以外ではもう、いいじゃん僕のままで」っていうタイプです。
Q. 最近ハマっているモノやコト、マイブームはありますか?
これは初めての感覚なんですけど。最近写真を撮ることに興味があるんですよ。「蘭」(=舞台「蘭~緒方洪庵浪華の事件帳~」)の巡業先で、ご飯がゆっくり食べられそうな時にはキャストのみなさんとご当地のものを食べにいったりしていたんですけど、そこでご飯の写真を撮るのにすごくハマりました。いかに美味しそうに撮れるか、みたいな。ブログにも載せてみたら、けっこう高評価で(嬉しそうにニコニコ)。
昔のブログを見てもらったら分かるんですけど、前の写真は全然美味しくなさそうなんですよ!(一同笑) でも、最近のは美味しそうに見えると思うし、先輩方も「写真撮って!」「それ送ってよ、俺も使うから」って言ってくれたりするくらいなので。使っているのは、ご飯を美味しそうに撮れるスマホのアプリなんですけど。
やっぱり撮り方や角度が大事だなと思うので、こうやって撮ってるうちに自撮りも上手くならないかなと……僕、自撮りがあんまり上手くないので(苦笑)。今(撮っているの)は食べ物だけですけど、そのうちほかのものを撮ることにも興味が湧くようになったりするかもしれないです。
Q. 最近感動したことはなんですか?
これも「蘭」の時にあった、父上役の石倉三郎さんとのお話なんですけど。熊本から鹿児島へ戻る移動中に、僕が円筒形で腰とかをグリグリほぐしたりできる健康グッズを持ってたんですよ。そしたら石倉さんに「それ、何やってるんだ?」って言われて渡したら「気持ちいいな!」と。そのまま移動している間お貸ししたら「ラクになったよ、ありがとうな」と言ってくださって。
それから「お前と親子の関係を二度も演じられて、これも何かの縁だな。前回に比べて、芝居がすごく良くなってる」「これからもっと頑張るにあたって、焦ることだけはするな。でも頑張るしかないから、頑張れ」という言葉をいただいたんです。そして最後に「俺のこと忘れんなよ」って……もう、かなりうるっときちゃいました。泣いたら叱られるだろうなと思ったので我慢しましたけど、心では泣いてましたね。