須賀健太インタビュー 『朗読劇 #ある朝殺人犯になっていた』 「今まで以上に一つひとつにきちんと向き合っていかないといけない」
INTERVIEW
――自粛期間もありコロナ禍が続いている中での今作への出演となりますが、ご自身の中で以前と意識の変化などはありましたか?
“続ける”ことの難しさをすごく感じた一年でした。役者って職業とされているけど、“自称”な部分があると思うんです 。どこまでも自称であり続ける仕事だと思うし、先が保証されている仕事ではないので。こういったコロナ禍になって、役者である意義というか、自分が役者でいることで大切にしていることや、応援してくれている人に対する気持ちもすごく深くなりました。
こういうことになってから気付くっていうのもあれですけど、ありがたさや難しさみたいなものをより深く感じた一年だったので、今まで以上に一つひとつにきちんと向き合っていかないといけないなと強く思いました。
――幼少期から映像作品などで活躍されてきて近年は舞台にも多数出演されていますが、須賀さんにとって舞台とはどんな存在ですか?
すごくいろんなことを教えてくれた場所だと思っています。小さい頃から役者をやらせていただいて、ありがたいことにずっと映像のお仕事が多かったんですけど、どっちがいい悪いではなく舞台をはじめてから、別物として、もう一度演じる楽しみというものに気付かせてもらえたなと思っていて。
舞台って、二時間なら二時間ですべての起承転結をその役として体験できるじゃないですか、それってすごくわかりやすいし、潔さみたいなシンプルな良さがすごくあって。本当に映像とはまた別物というか、またひとつ新しい場所に挑戦させてもらえている感覚がありました。
小さい頃から役者をやらせてもらっていて、新たな挑戦が少なくなってきていた中で、まだまだ知らないことが山ほどあるなと気付かせてくれたのが、「舞台」だったのかなと思います。