櫻井海音インタビュー舞台『鎌塚氏、羽を伸ばす』「舞台に立つことで、新たに芝居の幅を広げられるのでは」（前編）

2022.07.10

INTERVIEW

2022年7月17日(日)より本多劇場にて、舞台『鎌塚氏、羽を伸ばす』が上演されます。さらに、東京公演に続いて、富山・愛知・島根・岩手・新潟・大阪と全国で上演される本作は、三宅弘城さん主演の人気シリーズ「鎌塚氏シリーズ」の第6弾となる新作です。

今回は「鎌塚氏、腹におさめる」に登場した推理好きの令嬢・綿小路チタルを演じた二階堂ふみさんが再登場し、三宅弘城さん演じる鎌塚アカシと共に、豪華列車を舞台に難事件に挑戦します。

また、綿小路家庭師見習い・真鍋リョウスケ役を櫻井海音さんが、ノギクの従者・宇佐スミキチ役を玉置孝匡さんが、裏の顔は詐欺師の実業家・柳平トクジ役をマキタスポーツさんが、クイズ好きの侯爵夫人・諏訪ノギク役を西田尚美さんが演じます。

今回、THEATER GIRLは、真鍋リョウスケを演じる櫻井海音さんにインタビュー。前編では、初舞台に挑むお気持ちやプレッシャーへの対処法などを語っていただきました。

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芝居の幅を広げられるのでは

――櫻井さんは本作が初舞台となるとのことですが、今のお気持ちを聞かせていただけますでしょうか。

未だに、舞台に立つ実感がないというのが本音です。一年くらい前にこの作品への出演のお話をいただいて、最初は不安も大きかったのですが、それと同時に、絶対に面白くなるだろうなという期待とワクワク感も大きかったです。舞台に立つことで、新たに芝居の幅を広げられるのではと思っているので、とても楽しみです。

僕は今まで舞台を観たことがなかったのですが、舞台に出演している友人から「この作品に出られるのはすごいことだよ」と言われて、改めて、今回出演の機会をいただけて本当にありがたいなと思いました。初舞台出演に向けて、今からいろんな作品を観ておきたいと思っています。

――今回、舞台への出演を決めたきっかけはなんだったのでしょうか。

きっかけは、事務所の先輩でもある二階堂ふみさんが僕のことを勧めてくださったと聞いて……。どこで僕の芝居を観てくださったんだろうと驚いた気持ちと、先輩に勧めていただけたことがすごく嬉しくて、その期待に応えたいと思いました。

ビジュアル撮影のときに三宅さんにご挨拶させていただいたのですが、他の皆さんはそのときにはお会いできなかったんです。三宅さんと、ドラムのお話などもさせていただいて、共通の話題が一つあるだけでコミュニケーションがとりやすくなるんだなと思いました。

僕が皆さんの印象を語るのはおこがましいのですが、豪華な方々とご一緒できるので、安心して舞台に立てるなと思っています。前作のDVDも観させていただいたのですが、今回ご一緒させていただく中で、皆さんのお芝居を僕なりに吸収していきたいと思いました。これから共演者の方々にご指導、ご鞭撻いただきながら成長していけたらなと思っています。

――前作を観ての印象はいかがでしたか？

他の作品との比較はできないのですが、テンポが良くて、コメディとしての面白さが出ている作品だと思いました。僕の初舞台がこのシリーズで良かったなと思っています。今までコメディ作品に出演したことはなかったのですが、観客の皆さんに笑っていただけるように頑張りたいです。

――演出の倉持裕さんの印象はいかがでしょうか？

なんでも話しやすそうな方だなという印象です。役についてまだできあがっていない段階でも、何気ないコミュニケーションのなかでいろいろとお話しをしてくださる方なので、とてもありがたいですね。

僕は今まで映像のお仕事しか経験がないので、映像と舞台の違いが気になっていたのですが、映像でも舞台でも根本的に”演じる”部分は変わらないというお話をうかがって、一つ不安要素が消えて安心しました。

プレッシャーや緊張はつきもの

――櫻井さんが、俳優を目指そうと思ったきっかけはなんだったのでしょうか？

実は、俳優のお仕事は、目指そうと思って始めたわけではないんです。コロナ禍でバンドの活動ができずにもどかしさを感じている中、個人の活動を始めようと思ったときに、いろんな仕事をいただけるチャンスがあり、その中で俳優のお仕事にチャレンジしてみたらすごく面白かったんです。なので、自ら志したというよりは流れのなかで「もっとやってみたい！」と思い、実際にやっていくうちに、どんどん魅力や面白さを実感していったという感じです。

――今回は初舞台に挑まれますが、初挑戦のお仕事へのプレッシャーは、普段どのように乗り越えていらっしゃいますか？

プレッシャーや緊張は、初めてやることにはつきものだと思っていて、やるしかないという気持ちです。でも、やっていくうちにどんどん楽しくなって自然に緊張がほどけていくので、最初はどれだけ不安で緊張しても現場でどれだけやるかだと思います。なので、現場にいないときには考えすぎないようにして、現場で集中するようにしています。

自分自身プレッシャーが楽しみに変わるタイプだと思っているので、面白さを感じられると成長に繋がると思いますし、成長している瞬間が一番面白いですね。

取材・文：THEATER GIRL編集部

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