梅津瑞樹インタビュー 舞台『刀剣乱舞』綺伝 いくさ世の徒花 「ゼロから新たに始めるという気持ち」(前編)
――梅津さんの感じる、舞台『刀剣乱舞』の魅力について聞かせてください。
運動量の多さですね。自分が出ていない作品を見させていただいたのですが、この運動量は限界を超えているとか、そんなレベルのお話ではないなと。客席でいつも冷や汗をかいています(笑)。
稽古の段階で、みんな鍛えられている感じがして、どんどんみんな痩せていくんです。維伝の時も、身体が強いはずの蒼木 陣くんに久しぶりに会ったら、頬がげっそりしていて。でもそれも「この作品だからこそだな」と思いました。
自分がプレイヤーだからこそ分かるというのもありますが、お客さんから見ても分かるんじゃないかな。でも、ただ「しんどそう」ではなくて、そのしんどさが実を結んで、舞台の華として成立しているということも魅力かなと思います。
――舞台『刀剣乱舞』は役者陣の殺陣も大きな魅力ですが、梅津さんの殺陣でのこだわりや気を付けていることなどはありますでしょうか。
こだわりというか、今年の目標は、リラックスして殺陣ができるようになることです。それこそプレッシャーのお話になるのですが、殺陣のシーンの前になると、一層プレッシャーがすごくて……それをなんとかしたいです。
芝居のシーンはすごく楽しくてリラックスできるのですが、殺陣の前のシーンからどんどん心拍数があがります。戦いに赴くという意味では、それはそれで正しいのかもしれないですけど(笑)。
山姥切長義の殺陣としては優雅さ、流れるようにというのも意識しつつ。でも少し荒々しく、敵を斬っていく瞬間にはハングリーさが見えたらいいなと思うようになりました。
和田琢磨さんも、(松井)勇歩さんも殺陣が綺麗で「ああなりたいな、どうしたらなれるんだろう」と思っています。逐一刀の振り方について聞いたりもしますが、1日で習得できるものではないので……。
それこそ、舞台『刀剣乱舞』の殺陣の魅力の1つは、刀剣男士によって戦い方が全然違うというのがあるので、自分のなかで違いを明確に見つけつつ、殺陣の基盤になる動きは身に付けないといけないと思うので難しいです。