佐藤アツヒロ×鈴木勝秀による新作会話劇。『YARNS』取材会レポート!
10月6日(木)に、佐藤アツヒロ主演舞台『YARNS』の公開ゲネプロと取材会が開催された。本作は、脚本家・演出家 鈴木勝秀による「能と現代劇の融合」を目指す新作シリーズ。
今回は、脚本・演出の鈴木勝秀と主演の佐藤アツヒロが登壇した取材会の模様をお届けする。
脚本・演出 鈴木勝秀 コメント
新型コロナの影響がなかったら、このようなかたちでの上演はなかった作品です。コロナ禍でなにかできないかと、前向きに考え創りました。舞台セットを見ていただくとわかりますが、普通のお芝居とは違い、ここまでセット全面を囲っている舞台はないと思います。時間をかけて実験を重ね創りあげました。セットの構造上、役者たちの声は舞台上の役者には肉声でほぼ聞こえず、マイクを通してセット上部のスピーカーから聞こえているんです。そして役者から客席側や、アクリル板の向こう側はほぼ見えず、役者同士も向かい合わない演出になっています。
今作は“聴いている人の姿勢”が大事な舞台なのですが、主演が「アツヒロでよかった」です。僕がやってほしいと思っていることを、感性で理解し無意識にやってくれている。アツヒロの“聴く人”の芝居がとても良いです。ぜひ劇場でご覧ください。
佐藤アツヒロ コメント
劇場に入って初めてセットを見たときに、感染対策の舞台セットのすごさにびっくりしました。演出のスズカツ(鈴木勝秀)さんとは今回で6回目になります。この制限された中で、どうスズカツさんが演出するのか見ていただきたいです。稽古期間中、役者同士での会食はありませんが、稽古場で作品について語り合いながら、コミュニケーションもとってきました。コロナ禍のこの現状の中でも、演劇の可能性を広げた作品になったと思います。この、「YARNS」の世界にいれることの幸せを感じています。
色々な舞台がある中で、「YARNS」では芸術作品を作っているような気分です。絵のような、芸術作品のような、そんな舞台になっています。皆さんの心に残ってほしい作品です。
スタッフ、演者で、出来る限りのことを1つ1つやってきました。感染対策をしっかりと行いながら、千穐楽を迎えたいです。頑張ります!
舞台写真
公演概要
YARNS(ヤーンズ)
【東京公演】
2020年10月7日(水)~11月8日(日)
浅草九劇
【大阪公演】
2020年11月21日(土)~23日(月・祝)
シアター・ドラマシティ
※キャストスケジュールは公式サイトを参照
脚本・演出:鈴木勝秀
出演:佐藤アツヒロ/鈴木裕樹 前田隆太朗・大山将司(Wキャスト)/中村まこと・加納幸和(Wキャスト)
公式サイト:http://g-atlas.jp/yarns/