中村誠治郎×神里優希×佐伯亮インタビュー　舞台『うたかたのオペラ』「挑戦をやめたらこのお仕事をやっている意味がない」（前編）

――作品の見どころとして、加藤和彦さんの楽曲が大きいと思いますが、皆さん楽曲を聞いてどんな印象がありましたか？

中村：80年代の歌なのにどこか聞き馴染みがあるといいますか、古い感覚が一切なくて、芸術作品という感じがします。歌うのはすごく難しいですね。

――難しさというのは技術的なことですか？

中村：僕に関しては、技術的に難しいなと。ずっとバンドでロックをやってきたので、いわゆるミュージカルっぽい歌い方が僕はできなくて。でも僕が付け焼刃でミュージカルっぽく歌ったところできっとできないでしょうし、伝わらないのかなと。なので、僕なりの歌い方ができたらいいなと思います。

――中村さんらしさを出していきたいということですね。

中村：そうですね。僕らしさというほど自分の色があるわけではないと思いますが、それしかできないので。

――真正面から挑みたいと？

中村：はい、「どんと来い」です（笑）。

――お二人はいかがですか？

神里：楽曲は今っぽくないといいますか。とても独特。それでいて何度も聞きたくなるような曲ばかりで。ただ自分が歌うとなると、本当に難しいなと思っています。

あまり歌ったことがない未知のジャンルなので、お客さまにも楽しんでいただけるように、まずは僕自身がこの音楽を好きになってという感じですね。

佐伯：僕もこういったテイストの歌はあまり経験がないので、どんなアプローチになっているか言葉にしづらい部分もあります。僕は一つの音楽にハマったら、そればっかり聞いちゃう癖がありまして。今回もどんどん聞きこんで、どんどん好きになっていって……本番までには歌と友達になっていると思います。

今回戦時中の歌もあって、いろいろと楽しみを見つけながら稽古をしていけたら。

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