• HOME
  • topic
  • INTERVIEW
  • 山本一慶、鈴木裕樹、吉高志音インタビュー 舞台『吸血鬼すぐ死ぬ』「キャスト全員でその空気感を大切に頑張りたい」(前編)

山本一慶、鈴木裕樹、吉高志音インタビュー 舞台『吸血鬼すぐ死ぬ』「キャスト全員でその空気感を大切に頑張りたい」(前編)

INTERVIEW

2023年6月2日(金)より、舞台『吸血鬼すぐ死ぬ』が天王洲 銀河劇場にて上演されます。秋田書店「週刊少年チャンピオン」にて大好評連載中の『吸血鬼すぐ死ぬ』。TVアニメが2021年10月から第1期、2023年1月から第2期が放送され大きな話題を呼びました。

ドラルク役を山本一慶さん、ロナルド役を鈴木裕樹さんがW主演で演じ、さらに、ヒナイチ役に其原有沙さん、半田 桃役に吉高志音さん、フクマ役に寿里さん、Y談おじさん役にOH-SEさん、ドラウス役に今 拓哉さんと多彩なキャストが揃いました。

THEATER GIRLは、ドラルク役の山本一慶さん、ロナルド役の鈴木裕樹さん、半田 桃役の吉高志音さんにインタビュー。前編では、出演が決まったときのお気持ち、それぞれ演じるキャラクターで魅力に感じていることや意識していることをうかがいました。

インタビュー後編はこちら

こんな姿にしてもらえるなら絶対に出演したい

――本作に出演が決まったときのお気持ちはいかがでしたか?

山本:最初にお話をいただいた時は、まだ原作を知らなかったのですが、ビジュアルを見た瞬間に「やります」と即答しました。僕の人生の中でも最大級に普段の姿からかけ離れたビジュアルで、こんな姿にしてもらえるなら絶対に出演したいなと。そこから原作とアニメを観させていただいたのですが、とても面白くて気づいたら全シーズン観終わっていました。

鈴木:僕も原作を読ませていただいて、めちゃくちゃ面白いなと思いましたし、やっぱりこのロナルドという役が、本当に心からやりたいなと。なかなかこんな役に出会うことはないんじゃないかと思いましたし、なんならロナルド以外はやりたくなかったです。

吉高:僕は出演が決まってからアニメを観させていただいたのですが、シュールな感じとテンポ感がすごく面白くて。個人的には、コメディは初挑戦なのでそれも楽しみになりました。

――本作で、山本さんはドラルク、鈴木さんはロナルド、吉高さんは半田 桃を演じられますが、それぞれ演じるキャラクターのどんなところに魅力を感じていらっしゃいますか?

山本:キャラクターについては先ほども言ったように、最初のビジュアルで「絶対にやりたい」と思ったのですが、原作やアニメを観て、この世界観自体が面白いなと感じたんです。ぶっちゃけとりとめのない話ばかりなのに、気づいたらどんどん笑いながら読み進めていて。本当に何回観ても面白くて、自分でも引いたんですが、何周かしてから1話を観て普通に笑ってしまったんですよね。なんだったら台本も読んで、自分でもやっているのに同じネタで笑ってる。その時に、この作品には無限の可能性があるなと感じました。

コメディってオチがわかっていると笑えない部分もあると思うんですけど、この作品はやっぱりこの世界そのものが面白いんだなって。非現実であるけれど、すごく魅力に溢れている世界観というのがこの作品自体の魅力でもあって、その中でもドラルクは、めちゃくちゃボケ倒している訳でもなく、意外とクールに突っ込んでいる部分もあって。どちらかというと、オールマイティに立ち回っている立ち位置だなと思うんです。正直、周りがテンションの高いときに、そこに乗っかれなかったりすることもあるので、演じるにあたって、そういった部分はすごくハードルが高いと感じました。

――鈴木さんと吉高さんはいかがでしょうか?

山本:やっぱり、この(ロナルドの)帽子ですか(笑)?

鈴木:そうね(笑)。でも、全てをわかっている訳ではないんですけど、「俺もそういうことが面白いと思う」という価値観が合致する感じがあって。さっき一慶が言ったみたいに、ロナルドも笑いの種類もたくさんあるので。やっぱり笑いって、すごく難しいものだと思うし、それをしっかりとお芝居で表現することができたら、これはすごいものになるなと思いますね。

吉高:僕は、やっぱりお母さんが大好きなところと言いますか。しかもそれを隠さないで、むき出しにしているところがすごく素敵だなと思いました。僕も、母がすごく好きなんですが、声を大にして「好き」と言うのは、なかなか恥ずかしかったりするので。半田のお母さん愛に溢れているところがすごく好きですね。あとは、セロリですかね。

鈴木:えっ? セロリ好きなの?

吉高:僕は母の影響でセロリが好きなんです。毎回ミネストローネの中に絶対にセロリが入っていたので。

鈴木:それ本当の話? そんな上手い具合に共通点ある?(笑)

吉高:本当の話なんですよ! 僕の母に聞いてもらえたら(笑)。他にも半田との共通点があって、誕生日も一緒だったんです。

山本・鈴木:え!? 本当?

吉高:はい。身長も同じなんですよ。

山本:削ったり足したりしたんじゃないの?(笑)

吉高:なんでそんなこと言うんですか!(笑)共通点がいっぱいあるということで。

一番大事にしているのはテンション

――それぞれキャラクターを演じる上で、意識されていることはありますか?

山本:ドラルクの立ち位置自体がけっこう難しいんです。原作でも、話に絡まずただ背景で死んでいることもあるので、それを舞台ではどうやればいいんだろうなって。砂になるっていうのもなかなか難しい演出方法ですし、自発的に好き勝手に死ねないところが難しいですね。それがドラルクの一つの魅力でもあるのですが。

想像もしないところで砂になって死んでるっていうのがドラルクの魅力のひとつなんですが、現実的にはそれを気軽に連発できないジレンマも正直あります。なので、舞台での立ち位置としては、程よくストーリーにも絡みつつ、存在感もありつつ、程よく死ぬっていうのがいいバランスで表現できたらなと。そういう部分ではハードルが高いと感じます。

鈴木:ロナルドに関して言うと、一番大事にしているのはテンションですね。あとは、テンポやリズム、身体のボリュームも意識しています。身体の動かし方や反応のキレというのはもちろん、原作やアニメのロナルドを参考にさせてもらっています。それから、やっぱりみんなとの関係性も、ですね。ドラルクとの関係は、一慶が全部やってくれてバランスを取ってくれるので安心しています。

山本:そんなことないっすよ。

鈴木:そこはもう大丈夫!

吉高:今のずるいな~(笑)。

鈴木:半田とはこれから更に仕上げていく感じですね。でも、半田との関係性もすごく絶妙だと思うんです。高校の同級生だけど、ただ敵対している訳ではないし、どこか絆が繋がっている感じもある、というのをうまく出せたらいいなと思って、色々試行錯誤しているところです。

吉高:僕も、ロナルドに対してのテンションや怒りをどうやって表現していくかということと、あとはセロリをどう使っていくか。

山本:唯一の武器だもんね。

吉高:そうなんですよね、捌き方というか、扱い方に今すごく苦戦していて、 どう持ったら、よりロナルドに嫌がってもらえるのかなと思ったりもしますね。そういう表現の部分をすごく意識しています。

みんなでいろんなアイデアを出し合いながらすり合わせている

――今、鋭意稽古中ということですが(取材時)、カンパニーの雰囲気はいかがでしょうか? それぞれ難しい、挑戦だと感じていることはありますか?

山本:カンパニーとしては、すごく仲が良くて明るいカンパニーだなと。この舞台『吸血鬼すぐ死ぬ』をやるにあたって、ほど良くバランスの取れたメンバーが揃ったんじゃないかと思いますね。

鈴木:みんなキャラも強いしね。

吉高:皆さんすごいですよね!

山本:課題としては、今作では歌があるんですが、原作には存在しない舞台ならではの要素なので、いかにこの世界観を引っ張って歌に持っていくか、工夫が必要なのかなと思います。やっぱり舞台でいきなり歌い出したら、「歌や~ん」ってなるじゃないですか(笑)。その「歌った」をこの『吸血鬼すぐ死ぬ』という原作といいバランスでミックスするための工夫が今後必要かなと。世界観を維持しつつ、よりレベルアップするためにはそれが課題なのかなと思いますね。

鈴木:確かに、みんなの共通認識としては、「原作とアニメが人気があって本当に面白いので、それを舞台化するのはハードルが高い」というのはありますね。でも、やっぱり舞台ならではという部分をどう楽しんでもらえるか、じゃないでしょうか。原作やアニメとは違うところも出てくるだろうけど、「これは面白いよね」とか、「これは違うんじゃないの」みたいなラインを常に意識してます。そこが魅力になったら舞台化したことに対して一つの大きな武器になると思うんです。稽古中も脚本・演出の村上さんを含め、お客様に楽しんでいただけるように、みんなでアイデアを出し合いながらすり合わせているところですね。

吉高:僕、いちファンとしてお二人のシーンを見ていて、会話のテンポ感や空気感が、アニメのまんまでめちゃくちゃワクワクするんです!

山本:本当に? ありがとう!

吉高:だから、めちゃくちゃ楽しいです! このお二人が作品の空気を作ってるんだなと思います。

鈴木:俺と一慶が一番、原作とアニメが好きですから(笑) 。

山本:間違いないですね!(笑) 俺、もうずっとアニメ観てるもん。

取材・文:THEATER GIRL編集部

インタビュー後編はこちら

公演概要

舞台『吸血鬼すぐ死ぬ』

日程:2023年6月2日(金)~6月11日(日)
劇場:天王洲 銀河劇場

原作:TVアニメ「吸血鬼すぐ死ぬ」
    盆ノ木至「吸血鬼すぐ死ぬ」(秋田書店「週刊少年チャンピオン」連載)より
脚本・演出・作詞:村上大樹
音楽:兼松 衆

キャスト:
ドラルク 役:山本一慶 ロナルド 役:鈴木裕樹 (※W主演)/
ヒナイチ 役:其原有沙 半田 桃 役:吉高志音 フクマ 役:寿里 サテツ 役:重松直樹 ショット 役:二葉 要 シーニャ・シリスキー 役:鈴木凌平 マリア 役:明音亜弥 ター・チャン 役:田崎礼奈 メドキ 役:大見洋太 ホームランバッター 役:千賀翔太 コユキ 役:知念紗耶 暴々夫 役:ウラシマ/
Y談おじさん 役:OH-SE/
ドラウス 役:今 拓哉

公式HP:https://www.marv.jp/special/sugushinu-stage/
公式Twitter:https://twitter.com/john_onstage

<チケット>
ローソンチケット・銀河劇場チケットセンターにてチケット発売中!
・ローソンチケット:https://l-tike.com/sugushinu-stage/
・銀河劇場チケットセンター:https://www.gingeki.jp/

<配信>
ライブ配信(見逃し配信付き)が決定!
配信公演:6月11日(日)17:00千秋楽公演
詳細はこちら:https://www.marv.jp/special/sugushinu-stage/streaming.html

<Blu-ray>
Blu-rayが発売決定!予約受付中!
発売日:2023年11月29日(水)
予約受付期間:2023年10月4日(水)23:59まで
価格:Blu-ray¥10,780(税抜¥9,800)/2枚組

初回生産限定盤封入特典:全キャスト集合ポストカード1枚(撮り下ろし)
特設サイト限定特典:フレークシールセット(20枚入り)

Blu-ray特設サイト:https://shinusute-pkg.com/

ストーリー

“真祖にして無敵”と名高い吸血鬼・ドラルクを退治するため不気味な城に赴いた吸血鬼ハンター・ロナルド。しかし、そこで出会ったのは“すぐ死ぬ”史上最弱の雑魚吸血鬼だった!
なりゆきで「ロナルド吸血鬼退治事務所」に住み着いたドラルクは、事務所を訪れる依頼人、新横浜の街をうろつく吸血鬼、彼らと戦う吸血鬼対策課やハンターたち……次々に登場するクセの強い人々とともに、今宵も事件を巻き起こす⁉

©盆ノ木至(秋田書店)/舞台『吸血鬼すぐ死ぬ』製作委員会2023

THEATER GIRL編集部

観劇女子のためのスタイルマガジン「THEATER GIRL(シアターガール)」編集部。観劇好きの女子向けコンテンツや情報をお届けします。

プロフィール

PICK UP

関連記事一覧