蒼井翔太×鈴木勝吾インタビュー　ミュージカル『DOROTHY(ドロシー)～オズの魔法使い～』　「原作の良さに加えて新しい良さを発見できるはず」（前編）

8月20日(土)から東京・日本青年館ホールにて、ミュージカル「DOROTHY(ドロシー)～オズの魔法使い～」が上演され（※8月20日～26日は中止）9月16日（金）からは兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホールにて兵庫公演がスタートします 。

本作は、1900年に児童文学として誕生し、今なお世界中で読み継がれるライマン・フランク・ボーム作の童話「オズの魔法使い」の物語をベースに、田尾下哲氏が作・演出を、宮川彬良氏が作曲・音楽を手がけ、新たに生み出された大人のためのミュージカル作品です。

“魔法の国”であるオズの王国は音楽でコミュニケーションが交わされる“音楽の国”に、少女ドロシーはヴァイオリニストを目指すオーケストラ部の大学生へと翻案され上演されます。

主人公のドロシー役を演じるのは、元乃木坂46の桜井玲香さん。本作で初の単独主演を務めます。そして、声優・アーティストとしての活躍に加えて俳優としてもミュージカルや朗読劇などにも出演する蒼井翔太さん、舞台でのストレイトプレイからミュージカルに2.5次元に限らずTVドラマや映画でも注目を集める鈴木勝吾さんがかかし役をWキャストで務めます。さらに、元宝塚歌劇団トップスターで退団後も舞台・映像と幅広く活躍する凰稀かなめさん、「エリザベート」「レ・ミゼラブル」など出演多数、日本のミュージカル界に欠かせない鈴木壮麻さんなど、実力派ミュージカル俳優が揃いました。

THEATER GIRLは、Wキャストでかかし役を演じる、蒼井翔太さんと鈴木勝吾さんにインタビュー。前編では、本作への意気込みやお二人が演じるかかし役のポイントなどを語っていただきました。

インタビュー後編はこちら

精一杯期待に応えたい

――本作へ出演が決まった時のお気持ちはいかがでしたか？

鈴木：原作が「オズの魔法使い」、そしてミュージカルだということなど、いろいろと魅力的な要素はあったのですが、純粋にお話をいただけて嬉しいなと思いました。最近はミュージカルの現場で嬉しい出会いが多いこともあって、とてもワクワクしましたね。

蒼井：喜ばしく光栄なことで素直に嬉しかったです。ただ、それと同時に大きなプレッシャーがありました。というのも、普段からミュージカルに出られている皆様と比べると、僕はミュージカルに対して、知らなくてはいけないことや経験しなくてはいけないことがまだまだたくさんあるので。でも、この役に僕が合うと思って声をかけてくださったと思うので、その期待に精一杯応えたいなと思いました。

原作からかけ離れすぎずにオリジナリティーを出していきたい

――本作は「オズの魔法使い」の物語をベースとしながら、現代のとある大学に舞台が翻案されていますが、まったく新しいミュージカルを誕生させるということについては、どうお感じでしょうか？

鈴木：原作がベースとしてあるなかで、それがどう変わって、より意味のあるものになっているかは、やってみないとわからないですね。ただ、とても面白いなと思いました。演者が作・演出家の意図にどこまで寄せていけるのかにもよりますが、そのバランスが成立しなければ「オリジナルストーリーに新しいものを足さなくてよかったんじゃないか」っていう空気も出てしまうと思うので。

なので、細かい部分まで理解しないといけないと思っています。現段階では楽しみですし、僕らもどんな風に演じようかと考えているところです。みんなで話し合って、意味のある作品にしたいですね。

蒼井：作品の名前は知っているけど中身は観たことがないって方もいますし、「知らないから観に行ってはいけないんじゃないか」と思ってしまう方もいると思うんです。でも、そんなことはまったくなくて。オリジナルになったからこそ、より物語へ入り込みやすくなって、原作を知らない方にも心配なく観に来ていただけるのではないかと思っています。

ただ、物語にしっかりとした大まかな骨組みもありつつも、オリジナリティーを出していきたいなと僕自身も思っているので。原作からかけ離れすぎることもなく、オリジナリティーを出して「これが蒼井翔太の演じるかかしか！」と思ってもらえるようにしていきたいですね。

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