佐竹桃華、演出・西条みつとしインタビュー 『ゆらり2021』 「終わった後に家族に会いたくなるような作品」
INTERVIEW
――佐竹さんは今回、台本を読んだ印象はいかがでしょうか?
佐竹:初めて台本を読んだときは素直にバーッと涙が流れて。誰もが一度は経験したことがあるような感情と言いますか、親子の関係について、すごく共感するところがありました。私はそれこそ年齢的にも自分の役目線で読んじゃうんですけど、きっと親世代の方が見たら、また違った見方ですごくグッとくるんだろうなと感じて。
だから逆に演じるとなると心を消費すると言いますか、とても深い役ではあると思います。でも、性別問わずどの世代の方が観ても、本当にグッとくるストーリーだなと思いますね。
――ご自身の役はどのような役柄でしょうか? 役としてここを見てほしいというポイントがあれば聞かせてください。
佐竹:私が演じる凛香の性格は、明るい性格だけど挫折を味わったことで変なプライドが生まれて強がってしまい、少し黒い部分が出てきたりもします。いろいろあって、お母さんにひどい態度を取ってしまったりもするんですけど、凛香と向き合っていくとその気持ちもわからなくはないというか。ただ反抗している訳でもなくて、いろんな葛藤があるし感情を持っているので、演じていてけっこう大変ですね。
普段の自分と真逆な部分はあるので、そういうところは試行錯誤しながら役と向き合っている最中です。形から入るタイプなので、少し年齢設定を上げるためにもメイクも少し薄くしたりしたり、普段声のトーンが高いので、頑張ってちょっと低くしたりということをしながら、今役をどんどん取り入れていっているところです。