前島亜美インタビュー『ネバー・ザ・シナー -魅かれ合う狂気-』「大好きな翻訳もの、ストレートプレイの作品に出演する喜び」(前編)
INTERVIEW
――今回は、新聞記者、ジェルメイン、ハルバート医師の三役を演じられますが、どのように、役の切り替えをしたいと考えていますか?
今回は実際にあった事件が題材となっていて、その事件に関わる人もすごく多いんです。裁判なので描かれる舞台の時間軸には、人がとてもたくさんいるはずなんですが、今回はキャストの人数がすごく少なくて。この人数で世界観を作っていくのが、すごく面白いなとも思う反面、一人の責任も重大になってくると思っています。今回は女性が一人ということで、私は唯一の女性キャストになるのですが、この三役、新聞記者もジェルメインもハルバート医師も、全く違った役どころなので「どういう風に作っていこうか」というのは、今はまだ悩んでいるところです。
これから演出で変わっていくかもしれませんが裁判ということもあって、傍聴席的なものというか、物語を目撃するという意味もあって、ずっと舞台上にいて役をコロコロと変えてテンポよく場面を展開していく作り方になると思います。そう思うと切り替えも、よりパチパチやっていかなきゃいけないのかなという印象ですね。私は記者も医師の役も初めてなので、違った視点を大事にしながらこれから稽古で作っていきたいと思っています。
現段階の台本に書いてあるイメージではそのような感じで、どちらかというと映像っぽく展開していきたいということも書いてありました。なので、これからさらに演劇的な感じになっていくのだと思います。