ヴァサイェガ渉主演、豊⽥陸⼈共演。「かまいたちの夜 〜THE LIVE〜」稽古場取材会レポート!
2024 年 6 ⽉に東京・シアター1010、⼤阪・COOL JAPAN PARK OSAKA TT ホールにて上演される「かまいたちの夜 〜THE LIVE〜」の稽古場取材会が、6 ⽉ 5 ⽇(⽔)に開催された。
『かまいたちの夜』は 1994 年の発売以降、伝説のサウンドノベルとして根強く愛されているシリーズ累計 200万本を誇るゲーム作品。シリーズ 30 周年を迎える 2024 年、舞台ならではの表現を追求したシリーズ初の舞台化作品として本作が上演される。
原作者の我孫⼦武丸を監修に迎え、舞台オリジナルストーリーが展開される。演出はミステリー専⾨の舞台を制作するノサカラボ代表・野坂実、脚本は⺠俗学や⼟着信仰に精通している劇団⻤の居ぬ間の主宰・望⽉清⼀郎が担当。本作は観客のジャッジによってルートが分岐しエンディングが変わるマルチエンディングを⽤意している。複数の仕掛けによって、舞台作品ならではの『かまいたちの夜』らしさが体感できる作品を⽬指す。
主演はヴァサイェガ渉が務め、共演に豊⽥陸⼈、⾼柳明⾳、ドロンズ⽯本、塩⽉綾⾹、⽥中孝宗、⼤髙雄⼀郎、槙原唯、⾕⼝就平、細⾙圭、安⽥裕といった個性豊かなキャストが名を連ねた。
この⽇の稽古では、ストーリー序盤の約 30 分のシーンを披露。とある理由から密室状態の空間で作業をしている同僚たちを、ヴァサイェガや⽯本、⾼柳、細⾙らが演じていく。⾼圧的な上司や⼋⽅美⼈な中間管理職、そのストレスの捌け⼝にされる若⼿社員と、それぞれが等⾝⼤な芝居で⽇常の空間を作っていった。異様な密室状態であることを除けば、変哲のない職場の雰囲気は、ある出来事をきっかけに⼀気に『かまいたちの夜』らしさを帯びていく。この⽇は、豊⽥演じる⽐企⽂哉が、登場するシーンまでが描かれた。
通し稽古に⼊る前、演出の野坂は本作の⾒どころとなるトリック構造について熱弁。その⾔葉に呼応したキャスト陣の熱演と、客席にルート分岐を委ねる斬新なシステム、1 ⼈複数役を演じる演劇的な⾒せ⽅の⾯⽩さが、本番でどう絡み合うのか期待が⾼まった。
公開稽古後に⾏われた取材会には、ヴァサイェガ、豊⽥、⾼柳、⽯本が登壇。間もなく幕を開ける本作への意気込みを語った。
伊⽉役を演じるヴァサイェガは本作の難しさに触れ、「演じたことでやっと理解できました。これをお客様にも伝わるようにしなくてはいけないので、そこも難しい」と苦笑。また本作では、客席に A か B の札を上げてもらい、続く⾏動を選択肢から選んでもらうシーンが多数登場する。ヴァサイェガは A と B のどちらが多いかを判断して、選ばれたルートに⼊るためのきっかけの芝居を担当する場⾯が多いのだそう。⽯本から「⼤変そう」と労われると、「(⾃分の演じたい⽅を選んで)嘘もつけちゃう」と茶⽬っ気たっぷりの笑顔で冗談を⾶ばして笑いを誘った。
⽐企⽂哉役の豊⽥は公開稽古でも披露した、「おはようございます」という⼀⾔⽬のセリフについて⾔及。「セリフの⼀⾔⽬が『おはようございます』ってなかなかない。どういうマインドで⾔うかということをずっと考えています」と、役作りの苦悩を明かした。周りから「⽐企は難しい」というコメントが出てくるほど「本当に難しい役」に挑むことになった豊⽥は、「あまり⾃分を変えずに、⽐企に⾃分を落とし込みながら役を作って、豊⽥=⽐企として⾒てもらえるように演じていきたい」と意気込んだ。
ヴァサイェガ演じる伊⽉と豊⽥演じる⽐企には、台本の半ページを埋め尽くすほどの⻑台詞での推理シーンがあるとのこと。⽯本は熱を込めて「皆さんに彼らの名探偵っぷりを観ていただきたい!」と期待を寄せた。
そんな⽯本は⾃⼰紹介で「少年忍者の⽯本です」としっかりボケてからスタートすると、「原作の我孫⼦先⽣が携わっているので安⼼して演じられる」と笑顔を⾒せた。また、謎解きの過程が客席に委ねられることに触れ、「僕らは出演者ですが、どうにかして観にいきたいくらい⾯⽩い」と語ると、3 ⼈からも⼝々に賛同の声が上がる。
ゲーム 1 作⽬発売当時は 2 歳だったという⾼柳は、出演が決まってから実際に原作ゲームをプレイしたそう。今作はスパイク・チュンソフトの協⼒のもと、原作ゲームの⾳楽が使⽤される。⾼柳は「ゲームの⾳楽も流れると聞いているので、原作ファンの⽅にも楽しんでもらって、オリジナルストーリーもいいなと思ってもらいたい。
我孫⼦先⽣が作った、舞台だからこそできるお客様を巻き込んだ舞台になっています」と⾒どころをコメント。
最後に主演のヴァサイェガが「ゲームのように⾃分でルートを選択して、お客様も参加できる舞台です。どういうルートを選択したかによって、複数のストーリーが⽣まれるのが本作の⾒どころ。僕たちも何パターンも稽古をしているので、ぜひ何度も観て、いろんなパターンを観てもらいたいです」と会⾒を締めくくった。
⼆転三転の展開が⽤意されている「かまいたちの夜 〜THE LIVE〜」。その全貌は⼀体どんな物語になっているのか。客席にルート分岐が委ねられるという新たな試みとともに、唯⼀無⼆の観劇体験をお⾒逃しなく。
公演概要
「かまいたちの夜 〜THE LIVE〜」
原作:我孫⼦武丸
構成・演出:野坂実
脚本:望⽉清⼀郎
出演:
ヴァサイェガ渉
⾼柳明⾳
ドロンズ⽯本
塩⽉綾⾹
⽥中孝宗
⼤髙雄⼀郎
槙原唯
⾕⼝就平
細⾙圭
安⽥裕
豊⽥陸⼈ ほか
【東京】2024 年 6 ⽉ 20 ⽇(⽊)〜6 ⽉ 23 ⽇(⽇)
場所:シアター1010(〒120-0034 東京都⾜⽴区千住 3-92 千住 ミルディス I 番館 11F)
チケット料⾦(全席指定・税込):S 席 9,900 円/A 席 9,000 円
【⼤阪】2024 年 6 ⽉ 28 ⽇(⾦)〜6 ⽉ 30 ⽇(⽇)
場所:COOL JAPAN PARK OSAKA TT ホール(〒540-0001 ⼤阪市中央区⼤阪城 3 番 6 号)
チケット料⾦(全席指定・税込):⼀般 9,500 円
チケット発売中
公式 X(旧 Twitter):https://twitter.com/kamaitachi_st
公演公式サイト:https://kamaitachi-stage.com
お問合せ:stage.contact55@gmail.com
協⼒:スーパーエキセントリックシアター、スパイク・チュンソフト
主催・製作:NoSty(ノサカラボ/style office)