横山由依インタビュー ブランニューオペレッタ『Cape jasmine』 「全員がプロフェッショナルなので、自分もその一員にならなくては」(前編)
――本作は全員が集まる稽古は2週間、さらに本番は2日間だけということで、新作ミュージカルとしてかなり挑戦的な印象ですが、こちらについてはいかがでしょうか。
2週間で本当にできるのかな……という気持ちは正直ありました(笑)。自分がそこまで追いつけるのか、という意味で最初は不安でしたね。でもたくさんの人が毎日何十時間も集まることが難しいこのご時世で、根本さんが「2週間で新作ミュージカルをやってみよう」と思われたからには、私たち役者も今まで以上にスピードアップしなければいけないと思っています。
それこそ今まで舞台のお稽古期間は、一日が終わる度にカレンダーに「✕」印を付けていたんですよ。それが今回は2週間しかないということで、「あれ? 本番まであと何日だっけ?」とカレンダーを何回も見てしまいます(笑)。
でも短期集中のほうが力が出るときもありますよね? たとえばテスト勉強とか私はそのタイプなのですが(笑)。時間が限られているからこそ、より集中しようと意識できますし、あとは本当に全員がプロフェッショナルな方々なので、2週間でお稽古したことを忘れさせるくらいクオリティの高い作品を作れたらいいなと思っています。また、その中の一人にならないといけないので余計に気が引き締まりますね。
根本さんの柔らかい人柄で、和気あいあいとした稽古場になっている
――カンパニーのみなさんも、短い稽古期間の中で「より集中しなきゃ」という気持ちで取り組まれている感じでしょうか?
そうですね。でも稽古場はとても和気あいあいとしています。「2週間しかない」という切羽詰まった感じはあまりなくて、とてもいい雰囲気でお稽古できているので、それはやはり根本さんの作られている空気感のおかげだなと。
これから稽古を重ねていく中でどうなっていくかはまだ分からないですが、根本さんの柔らかいお人柄のおかげで楽しく作っていけそうです。舞台が終わったら「もっとやりたかったな」と寂しくなりそうな予感がすでにしています(笑)。