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高橋祐理×荒牧慶彦×福澤 侑インタビュー Experimental Theater『結合男子』「今までにないような経験ができる舞台にしたい」(前編)

INTERVIEW

2024年5月7日(火)より、日本青年館ホールにてExperimental Theater『結合男子』が上演。

本作は、2023年に発売された友情結合シミュレーションアドベンチャーゲーム『結合男子』の舞台化作品。元素の組み合わせによる化学結合によって、「50日後」に訪れる世界の滅亡を阻止すべく命をかけて戦う、「志献官(しけんかん)」と呼ばれる青年たちの物語です。舞台版では、世界の危機に立ち向かう10人の志献官とミラーズ・天空王 九慈(そらたか くじ)との物語が描かれます。

元素の力を宿す「志献官」を演じるのは、今後の活躍がもっとも期待される俳優として注目の高橋祐理さんや、話題作への出演が続く高野渉聖さんをはじめ、高梨 怜さん、西山蓮都さん、北出流星さん、吉高志音さん。そして、脇を固めるのは、華麗で迫力のある殺陣が絶賛され、演技力にも定評がある早乙女友貴さんや2.5次元作品をはじめ数々の舞台で活躍している武子直輝さん、磯野 大さん、荒牧慶彦さん、福澤 侑さんといった実力派俳優たち。

今回、THEATER GIRLは高橋祐理さん、荒牧慶彦さん、福澤 侑さんにインタビュー。前編では、自身の演じるキャラクターや劇中のパフォーマンスについてなど、和気藹々とお話ししていただきました。

インタビュー後編はこちら

志献官たちを見守る玖苑と同じように、僕も彼らを見守りたい

――脚本を読んだ感想を教えてください。

高橋:僕が今まで経験したことのないような演出が施されていて。この脚本をもとに共演者の皆さんと掛け合いやパフォーマンスをすると思うと、いろんな想像が膨らんで、めちゃくちゃ楽しみになりました。

荒牧:僕は自分が云々というより、祐理や(安酸栄都役の高野)渉聖くんといった若い子たちが、今持っているできる限りの力をこの脚本でどう表現していくのかというのが、すごく楽しみです。志献官たちを見守る玖苑と同じように、僕も彼らを見守りたいと思っています。

福澤:脚本を書かれた(三浦)香さんは、ご自身もたくさん(『結合男子』の)ゲームをプレイして、志献官同士の関係性を調べながら書いたとお聞きしました。すべてのキャラクターがしっかり立っていて。『結合男子』の舞台化ならではのインパクトがしっかりあるので、とても楽しみです。

――ご自身の演じるキャラクターについての印象は?

福澤:(塩水流)一那は、僕に似ているなって思います。人とのコミュニケーションがあまり得意ではなさそうなところとか(笑)自分のことを理解してくれる人たちとは話したりするとは思うんですが、自分から積極的にいくタイプではないところも似ていると思いました。一那を演じるのは僕にまかせてください(笑)。

高橋:朔は、マジメで芯があって。だけど、想定外なことに弱い一面もあるキャラクター。僕自身も、高橋祐理という芯をしっかり持ちつつ、日々マジメに作品と真摯に向き合いながら活動したいと思っているので、そこが似ているかなと。想定外のことを急に振られるとアワアワしちゃう部分も似ているように感じます。

荒牧:本作における(舎利弗)玖苑と僕の立ち位置は似ているのかなと思います。僕はプロデューサーの一端を担わせていただいているんですが、玖苑も組織の年長者というか、みんなの成長を見守りつつ支えるときは支えるというポジションなので。そういう部分は自己投影できますし、演じやすくはありますね。

お会いしたときにはぜひコスパのいいメニューの作り方を聞きたい

――今回、気になるキャストの方はいますか?

荒牧:僕は、早乙女友貴くんと剣劇『三國志演技~孫呉』でも共演しているのですが、Experimental Theater『結合男子』とは演じるキャラクターが全然違うので、どう演じるのかすごく興味があります。

高橋:僕は、清硫十六夜役の武子直輝さんがすごく気になります。お会いしたことは一度もないんですが、Xの“おすすめ”に出てくる率が高いんですよ。料理の……。

荒牧:あー! よくアップしてるよね。

高橋:そうなんです。(武子さんの作った)ごはんのメニューが流れてくるので、それを見て、あっ、俺も今日、これ食べようかなって。

荒牧:武子のポストを見て、その日の献立を決めてるんだ(笑)?

高橋:はい。武子直輝さんの献立に影響されることが多いので、お会いしたときにはぜひコスパのいいメニューの作り方を聞きたいなと思います。

――福澤さんが気になるキャストの方はいますか?

福澤:渉聖ですかね。彼は、めちゃめちゃ若いんですよ。

荒牧:まだ高校生だよね。

福澤:そう。栄都はお兄ちゃんキャラなので、若い渉聖がどんなふうに演じるのか楽しみです。それと、祐理と渉聖はすごく踊れるので、僕のなかでこの二人がゴリゴリに動く振付のイメージができているんですよ。それも楽しみです。

――本作において福澤さんが振付をする際に、大切にしたいポイントは?

福澤:『結合男子』はそれぞれのキャラクターがとても個性全開なので、演じる役者さんの雰囲気を感じつつ、ちゃんと一人ひとりを活かせる振付であることを大切にしたいですね。全体的にも、『結合男子』の世界観に対して「そうそう、これこれ!」と言っていただけるものにしたいです。キャラクターが動いたり話したりしているとき以外の……例えば居方だったり、ゲームでは見られない踊ったり歌ったりする姿も生で感じられるので、原作ファンの方にも「よかった」と言ってもらえるような舞台にできたらいいなと思っています。

――では、本作に限らず、福澤さんが振付をする際に一番大事にしていることは何ですか?

福澤:僕の振りを踊っていただく方の素敵なところを存分に引き出すことです。自分が踊りたい振りを踊ってもらうというよりは、その人にしか出せない空気だったり色だったりを引き出しながら、ファンの方が見たときに“あっ、こんな一面があったんだ!?”って、思っていただけるような表現ができたらいいなと思いながら振付を考えています。

――では、振付をする相手の人となりも大事にされていると。

福澤:そうですね。基本的に僕は現場で振りを作ることが多いんです。その人の動きを見て、“たぶん、こういうのが得意だろうな”というのを感じながら、セッションしながら完成していくというやり方がベースになっています。

――先ほど、荒牧さんが全体を見守る立場であるというお話がありましたが、福澤さんと高橋さんに対して信頼を置いているのはどういう部分ですか?

荒牧:侑に関しては、普段は無気力な感じを醸し出しているんですが、そこからスイッチが入ったときのギャップがスゴいんですよ。そこはホントに仕事人という感じで、絶大な信頼を寄せています。祐理は、これまでに共演した作品がそこまで多いわけではないんですが、朔という役でExperimental Theater『結合男子』という大きなプロジェクトを担うときに、どう引っ張っていくのか楽しみですね。

高橋:わぁっ! うれしくてニヤニヤが止まりません(笑)。

――逆に福澤さんと高橋さんは、荒牧さんのプロデュース力をどんなところに感じますか?

福澤:僕的には、素直についていきたいと思えるところがすごく大きいですね。コミュニケーション力の高さとかを含めて自分に持っていないものを持っていたり、リスペクトしている部分が多いです。この人と一緒にいたら自分が成長できて、僕の思い描くエンターテインメントも、きっとおもしろい方向に向かうだろうなって感じられるんです。

――荒牧さんのどういう姿を見たときに“この人についていきたい”と感じるのですか?

福澤:荒牧くんは、周りのことがものすごく見える方なんです。キャストとかスタッフとか、年齢とかも関係なく気配りができる。自分のエンターテインメント像もしっかり持っているので、そこに自分がプラスαでお手伝いできることがあればいいなって、自然と思うんです。今回こうやってお声がけいただいて、振付もやらせていただけるので、もう存分に本気を出して臨むつもりです。

荒牧さんは「とても大きな背中で、ついていきたいと思わせてくれる方」

――では、高橋さんが荒牧さんに対してプロデュース力を感じる部分はどんなところですか?

高橋:侑くんの言った通り、とても大きな背中で、ついていきたいと思わせてくれる方。荒牧さんは、僕からしたら雲の上の存在で、常に2.5次元界の最先端にいる方なので、そういう方のプロデュース作品に出られることが光栄ですし、ホントにうれしいです。荒牧さんに一生ついていきたいです。

荒牧:一生!?

高橋:はい! 役者の先輩としてはもちろん、事務所の社長としての姿も、Experimental Theater『結合男子』のプロデューサーとしての姿も、すべての荒牧さんを見て、自分の成長につなげたいと思っています。

――荒牧さんの一番の尊敬ポイントは?

高橋:僕が悩みを抱えているときに、真剣に向き合ってくれて。“なんで、僕みたいなヤツにこんなに真剣に向き合ってくれるんだろう”と感じることが多いんです。それに、キャストやスタッフなど関係なく誰に対しても真摯に向き合う荒牧さんの姿勢を見て、僕もこういう大人になりたいと思いました。

――荒牧さんには、よく相談をするのですか?

高橋:そうですね。でも、以前悩んでいたときに、荒牧さんから「最近どうなの?」って話しかけてくださったんですよ! 僕は人見知りで、共演者さんたちにグイグイいけるタイプではないので、めちゃくちゃ心が救われました。

――荒牧さんと高橋さんは少し年齢差もありますが、普段一緒にいるときはどんな空気感なのですか?

荒牧:フツーに仲がいいですよ。ホントは敬語も使ってくれなくていいんですけど、たぶん「使わないで」と言っても使っちゃうだろうから、あえてそのままにしています。

――事務所の方から、荒牧さんから高橋さんに対してのムチャ振りが多いという声が……(笑)。

高橋:あっ、そうなんですよ。だから、そこも朔と玖苑の関係性に似ています。朔と同じく、僕もムチャ振りされると、どうしたらいいかわからなくてアワアワしちゃうので。

荒牧:僕、変な遊びが好きなんですよね。「このボケを踊りで表現してみて」とか(笑)。しかも、祐理の返しがまたおもろいんですよ。もちろん、シラフのときはやらないですよ。お酒の席で楽しい雰囲気になったときに「祐理、お願い」って。

――荒牧さんのムチャ振りは、福澤さんにも?

荒牧:侑にはしないですね。

福澤:僕がムチャ振りに弱いのを知っているから(笑)。それに、どちらかというと僕は振るほうですね。舞台「ナナシ-第七特別死因処理課-」で祐理と共演したとき、祐理の役がボケられるキャラクターだったので、「こうしたほうが楽しいんじゃないの?」とムチャ振りしたりして。そうすると、祐理はマジでやるんですよ。

高橋:僕、メンタルが強いんです。

福澤:(演出の松崎)史也さんにも「ホントにメンタルが強いね」って言われていたもんね。

高橋:恥ずかしさよりも、侑くんから提案をいただけたうれしさのほうが勝っちゃうので。僕は本気でやっちゃうんです。

福澤:だからこそ、こっちも楽しくなるんですけどね。今回の稽古場も楽しみです(笑)。

取材・文:林桃
Photo:野村雄治

インタビュー後編はこちら

公演概要

Experimental Theater「結合男子」

【公演期間・劇場】
東京公演:2024年5月7日(火)~ 5月13日(月) 日本青年館ホール
大阪公演:2024年5月17日(金)~ 5月19日(日) COOL JAPAN PARK OSAKA WWホール

【原作】『結合男子』(SQUARE ENIX)

【演出】 松崎史也
【脚本】 三浦 香
【振付】 REX(福澤 侑 Daiki 皇希)

【出演】
《志献官》源 朔:高橋祐理/安酸 栄都:高野渉聖/鍛炭 六花:高梨 怜/宇緑 四季:早乙女友貴/凍硝 七瀬:西山蓮都/浮石 三宙:北出流星/鐵 仁武:磯野 大/舎利弗 玖苑:荒牧慶彦/
塩水流 一那:福澤 侑/清硫 十六夜:武子直輝/《ミラーズ》天空王 九慈:吉高志音
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笹鬼:古屋敷悠
《ダンサー》
HIRUMA So-Da Takuya Patrick Akira Daicho GEN
Renju Ando ToLa Hachi Masaki yuya Arata Naruse
Shunta Tanase Ryoma

【チケット料⾦】12,000円(全席指定/税込)※未就学児入場不可

【Experimental Theater「結合男子」公式サイト】 https://stage-ketsugou-danshi.com/
【Experimental Theater「結合男子」公式X】@Ketsugou_stage

【『結合男子』公式サイト】https://www.jp.square-enix.com/ketsugou-danshi/
【『結合男子』公式X】 @Ketsugou_PR

【主催】
◆東京公演 Experimental Theater「結合男子」製作委員会
◆⼤阪公演 サンライズプロモーション大阪

©︎ SQUARE ENIX/Experimental Theater「結合男子」制作委員会

THEATER GIRL編集部

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