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平間壮一×小関裕太インタビュー ミュージカル『The View Upstairs-君が見た、あの日-』「今まで経験してきたものがどう合わさるのか楽しみ」(後編)

INTERVIEW

――お2人が舞台に立つ上で大事にしていることや心がけていることはありますか?

小関:よく寝る、よく食べることですね。やっぱり他のお仕事に比べて時間がはっきりしていて生活リズムが作りやすいので、改めて自分と向き合えるタイミングでもあったりします。

平間:先ほども言ったように大きな枠で捉えると言いますか、自分が何を伝えたいかというよりは、作品を通して大きなテーマを一つ持つみたいなことを大事にしている気がします。

その瞬間で思うことは、観に来てくれた方一人ひとり違うものだし、自分的に大きなテーマとして、それこそ世界を変えるぐらいの勢いで、作品を観終わった後に少しでもその思いが伝わるといいなと思いながら演じています。

もしも人生をやり直せるとしたら戻りたいのはあの時代

――ちょっと本作にかけた質問もさせていただきたいのですが、ウェスは現代から1970年代にタイムスリップしますが、もしも人生をやり直せるとしたらどの時代に戻りたいですか?

小関:僕は小学校の6年間ですかね。なんかすごく人に気を遣ってたなって。もっと力を抜いて過ごせていたら、友達との時間もすごく楽しめたんじゃないかなと感じていて。

今もお仕事を通じて出会った方々や共演者たちともみんな仲が良いので悔いてはいないんですけど、家に遊びに行ったり、お家に人を呼んで一緒にゲームをしたりとか。考え方を変えれば、もっとそういう時間もあったんじゃないかなと思うんですよね。

平間:俺も上京をする前の小学校とか中学校くらいに戻りたいなって最近思いますね。やっぱりもう戻ってこない時間ですし。今もそうなんですけど、40代、50代になったときに、30代をもっと大事に過ごしておけばよかったと思う気がするんです。

先に進んだ分、過去を振り返ると昔はよかったなと感じることもあると思うんですけど。でも、北海道で過ごした時間はもう戻ってこないし。もっと俺も友達と遊んだり、お母さんと過ごしたりしておけばよかったなと思いますね。

――では、最後になりますが、改めて本作への意気込みをお願いします。

小関:この作品は、2022年に観に来てくださる方々の目線に合わせて台本が作り変えられているので、そういった面でもとても観やすいと思います。あとは壮一さん演じるウェスがインスタグラマーという設定なので、本当に身近な部分で感じ取ってもらえる部分があると思います。来てくださる皆さんはタイムスリップする側の感覚になるんじゃないかなと。

そういう不思議な感覚も得られると思いますし、価値観のギャップも感じると思います。逆に「こういう部分は当時の人と変わってないな、でもこういう部分は当時の人の方が幸せだったのでは?」と、価値観についていろいろと考えさせられる作品だと思いますし、2022年の今だからこそやる意味があるのではと感じています。まだ稽古が始まったばかりですが、けっこう前からこの作品には向き合っているので、そんな思いも含めてメッセージを受け取ってもらえたら嬉しいです。劇場でお待ちしています。

平間:ひたすらに頑張るのはもちろんですが、本当に人間って難しいなと台本を読み終わった後に改めて感じました。さっきも「ありのままでいいのでは」という話をさせていただきましたが、本当になんでもいいよという世の中になってしまったら、悪くはないかもしれないけど、喜びやプラスなことも半減してしまうと思うんです。そのどちらも成立しているのが人間だし、それを乗り越えようと頑張る力が湧いてくるのも人間だと思うので。

全てがいいよという世の中になってしまうと、縛られるものもないし、ほわーっと生きちゃう気がして。なので、価値観のギャップや昔と今で何が違うか分かった上で、今があるということだけで十分だなと思っていただけたら。

掘り返すといろいろと言いたいことがあるんですけど、それを全体的に音楽で盛り上げて、エンタメ性が増した楽しい作品になっていると思います。でも、家に帰って考えだしたら、「あれ? 実はこういうことを言いたかったのかな」とすごく考えさせられる舞台だと思うんです。観終わったときには単純に楽しかったと感じると思いますが、すごく深い作品なので、楽しみにしていただきたいなと思います。

取材・文:THEATER GIRL編集部

インタビュー前編はこちら

公演概要

ミュージカル『The View Upstairs-君が見た、あの日-』

脚本・作詞・作曲:Max Vernon
演出・翻訳・訳詞・振付:市川洋二郎

出演:
ウェス:平間壮一
パトリック:小関裕太

バディ:畠中 洋 
イネズ:JKim
フレディ:阪本奨悟
ヘンリ:関谷春子
リチャード:大村俊介(SHUN)
警官・不動産業者 ほか:大嶺 巧

デール:東山義久

ウィリー:岡幸二郎

【東京公演】 
2022年2月1日(火)~2月13日(日) 
会場:日本青年館ホール

【大阪公演】 
2022年2月24日(木)~2月27日(日)  
会場:森ノ宮ピロティホール

企画・製作・東京公演主催:アミューズ

【オフィシャルサイト】https://theviewupstairs.jp/
【オフィシャルTwitter】@viewupstairs_jp

THEATER GIRL編集部

観劇女子のためのスタイルマガジン「THEATER GIRL(シアターガール)」編集部。観劇好きの女子向けコンテンツや情報をお届けします。

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