May’nインタビュー ミュージカル『フィスト・オブ・ノーススター～北斗の拳～』 「ユリアの持つ揺るぎのない強さを大切に演じたい」（後編）
2021年12月8日(水)から東京・日生劇場にて、その後2022年1月8日(土)・9日(日)に大阪・梅田芸術劇場メインホール、1月15日(土)・16日(日)に名古屋・愛知県芸術劇場 大ホールにてミュージカル『フィスト・オブ・ノーススター～北斗の拳～』が上演。さらに、2022年秋には、中国ツアーも予定されています。
本作は、国内のみならず世界中で圧倒的な人気を誇る漫画「北斗の拳」をミュージカル化した作品。主人公のケンシロウ役を演じるのは、ミュージカルや映像など様々な分野で活躍し、類まれな身体能力を持つ大貫勇輔さん。その他、平原綾香さん、May’ｎさん、加藤和樹さん、小野田龍之介さん、植原卓也さん、上田堪大さん、伊礼彼方さん、上原理生さん、福井晶一さん、宮尾俊太郎さんなど豪華な出演者が揃います。
THEATER GIRL編集部は、ユリア役を演じるMay’ｎさんにインタビューを敢行。インタビュー後編となる今回は、演出の石丸さち子さんの印象やMay’nさんが感じるミュージカル作品の魅力などをうかがいました。
ダメ出しをされないと逆に不安になってしまう
――今回演出が石丸さち子さんになりますが、石丸さんの演出の印象についてもうかがえますでしょうか？
石丸さんはすごく熱くて、「こういうものを届けたいんだ！」というビジョンがとてもはっきりされている方という印象です。厳しくはありますが、思ったことを遠慮なく言ってくださいますし、稽古場では石丸さんがどの役者よりも声を張ってご指導されています。最初はその熱量に圧倒されましたが、こちらもギアが入りますね。
今回、私はミュージカルに出演するのは3作品目で、初めての作品のときは、いわゆるダメ出しをいただくのにすごくドキドキしてしまっていたんです。自分はできていないんだと感じて落ち込んでしまって。私もまだまだ経験が少なく実力も足りないので、もちろん今回も他の役者さん以上にご指導いただくことも多いのですが、ダメ出しをいただくことが本当にありがたいと思うようになって。今は逆にダメ出しをされないと、「大丈夫かな？ ダメ出しください！」と思うようになってしまっています（笑）。
石丸さんが思い描く完成系に少しでも近づけたいですし、逆に言うとMay’nのユリアを見て、平原さんのユリアはこうしよう、May’nのユリアはこうしようと、石丸さんにさらにインスピレーションを膨らませていただけるようなお芝居ができたらいいなと思います。
中国のファンの方たちにも観てもらえることが楽しみ
――本作は日生劇場で、プレミア公演を行った後に国内ツアーを経てから2022年には中国ツアーを実施されるということですが、ワールドツアーへの意気込みはいかがでしょうか？
中国では、イベントに出演したり、単独ライブを開催させていただいたりとたくさん活動をさせてもらっていて、現地のファンの方にもすごく応援していただいています。今回、中国公演があるというニュースが流れたときに、中国のファンの方からもすごく良い反響をいただいたんです。今までも、歌手としてはたくさん中国に行っているのですが、舞台役者としてのMay’nを中国のファンの方に観ていただく機会は初めてなので、すごく楽しみです。
――先日までは、ミュージカル『ジャック・ザ・リッパー』に出演されていましたが、新しい作品に入るときに役への切り替えで、何か苦労したことはありますか？
準備という意味では、ちょうどミュージカル『ジャック・ザ・リッパー』が終わって翌日から歌稽古が始まりましたので、余韻などはなく、翌日から急にユリアモードになったという感じでした（笑）。
今回は原作がある作品で、『北斗の拳』という原作が持つパワーというのはすごいものだと思うんですよね。特にユリアはいろんな男性の憧れのヒロインでもあると思いますし、その世代の女性の方の憧れのヒロインだとも思うので。やはり、そんなパワーを持つ原作を壊したくはないですが、May’nがやる意味がなくなってしまうので原作のマネもしたくない。そういったことを考えながら台本や原作を読んでいました。
――では、翌日からユリアモードになって、スパっと切り替えができた感じなんですね。
そうですね。本当は「『ジャック・ザ・リッパー』終わっちゃったな、お疲れ自分」という気持ちに浸りたかったんですが、そういうことは一切なかったです（笑）。
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