加藤和樹×小野田龍之介インタビュー ミュージカル『フィスト・オブ・ノーススター~北斗の拳~』「大きな人間模様、絆、愛が表現される作品になっている」(前編)
――現在はお稽古中とのことで、Wキャストとして共に役に取り組んでいる最中だと思いますが、改めてお互いのそれぞれの印象と、今回おニ人でWキャストをやるにあたってのお気持ちについて聞かせてください。
加藤:僕は本当にありがたいなと思っています。龍ちゃん(小野田さん)とはミュージカル『タイタニック』で共演させていただいて、芝居に対してかなり信頼できるといいますか。周りのキャストへの配慮も、見ていてとても気持ちがよくて、年下だけど頼りがいがある存在ですね。だから今回Wキャストが龍ちゃんと聞いて、本当に嬉しかったです。
小野田:僕も『タイタニック』でご一緒してから仲良くさせていただいて。トキはWキャストになると元々聞いていたので、誰になるんだろうと思っていたら、和樹くんでした。現場に入って和樹くんの俳優としてのパフォーマンスはもちろん……それは当たり前として置いておいても、とにかく加藤和樹くんのオタクさに救われています(笑)。
僕は『北斗の拳』にもちろん触れたことはあるのですが、そんなに深く詳しいわけではなくて。ディズニー少年だったということもあり(笑)。一方で和樹くんは漫画にとても詳しいので、「これはこうで、こういう技があって……」と教えてくれて。いつも「へー!」と感心しちゃいます。
「原作でこういうふうに描かれてるんだよね」と詳しく記憶している和樹くん。そして、まずは「高橋亜子さんが書かれた台本のミュージカルをやるんだ」と冷静に見ようとしている自分。それぞれがお互いに「原作はこうだけど、ミュージカルではこっちの方がいいかもね」なんて話をしていて。結構いろんなことを勝手に二人でやっています(笑)。
加藤:そうですね。ここのニ人で話し合って、それを演出の石丸さんに提示して……という流れが多いですね。
小野田:和樹くんと石丸さんは何本もやられていますから関係性がすでにできていますが、僕は実は石丸さんとご一緒するのは初めてでして。そういうところも上手くパワーバランスを考えながらやらせてもらっています。
歌詞に関しても「この歌詞、こっちの方がいいよね?」とか、二人で作戦会議しながらやっていますね。