増田貴久主演。ミュージカル『ハウ・トゥー・サクシード』取材会レポート!トニー賞7冠に輝くスタイリッシュなコメディミュージカル。
――コロナ禍での稽古ということで、いろいろな対策をされていたと思いますが、どんな部分が大変でしたか?
増田:「実際どういう人なんだろう」とか、「どういう風にこのシーンを作っていこう」みたいな、最低限の話はもちろんしましたけど。稽古が終わった後にご飯や飲みに行くことも楽しみにしていたんですけど、今回は一切やらなかったですね。
でも、スタッフもキャストもみんなずっとマスクをしていたので、通しのときに、マスクをはずした姿を見て「そんな口してたんですね」みたいな。顔の下半身を知らないので、お尻を見ちゃったくらいの衝撃がありましたね(笑)。
――では、今は裸を見てしまったような感じなんですか?
増田:そうですね。裸の付き合いをステージ上では……ちょっと違いましたか?(笑)
でも、本当に気を付けながら、まず自分や周りの人を守るという意識をみんなすごく高く持った中で、稽古をさせてもらいました。なので、何かが足りないということはなく、時間もたっぷりとお稽古をさせてもらったので、100%のものができるかなと思います。
――ブラザートムさん、この物語は「ハウ・トゥー・サクシード」ということですが、芸能界で生き抜くための成功の秘訣は何でしょうか?
ブラザートム:努力とか素質ではなく、金とコネだと思います。
――一同爆笑
ブラザートム:さっきのコロナの話になってしまうんですが、100人近くが3ヶ月ほど動いていて、誰も出ていないというのは、本当に全員がガチっとやっていないと無理だと思うんですよね。どこにも行かない連中が100人ここにいたということだけで、一番年上から見ていて、涙が出るほど嬉しいです。
――今回は演出家のクリス・ベイリーさんが来日できなかったということですが、クリスさんに直接お会いしたのは、顔合わせのときだけだったということでしょうか。
増田:オファーをいただいた後の顔合わせのときに、どんなダンスや歌ができるのかを見たいと言われて、その場で歌を歌って、作中の(楽曲の)振り付けをその場で一部分だけ踊ったのが、ちょうど一年くらい前ですね。稽古が始まってからは、パソコンでリモートで演出してもらっている感じです。
――ちなみに顔合わせのときはどんな歌を歌われたんでしょうか?
増田:山下達郎さんの曲を歌いました。
――どうしてその曲を選ばれたのですか?
増田:ちょうど達郎さんが僕に降りてきたんで(笑)。
――歌声を聴いてクリスさんはなんとおっしゃっていましたか?
増田:「すごい下から上までちゃんと出るね」というようなことを言ってくださいました。まあ英語だったので、僕は凄くポジティブにとらえましたけど(笑)。正確には何と言ってくれていたのかはわかりませんが、なんとなくすごく褒めてくれていたと思います(笑)。