本田響矢インタビュー 『エノケン』 「新たな一面を見ていただけるように頑張りたい」(後編)
2025年10月7日(火)より東京・シアタークリエにて、音楽劇『エノケン』が上演されます。
戦前・戦中・戦後……と、昭和の日本をとびきりの笑いで照らしつづけ、“エノケン”の愛称で親しまれた榎本健一。人生のすべてを喜劇に捧げ、「日本の喜劇王」と謳われたエノケン。そして、彼を愛し、支えつづけた、家族や仲間、ライバルたち……。
エノケンの波乱の人生を又吉直樹さんが新作戯曲として書下ろし、市村正親さんが主演。さらに、松雪泰子さん、本田響矢さんらが共演に名を連ねます。
THEATER GIRLは、榎本鍈一役の本田響矢さんにインタビュー。後編では、今後、出演してみたい作品や目指したい俳優像、俳優として転機となった作品などについてお聞きしました。
自分だとわからないくらい、役の幅を広げていけたら
――エノケンは“日本の喜劇王”と呼ばれていますが、本田さんが喜劇のように笑ったり楽しくなったりする瞬間はどんな時でしょうか。
ロバート秋山さんの『俺のメモ帳! on tuesday』というラジオがあるのですが、それが大好きで。毎週火曜日はそれを聴いて笑っています。リスナーの方々からフリーの素材をもらって、実際に秋山さんとコラボするという内容なのですが、本当に面白いんです。
――秋山さんがお好きとのことですが、ラジオの他に、お笑いを見るのもお好きなのでしょうか?
お笑いも好きでよく見ますが、秋山さんが好きなので、秋山さんが出ているバラエティはいつも見ています。
――秋山さんは俳優業もやられているので、いつかご一緒してみたいというお気持ちもありますか?
ご一緒してみたいです!! 秋山さんのネタで、「逆カラオケ」というものがあるのですが、それを一緒にやりたいです!

――他にもご一緒してみたい方はいらっしゃいますか?
藤井道人監督の作品がすごく好きなので、いつか藤井監督の作品に出演してみたいです。
――どういうところが、お好きなのでしょうか。
様々なキャラクターが出てくるのに、どのキャラクターを見ても一人ひとりにしっかりバックボーンが見えるというか。演出も含めて心に来るものがあって何かを感じます。
「この作品好きだな」と思ってクレジットを見たら藤井さんの作品だったということが多くて、魅力に惹き込まれていました。

自分だとわからないくらい、役の幅を広げていけたら
――近年では、連続テレビ小説『虎に翼』への出演から、4月からは木曜劇場「波うららかに、めおと日和」にもメインキャストで出演されるなど、ご活躍の場を広げられていますが、今後目指す俳優像のようなものはありますか?
向いている役も向いていない役もあるとは思っているのですが、そのリミッターをなるべく広げて、どんな役をやっても自分だとわからないくらい、役の幅を広げていけたらと思っています。
――舞台出演を久々に決めた理由も、そういった幅を広げたいお気持ちもあったのでしょうか?
そうですね。でもどちらかというと、元々歌うことに興味があったので。今回このような素敵な役があると聞いて、やらせていただきたいと思いました。
――今回をきっかけに、また舞台出演をしたいという気持ちになりそうでしょうか?
まだ稽古も始まっていないので分からないですが(取材時)、きっと舞台に立ったらそういう気持ちになるんじゃないかなと思います。

本田さんの転機になった作品とは……⁉
――これまで様々な作品に出演されていますが、ご自身の中で転機になった作品はありますか?
転機ということだと、ABEMAでやらせていただいた『ANIMALS‐アニマルズ‐』という作品と出会ったことが一番の転機なのかなと思います。今までで一番役と向き合っている時間が長くて。撮影期間が長くて、2ヶ月半くらいずっと向き合っていました。
より役を演じることの魅力や面白さに気づけたのがこの作品なので、そこが転機になったと思っています。
――役への向き合い方は、ご自身の中でいろいろと探求していったのでしょうか。それとも監督や共演者の方とのコミュニケーションの中で感じられたのでしょうか?
どちらもです。監督もプロデューサーも共演者の方々ともたくさんお話しをさせていただきました。その時はカメラマン役だったのですが、日頃から現場にカメラを持っていくようにして。現場でカメラが回っていない時になんとなく撮っていた写真が、実際に劇中で使われたりもしたんです。そういうことも含めて演じていてすごく楽しくて刺激的な時間だったなと思います。
――本田さんは、ご自身と役を近づけて考えるタイプですか。それとも自分とは離して考えた方がやりやすいのでしょうか?
どっちなんだろう……どちらかというと離しているのかもしれないですね。そうでないと、混ざってしまうと思うので。自分に似ている役であればそこまで分けないとは思うのですが、自分とまったく似ていないものは離して考えるかもしれません。カメラが回っている間に切り替わるタイプなのかなと思います。
でも、僕は分けているつもりでも、たまにその役っぽくなっていると言われたりします。それこそメイクや支度中のカメラが回っていない時も、笑顔が多い役だったらすごく笑っているし、逆にクールな役だったらクールになっていたりするみたいです。周りから言われて、後から気づきました。

――お忙しい日々を過ごされているかと思いますが、最近ハマっていることやマイブームはありますか?
やっぱりラーメンですね。僕、二郎系ラーメンが大好きなんです。
――二郎系とは意外ですね!
けっこう食べますね。二郎は高校の時ぐらいからずっと好きで。舞台期間もスタミナをつけられるように頑張りたいです!
――最後に、本作を楽しみにされている皆様に向けてメッセージをお願いします。
今回、7年ぶりの舞台出演で、さらに音楽劇には初挑戦になるので、また新たな僕の一面を見ていただけるように頑張りたいと思います。ぜひ劇場にお越しいただけたらうれしいです。

取材・文:THEATER GIRL編集部
撮影:梁瀬玉実
公演概要
音楽劇『エノケン』
2025年10月7日(火)~10月26日(日)
シアタークリエ
出演:
榎本健一:市村正親
花島喜世子・榎本よしゑ:松雪泰子
榎本鍈一:本田響矢
小松利昌
斉藤 淳
三上市朗
菊谷榮:豊原功補
作:又吉直樹
演出:シライケイタ
音楽監督:和田俊輔
美術:伊藤雅子
照明:佐々木真喜子
音響:戸田雄樹
衣裳:中原幸子
ヘアメイク:宮内宏明
稽古ピアノ:久田菜美
演出助手 :斎藤 歩
舞台監督 :幸光順平/鈴木拓
題材監修:原 健太郎
製作:ホリプロ/東宝
チケット:
全席指定:12,800円
Yシート:2,000円[7月28日~8月3日販売]
※ホリプロステージのみ取扱い
(税込)
【ツアー】
<大阪公演>
2025年11月1日(土)~11月9日(日)
COOL JAPAN PARK OSAKA WWホール
<佐賀公演>
2025年11月15日(土)~16日(日)
鳥栖市民文化会館 大ホール
<愛知公演>
2025年11月22日(土)~24日(月祝)
名古屋文理大学文化フォーラム(稲沢市民会館)
<川越公演>
2025年11月28日(金)~30日(日)
ウェスタ川越 大ホール
公式サイト:https://horipro-stage.jp/stage/enoken2025/
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