山本一慶×和合真一インタビュー 『夏の夜の夢』 「皆さんに届けたい思いが詰まっている作品」(後編)
――妖精チームのキャストの方々についても、ぜひお話を聞かせてください。
山本:パック役の谷水力くん、妖精の女王・タイテーニア役のKIMERUさんは、5月に予定していた公演から引き続きの出演となります。新たにカンパニーに加わるのは妖精の王・オーベロン役の八神蓮さん。八神さんは今回初めてご一緒するので、どういうお芝居をする方なのか未知数ですが、撮影でも謎のポーズをしたり不思議なワールドを持っている方なので、異界の存在としてシーンを彩ってくれるのではないかと楽しみにしています。
――前作(2017年)のパックがグリーンだったので、今回もグリーンで森の妖精っぽいものになるのかと思っていたら、白でしたね。
山本:はい。“THE妖精”なイメージからちょっと高貴な雰囲気の衣装になりました。衣装さんにもアイデアを出していただいて、妖精たちの異質感がより増すような衣装を作っていただきました。KIMERUさんと(谷水)力は、(中止になった公演の稽古で)構築してきたお芝居が今回の衣装にすごく合うんじゃないかなと思っていますし、カラフルな人間の衣装との対比も楽しんでください。
――最後に、お客様へのメッセージと意気込みをお願いします。
和合:僕は今回の『夏の夜の夢』で、今までとは違った一面を見せたいと思っています。初共演の方も多いので、新しい方々と芝居で相乗効果を生みだしつつ、「このキャストならではの『夏の夜の夢』をお届けできた」と自信満々で言えるものにしたいですね。
山本:先ほども話した通り、すごく今の時期に合っていて、皆さんに届けたい想いが詰まっている作品です。今回は名古屋と東京での上演になりますが、今のご時世、地方公演が出来るだけでもありがたいことなので、スタッフさんに支えていただきながら皆さんへの素敵なクリスマス・プレゼントになるように頑張ります。この作品が2021年最後の舞台観劇になる方も多いと思うので、ぜひ思い出に残る作品にしたいですね。初めて舞台を観る方にも「舞台って楽しい」と思っていただけるように全力を注ぐ覚悟です。ぜひ劇場に足をお運びいただければ嬉しいです。
取材・文:近藤明子
Photo:比留川義一
公演概要
舞台『夏の夜の夢』
【名古屋公演】
2021年12月18日(土)、19日(日)
名古屋市芸術創造センター
【東京公演】
2021年12月22日(水)~26日(日)
東京芸術劇場シアターイースト
原作:ウィリアム・シェイクスピア
演出:山本一慶
キャスト:
ハーミア:澤田雅也(関西ジャニーズJr.)
ヘレナ:安井一真
ライサンダー:松本幸大(ジャニーズJr.)
ディミートリアス:和合真一
シーシュース&蜘蛛の糸の妖精:深澤大河
ヒポリタ&豆の花の妖精:大崎捺希
パック:谷水力
オーベロン:八神蓮 タイテーニア:KIMERU ほか
公式サイト:https://artistjapan.co.jp/a_midsummer_nights_dream_2021/