矢島舞美インタビュー 朗読劇『リクエストをよろしく』 「生放送という設定で、どんなアドリブが生まれてくるのかワクワク」(前編)

――演出を担当する村上大樹さんもご一緒するのは初めてということですが、何か演出に期待したいことはありますか?
はい、初めてです。朗読劇でありながら、稽古スケジュールを見るとちょっと動きもあるとおっしゃっていたので、今までやってきた朗読劇とはまた違った雰囲気になりそうで私自身も楽しみにしています。
どんなふうにお芝居をさせていただけるのかまだ分からないですが、のびのびとしたキャラが多いので「そこ、もっと自由にやっていいよ」という感じだったら、どんなアドリブが生まれてくるのかワクワクですね。設定が生放送なので、そういうのもあったらいいなと期待しちゃいます。

それぞれ別の道で頑張っているアイドル時代の仲間と集まって企画ができたら
――矢島さんは、来年芸能生活20周年を迎えますが、これからやってみたいお仕事はありますか?
私はやっぱりお芝居が好きなので、こうやって舞台や映像でお芝居をさせていただけるのが一番幸せだなというのはありますね。
来年20周年だと思うと、最初はアイドルからスタートしたので、そのときの仲間と会って何かライブができたらいいなと思っています。みんな今はそれぞれ芝居の道に行ってる子もいれば、ファッションの道に行ってる子もいて、進んでいる道が全く違いますが、アイドルを卒業してから見てきた世界が違うので、それを一気にぎゅっと見せられる企画ができたらいいなと思っています。夢としては「そんなことができたらいいな」と。
『リクエストをよろしく』を読んでとても共感した部分がありまして! 私がアイドルを始めたときはまだ子どもだったので、ひょんと軽い気持ちで入ってしまって、そこからが大変だったんです。それから25歳でアイドルを引退して、お芝居をやりたいと思って今やっているのですが、子どものときの「やりたい」という気持ちで入ったときとはまた全然違う壁にぶち当たってしまいまして。
このお話もそうじゃないですか。何をやってもうまくいかない時期が続くところが。私も「アイドルを15年間やってきて、また一から!という覚悟でお芝居の道に来たけれども……もしかして向いてなかったんじゃないか?」と思う時期があったんですよね。それでもずっとがんばっていると誰かが評価してくれて、その評価が繋がっていくときがあって。これを読んでそんなことを思い出させられました。

――颯太や水無月がラジオの世界に飛び込んで切磋琢磨していく姿に思わず共感された感じでしょうか?
頑張れ!負けるなと思いながら読んでしまいましたね。場数を踏むことが一番の成長なんだなと思います。