室龍太×室たつき×室将也インタビュー 『ムロ家のアカンタレ』「三兄弟のやり取りを観て“面白い”と感じていただきたい」(前編)
2026年10月29日(木)~11月3日(火・祝)に東京・雷5656会館ときわホール、11月13日(金)~11月15日(日)に京都・先斗町歌舞練場にて上演いたします、室三兄弟舞台『ムロ家のアカンタレ』が上演されます。
「室三兄弟」は、室たつきさん(長男)、室龍太さん(次男)、室将也さん(三男)による兄弟ユニット。2007年からコンサートを中心に活動してきましたが、現在ではそれぞれ俳優業や音楽活動を主として活動しており、三人が同じ舞台に揃うのは実に約14年ぶり。
「いつか三人で舞台を…」というかねてからの目標を実現するべく、三男の将也さんが企画・原案を務め、本企画が実現しました。
脚本・演出は、多彩なジャンルで数多くの作品を担当し、登場人物の関係性や「心の動き」を丁寧に描くことに定評がある三浦香さんが務めます。
脚本を書くにあたり、室三兄弟の三人はもちろん、兄弟の母にも実際に会いに行き取材を実施。兄弟と母親のリアルな関係性や実際にあったエピソードなどを盛り込んだ作品となっています。
出演者は、室たつきさん、室龍太さん、室将也さんの三兄弟が、神経質な性格の長男・タツキ、クールで無口な次男・リュータ、信念がない三男・マサヤという三者三様の個性的な三兄弟を演じます。
共演には、小松準弥さん、水湊美緒さん、酒井敏也さん、姿月あさとさんと、実力派が揃いました。
THEATER GIRLは、室龍太さん、室たつきさん、室将也さんにインタビュー。前編では、三兄弟で舞台を上演することになった経緯や、14年ぶりに共演することへの思い、お互いの成長を感じるところについてお聞きしました。さらに、久しぶりに仕事で向き合うことへの率直な心境や、兄弟ならではの関係性、舞台の発起人である将也さんへの期待など、和気あいあいとした掛け合いを交えながら、たっぷりと語っていただきました。
2、3年くらい前から、3人で何かやりたいと思っていた
――今回の舞台が実現するまでにどんな経緯があったのでしょうか。
将也: 2、3年くらい前から、3人で何かやりたいと思っていて、できれば舞台がいいなと。ただ、なかなかタイミングが合わなくて。そんな中、2年ほど前に、僕がやっていたラジオに次男がゲストで出てくれたんです。そこから、次は3人で何かできるんじゃないかと思いつきました。
それぞれ舞台をメインで活動していますし、3人で舞台をやったら皆さんにも喜んでいただけるんじゃないかと思い、今回『ムロ家のアカンタレ』を上演することになりました。
たつき: そのラジオに長男は呼ばれていません。電話で「ええか?」くらいの感じでした(笑)。
将也: そういう経緯でございます。
たつき: 三男が発起人となって動いてくれたのですが、僕としては「大丈夫か」という心配のほうが強かったです。ただ、将也が必死に頑張っているし、次男も快く引き受けてくれたので、実現に至りました。
豪華なキャストの皆さんにも出演していただきますし、少人数の舞台ではありますが、三兄弟らしさが感じられる作品になればいいなと思っています。
龍太: 実は、最初は一度断りました。(将也は)本当にアホなんですよ。
たつき:みなさんが思っている以上にアホです(笑)。
龍太:将也がプロデューサーになって舞台をやると言うので、失敗してしまうのではという心配があったんです。兄としての思いもあって、「ちょっと……」と伝えたのですが、何度もしつこく言ってくるので(笑)、そこまで本気なら、ということで実現することになりました。
今でもまだ不安はありますが、いろいろな方が動いてくださっていますし、背負ったからには失敗できないという思いもあるので、責任を持って、お客さまにも満足して帰っていただける作品にしたいです。
たつき: 発表後、SNSなどを通して、楽しみにしてくださっている方がたくさんいることも感じました。その期待を裏切らないように、三兄弟で力を合わせていけたらと思っています。

お互いに「成長した」と感じるところとは
――14年ぶりの共演となりますが、お互いに「成長したな」と感じるところはありますか?
たつき:昨年末くらいに、脚本・演出を担当してくださる三浦香さんとの顔合わせがあって、その時に3人でご飯を食べたんです。3人が揃う機会はなかなかないですし、家族全員が揃うこともあまりないので、かなり久々でした。
とはいえ、会った時は「おお」くらいの感じだったので、どこが成長したかというのは、実際に稽古に入ってみたらわかるんじゃないかなと思います。
ただ、2人の活動は知っていますし、舞台を観に行くこともあるので。次男については、いろいろな舞台に出演していて、脇を固めることもあれば、座長としてほかのキャストを引っ張っている姿も見ているので、成長しっぱなしだなと感じます。
昔はすごく内気で、人見知りで、自分から積極的に発言するタイプではなかったんです。でも、次男と共演したことのある方と僕が一緒に仕事をすると、「ムードメーカーだよね」「すごくいい子だよ」と言われることがあって。そういう話を聞くのは、シンプルにうれしいですし、そういう面でも成長したんだなと思います。
三男については、先ほど次男も話していましたが、不安要素は大きいです(笑)。ただ、自分で「これをやろう」と決めて進み始めたわけですから、まずは最後までやり切って、しっかり責任を果たしてほしいですね。最後までやり遂げた時に、「成長したな」と言ってあげられたらと思います。そういう意味でも、楽しみにしています。
――龍太さんは、お二人に対して「成長したな」と感じるところはありますか?
龍太: 成長したなと思うところ……身長ですかね。本当に会ってないんですよね。そもそも、そんなに仲良くないですから。
たつき: おい! 冗談が通じないかもしれないからやめろ(笑)。
龍太: 冗談じゃなくて、ほんまにそんなに仲良くないんで(笑)。よく「仲いいんですか?」って聞かれるんですけど、そんなに仲良くないんですよね。
たつき:仲が悪いわけでもないですけどね。
龍太: そう、だから悪くもないし、良くもない。兄弟でどこかに遊びに行ったり、泊まりで旅行に行ったりすることもないですし。友達からは「兄貴と飲みに行った」とか「ご飯に行った」とか、そういう話をよく聞くんですけど、うちはそういえばそんなことないなと思って。そういう兄弟と比べると、やっぱり仲良くないのかなって感じちゃいますね。
それこそ、ほんまにここ1年ぐらいの話なんですけど、やっと家族のLINEグループができたんですよ。それも僕が作ったんですけど。
たつき:でも、家族のことは好きですよ。
龍太:うちは、いい意味でおかんがすごく自由奔放なんです。放任主義と言いますか、「自分で考えて、自分でやれよ」という感じで育ててもらったので、そこはすごく感謝しています。
たつき: 放任主義に感謝してんの?
龍太: うん、してる。だって、しっかりしますからね。でも兄貴に関しては、成長したというよりは、学んだ部分はあります。社交性がすごく高くて、いろんな人と話したり、コミュニケーションを取ったりする姿を見ていたので。今の自分があるのも、そういう兄貴の姿を見てきたからだと思います。
弟に関しては、みんなを集めて何かやってみたいという意見が、まさか出るとは思っていなかったので。そういう意味では、本当に成長したなと思いますし、大人になったなと感じます。

――たつきさんは褒められて、どう感じましたか?
たつき: いや、うれしいですよ。やっぱりうれしいですけど、普段はお互いにそういうことを口にしないじゃないですか。でも、どこかでそう思ってもらえているんだったら、こういう機会じゃないと聞けないことなので。
龍太: 今のはビジネストークですよ。
たつき: はい(笑)。そういうところも、たぶん照れ隠しなんですよね。うれしいです。
――将也さんはいかがでしょうか?
将也: 僕ですか? うれしいです。
龍太: ヘラヘラすな(笑)。
たつき: 末っ子って感じがするでしょ。
将也: でも、正直なところ、こういう機会は待っているだけではもらえないので。本当なら、いろいろな大人の方がオファーしてくれて、誰かが舞台を作ってくれて、そこに乗っかるのが一番簡単だし、安心できてやりやすいと思います。でも、待っていたらずっと実現できないですし、そういうタイミングもなかなか来ないので、「今しかないんやろうな」と思って動きました。
たつき: 自ら動いたよね。
将也: 自分から動かないと無理なんだろうなと思いましたし、動くことで広がっていくこともたくさんあるんじゃないかなと思ったので。これを5、6年後にやるとなったら、また状況も変わってくると思うので、今がいいタイミングなんじゃないかなと。今だと思って、自分で舞台を作りたいと思いました。
龍太: 「褒められてどうでしたか?」って聞かれてるのに、舞台を作ろうと思った話になってるやん(笑)。お前、なんで一人で「アナザースカイ」してんねん(笑)。
将也: してないよ。
たつき: ほんま抜けてるよな、そういうところ。
龍太:聞こえたもん。「アナザースカイ」もそうやけど、「情熱大陸」も。
将也:あ、聞こえた? ありがとう。
龍太: ありがとうちゃうねん(笑)。すみません、ほんまに。
たつき: もう放置しておきます(笑)。

仕事として向き合うのは、ちょっと不思議な感じがする
――以前、皆さんでご飯を食べたときに、3人が揃うのは本当に久しぶりだとおっしゃっていましたが、久しぶりに一緒に仕事をすることについて、どんな気持ちがありますか?
たつき: 仕事として向き合うのは、ちょっと不思議な感じがしますね。昔、一緒に仕事をしていた頃は、僕だけがピリピリしていたところがあったんですよ。毎日一緒にいて、現場にも一緒に行って、行き帰りの電車も一緒。常に一緒にいたので、どこかピリピリしていて、ずっと弟たちに苛立っていた部分がありました。
でも、それぞれ別の道で仕事をするようになってからは、弟たちを応援するようになったんです。そういう意味では、自分自身も変わったなと思いますね。
でも、僕はシンプルに緊張しています。(笑)。3人で肩を並べて撮影するのも久しぶりだったので、うれしさもありましたし、緊張もありました。喜んでくださる方もいると思いますし、舞台が終わるまでは、弟たちに対してこの緊張は解けないんじゃないかなと思っています。
――お二人も緊張されますか?
龍太: ないですね。ただ、こっ恥ずかしさは今でも正直あります。いろんな現場に行って、「初めまして。では、ビジュアル撮影をします」となると、普通は挨拶から入るじゃないですか。でも、兄弟だと、どう接したらいいんだろうなと。「これでいいのかな」と考えたりもしますけど、そこは別に取り繕うところでもないので。
ここでは普段通りの関係でいないと、かえっておかしくなるかなと思って、いつも通りにしています。それで、ちょっと文句があるんですけど。
たつき: 急に(笑)。
龍太: 兄貴が、「僕に会うと緊張する」と、いろいろなところで言うんですよ。あれはやめていただきたいですね。兄弟に緊張してどうすんねんと思うので。
たつき: いや、やっぱり忙しいからさ……。
龍太: そりゃ個人個人で忙しいけど。
たつき: いやいや、さっき話していた「誘っても行かへんかもしれない」というのも、別に誘ってもいいと思うんですけど、断られるのが嫌だなと思ってしまうタイプなので。
龍太: 俺は断るよ、行くか行かへんか、その日によって気分も予定もあるから(笑)。 だから、断られるのが怖いから誘わないっていうのを、全部お前の責任にするのは違うやん。
たつき: いや、お前のせいにはしてないよ。俺も連絡できずにいるわけやから、俺自身の責任でもあるということで。別にお前のせいにしているわけじゃないよ。
龍太: そうよ。
たつき:なにか会話がおかしいのよね(笑)。それ、どこ情報なん?
龍太: いやいや、SNSとか、いろいろなところで言ってるじゃないですか。
たつき: まあ、緊張を和らげようとしてな。
龍太: それに、「僕のファンです」とか言うんですよ。言ってもらえるのはうれしいですけど、あまり表に出さずに内に秘めておいてほしいです。
たつき: いや、たまには毒も吐き出さんとね(笑)。
龍太:わざわざメディアを通していわんでも、普通に周りに言ったらええやん。
たつき: 違う違う。自分の中の毒を吐き出したいという意味で言ってるんです。
――そういうことを言われるのは、やっぱり恥ずかしいのでしょうか?
龍太: 恥ずかしいですね。やめてほしいです。兄貴として、今まで通りどんっとしてほしいんですよ。変に「龍太~!」みたいな感じなので。
たつき: いや、それはしてない!(笑)。そこは捉え方の違いですよね。そういうふうに見えているのかもしれないですけど。
龍太: やっぱり変に気を遣わんといてほしいですね。
――では、将也さんにもプロデューサーと思って接しているのですか?
龍太: はい、ちゃんとプロデューサーとして接しています。
たつき: まったく思っていないです!
龍太:ちゃんと室将也さんって。仲良くできたらいいなと思いますし、今まで埋まっていなかった部分も埋めたいなと。
将也: ありがとうございます。よろしくお願いします。

取材・文:THEATER GIRL編集部
撮影:Jumpei Yamada
公演概要

室三兄弟舞台『ムロ家のアカンタレ』
脚本・演出:三浦香
出演:室龍太、室たつき、室将也/小松準弥、水湊美緒、酒井敏也/姿月あさと
公演日程
・東京公演:2026年10月29日(木)~11月3日(火祝)@雷5656会館ときわホール
・京都公演:2026年11月13日(金)~11月15日(日)@先斗町歌舞練場
あらすじ:
京都生まれのムロ三兄弟はスナックを経営するパワフルなオカンに女手一つで育てられた。
神経質な長男のタツキ。
クールで無口な次男のリュータ。
そして信念がない三男のマサヤ。
微妙で奇妙な距離感の3兄弟の元に突然、オカンからの結婚報告!
東京に住む3兄弟は即!京都への帰省を決意し「オカンの結婚を阻止せよ!」と集結。
オカンの幸せを素直に祝えず“まだ子供でもうオトナ”な3兄弟が繰り広げるコメディ物語。
チケット料金(税込):
・東京公演:指定席11,000円
・京都公演:指定席11,000円 桟敷席11,000円(2枚1組22,000円)
※未就学児入場不可
一般発売:発売中
公演HP:http://66bros.com
企画・原案:室将也
主催:ROUTE66
