三宅健、音月桂、林翔太、木場勝己ら出演。『陰陽師 生成り姫』フォトコール、初日前会見レポート!
2月22日(火)より、東京・新橋演舞場にて三宅健主演『陰陽師 生成り姫』が開幕した。
原作は、全世界での総発行部数が800万部を超える夢枕獏の小説「陰陽師」。誕生から35年にわたって愛され、映画やドラマ、漫画といった様々なメディアで描かれてきた。
今回はマキノノゾミが手がける脚本と鈴木裕美の演出により、友情・切ない恋、そして登場人物の心情の動きを鮮明に描く。
三宅が演じる平安時代の天才陰陽師・安倍晴明が、心の奥底に潜む鬼にむしばまれてしまった徳子姫を救い出すため、雅楽を愛する親友の源博雅とともにさまざまな怪異に挑む。
徳子姫を演じるのは、宝塚歌劇団在籍中から実力派トップスターとして人気を集め、退団後も幅広い分野で活躍する音月桂。源博雅を演じるのは、2021年は6本の舞台に出演するなど精力的な活動を続け、三宅の事務所の後輩ともなる林翔太。晴明のライバル・蘆屋道満役は舞台や映像作品で存在感を放つベテランの木場勝己。他にも、姜暢雄、太田夢莉、佐藤祐基、市川しんぺー、岡本玲、佐藤正宏と、豪華キャストが集結した。
今回は、座長の三宅健、音月桂、林翔太、木場勝己が登壇した初日前会見の様子をお届けする。
初日前会見レポート
初日を迎えるにあたって今の気持ちを聞かれると、三宅は「なんとかこの日までやってこられました。ここから先も何事もなく千穐楽を迎えられるように、日々みなさんと努力しながら楽しみたいと思っております」と述べた。
徳子姫を演じる音月は「カンパニーが一丸となって一つ一つ手仕事で作り上げてきた舞台です。そういった一面を受け取っていただけるように、丁寧に心を込めて、役に務めていきたいと思います」と、蘆屋道満を演じる木場は「最年長でございますので、みなさんに置いてきぼりにされないように頑張ろうと思います」とそれぞれ意気込みを見せた。
三宅演じる安倍晴明への印象を聞かれた林は「健くんの素の美しさが晴明にあっていると思います。昨日までずっとマスクをしていたままで、ようやく外してのお芝居ができたのですが、ドキドキしながらやらせていただいています(笑)」と話した。
音月も「最後の方に安倍晴明と鬼の対決するシーンがあるのですが、美しさと眼力にやられてしまうのではないかと思いました。女性から見てもすごく妖艶で、エネルギーが感じられる。もっと美しさを磨きたいなとも思います」と絶賛し、三宅本人は「今までにない人間味溢れる安倍晴明になっていたら嬉しいなと思っています」と話した。
稽古場の雰囲気を聞かれると、三宅が「稽古していません(笑)」と笑顔を見せながらも「どうしても感染対策というものがあったので、私語が多いわけでもなく、必要最低限のコミュニケーションしかとれていなかった」と裏側を語った。
個人的に大変なこととしては「カツラが重くて、肩が凝ります。これでも軽い方で、歌舞伎俳優さん達は本当に素晴らしいと思います」とエピソードをあげた。
そんな三宅に憧れてジャニーズ事務所に入った林は「本当に幸せな日々を過ごしています。僕にとって思い入れのある新橋演舞場で、健くんと同じステージに立てるということは、奇跡のような出来事です。
今まではジャニーズの現場でのお仕事だけで、外の世界での姿は初めて。三宅くんは周りを見ていないようで、「目がいくつあるんだろう?」と思うくらいしっかり見ていらっしゃって、驚きました。いろんな人のことを気にかけていて、後輩としてもすごく居心地のいい空気作りをしてくださいました」と尊敬のまなざしを見せた。
すると、音月は「晴明が博雅を傘に入れるシーンがあって、その時ちょっと嬉しそうににやにやしているんです(笑)」と林の一面を暴露し、三宅も「可愛らしい後輩です」と笑顔を見せた。
そして、鬼に変身した徳子姫の姿について、音月は「鬼として立ち居振る舞いも殺陣も、ゼロからのスタート。自分一人では出せない迫力や熱量を、ダンサーの方をはじめ、みなさんが作りこんでくださって、背中を押していただいています。カラーコンタクトもしているのですが、メイクも最初はすごく時間がかかって、今はスリーステップくらいで。見た目は、怖いのかな?」と言うと、三宅が「怖いです」と即答。
一方で、林は「どんなお姿でもお美しいですね」とフォローする一面も。
自分自身の中に鬼はいるのか、陰陽師のようにはらいたいものはあるかを聞かれると、三宅は「鬼はいるかもしれないですね。自分が望んでいないことをされたら、鬼になるんじゃないですかね。そういう人は寄せ付けないようにしたいです。だけど、最近はそんな必要はなく、平和に生きています」と話した。
最後にファンの方へのメッセージとして、木場は「私としては、コロナをおはらいしたいです。千穐楽まで無事に貫徹できるように祈っています。よろしくお願いします」と、林は「この大変な状況のなかで舞台ができるということが、本当に幸せ。お客様にはできるだけ来ていただいて、僕たちのパフォーマンスで少しでも多くのものを感じて、持って帰っていただけたらなと思っております」と語った。
続けて、音月は「まだまだ不安な状況が続くなかで、人の温もりや温度を近くで感じる時間が少なくなってしまったかなと思うのですが、こうした舞台で、なるべく私たちの温度や温かさをぬくぬくの状態で帰っていただきたいと思います。心を込めて頑張ります」と力強く語った。
そして、座長・三宅は「本当に大変な状況のなかで、お越しいただくお客様も感染対策をしながらの観劇となると思います。僕たち自身も気を引き締めて、引き続き感染対策をしっかり行っていきたいと思います。
このお芝居を観ていただいている間は嫌なことを全て忘れて、平安の世に皆様を誘えるように私たちも準備しておりますので、ぜひお越しください。」と語った。
取材・文:THEATER GIRL編集部
撮影:くさかべまき
あらすじ
時は平安時代。満月が美しい夜、安倍晴明(三宅健)と 源博雅(林翔太)は酒を酌み交わし、いつかの姫の話をしていた。
——それは12年前の堀川橋のたもと。夜、博雅が笛を 奏でると、いつも決まって対岸に牛車が現れた。ある日、対岸の牛車の中から博雅の笛の音に相和して、琵琶が 奏でられた。夢の中にいるような心地良さを感じた博雅だったが、その琵琶を奏でていた美しい姫(音月桂)は、 今宵が最後と言い残し、名前も告げずに去って行ってしまうのだった。
——そんな話をした3ヶ月後、晴明と博雅のもとに盲目の法師が壊れた琵琶を持って訪ねてくる。なんと、それこそがあの時の姫が弾いていた“飛天”であった。
姫になにかあったのではと心配した博雅は、晴明の提案で、あの堀川橋のたもとで再び笛を奏で始める。すると、月明かりの中に美しい姫が現れた。姫は博雅に“徳子”と名乗り、「どうかお助けくださいまし」と伝えて消えてしまう。晴明とかねてより術比べをしてきた蘆屋道満(木場勝己)に焚きつけられ、なんと、徳子姫は鬼と成りかけていたのだった。晴明と博雅は助けようとするのだが――。
公演概要
陰陽師 生成り姫
原作:夢枕お獏(文春文庫『陰陽師 生成り姫』)
脚本:マキノノゾミ
演出:鈴木裕美
出演:
三宅健
音月桂 林翔太
姜暢雄 太田夢莉 佐藤祐基
市川しんぺー 岡本玲 佐藤正宏
木場勝己
製作:松竹株式会社
制作協力:クオラス
【東京公演】
会場:新橋演舞場
公演日程:2022年2月22日(火)~3月12日(土)
【京都公演】
会場:南座
公演日程:2022年3月18日(金)~3月24日(木)
松竹HP:https://shochiku.co.jp
公式HP:https://www.onmyoji-stage.jp
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