蒼井翔太×鈴木勝吾インタビュー　ミュージカル『DOROTHY(ドロシー)～オズの魔法使い～』　「原作の良さに加えて新しい良さを発見できるはず」（前編）

2022.09.15

INTERVIEW

――お二人が今回演じられるかかしはどんなキャラクターでしょうか？　ここを見てほしいというポイントもあれば、聞かせてください。

鈴木：原作では、コンプレックスや傷といった、何かしらの葛藤を抱えた似たもの同志が集まって旅をしますが、その中でかかしの印象って今の時点ではあまりないんですよね。自分の中でどう理解するかがすごく難しくて。曲を聴いている限りナイーブではあるのですが、登場人物内でキャッチボールができれば、それでいいかなとも思うので。

実力があるとかそういうことは別として、僕はパワー系俳優なので、他の俳優さんとのバランスでかかしの温度を決めないと、俳優としても場面としてもいても立ってもいられなくなる瞬間が来てしまうと思うんです。なので、その日の稽古場の空気感で役を作っていこうかなと思っています。「こう演じてみようかな」というのはあったんですけど、実際に稽古場でやってみたら舞台表現としては違うのかな……と感じたので、まだ悩んでいる日々ですね。

蒼井：僕自身が演じるので少し贔屓目に考えているかもしれないんですけど……。登場人物たちの言動には、自分たちの日常生活でも気付かされることや様々なヒントが散りばめられているんです。その中でもかかしは大きなきっかけをみんなに与えられる子なんじゃないかなって思っています。

だからこそ、稽古の段階からしっかりと物語の世界で一緒に生きて、いろんな子たちに影響を及ぼす、そんな風に演じられたらいいなと思いますね。観てほしいポイントとしては、掛け合いの中でドロシーとどんな化学反応が起きるのか、かかしに限らず彼らの成長を見てほしいです。皆さんの期待をはるかに超えられるように頑張りたいと思います。