松島勇之介インタビューミュージカル『のだめカンタービレ』シンフォニックコンサート！「新しい世界を楽しんでいただけるような公演にしたい」（前編）

2025.09.03

INTERVIEW

2025 年9 月に台北のTaipei MusicCenter､東京ガーデンシアターにて､ミュージカル『のだめカンタービレ』のフルオーケストラによるコンサートが開催されます。

実写版のレジェンドキャストでもある、のだめ役・上野樹里さん、シュトレーゼマン役・竹中直人さんと共に、千秋役の三浦宏規さんが2023年公演から続投｡

峰龍太郎役には､松島勇之介さん、有澤樟太郎さん、高橋健介さんが、順に日替わりで出演。そして三木清良役には、華優希さん、清水美依紗さんが、同じく日替わりで出演します

更に、ベルリンのフィルハーモニーホールで名門ベルリン交響楽団との共演という歴史的快挙を果たしたピアニスト・石井琢磨さんが東京公演でゲストピアニストとして出演を果たし､日本で最も古い歴史と伝統を誇る東京フィルハーモニー交響楽団と共に､圧巻の生演奏を届けます。

THEATER GIRLは、峰龍太郎役の松島勇之介さんにインタビュー。前編では、本作へ挑む思い、峰役を有澤樟太郎さん、高橋健介さんとトリプルキャストで演じることについて、上野樹里さんや三浦宏規さんなど共演者の印象など、たっぷりとお話をうかがいました。

インタビュー後編はこちら

シンフォニックコンサートへの出演は今回が初めて

――本作に出演が決まったときのお気持ちはいかがでしたか？

僕自身、福岡で活動を始めて、そこから東京に出てきて、さまざまな舞台に出演させていただきました。少しずつミュージカルの世界に触れてきましたが、今回はシンフォニックコンサートという特別な形で、さらに（有澤）樟太郎くんや（高橋）健介くんと同じ役を演じるということで、ワクワクする気持ち以上にドキドキのほうが大きかったですね。

「絶対に楽しくなるだろう」という期待がある一方で、「これはすごく大きな挑戦だ」「大きな壁を乗り越えないと」という気持ちが強くあります。

――今回、峰龍太郎役を有澤樟太郎さん、高橋健介さんと日替わりの“トリプルキャスト”として演じることについてはどう感じていますか？

同じ役を3人が演じても、まったく同じにはならないと思うんです。身長や顔立ちも違えば、これまで歩んできた道も違うので。それぞれの個性が表れると思いますし、その違いを楽しんでいただけたらうれしいですね。

僕自身も、共演する2人から「こういう峰もあるのか」と新たな発見をもらえるでしょうし、逆に僕からも「こういう解釈はどうかな」と提案できたら、お互いに刺激し合える有意義な時間になると思っています。これから少しずつ役に自分らしいエッセンスを加えながら、深めていきたいです。

――三者三様の役作りになりそうですね。峰龍太郎という役には、どのような印象をお持ちですか？

これまで演じてきた役は、「こんな人がいたらいいな」と思える人物ばかりでしたが、今回の峰もまさにそうです。誰も一人にはしないし、自分の心の奥にある闇や弱さは決して見せない。そんな人物だと感じています。

僕自身、峰には近い部分もあるんです。例えば、みんなといるときは明るく振る舞うけれど、家に帰ると一人で落ち込んだりする。でも、そういう姿はあまり人には見せたくないタイプで……。だからこそ、どんなときも周りをしっかり見て行動できる峰の人間性には憧れますし、その視野の広さや器の大きさは本当に魅力的だと思います。

――松島さんは、台湾公演に出演されますが、海外公演への参加が決まったときのお気持ちはいかがでしたか？

初めての経験なので、正直まだどんな雰囲気になるのか想像がつきません。でも、なかなかできない貴重な機会なので、その時間をしっかり楽しみながら挑みたいと思っています。

――有澤さんや高橋さんから、背中を押されるようなお言葉はありましたか？

樟太郎くんも健介くんも、過去に別の作品で共演したことがあって、悩んだときには一緒に考えてくれる頼もしい存在なんです。今回も、一緒に悩みながら役を作り上げていく過程を大切にしたいと思っていますし、二人の思いも胸に、本番に向けてしっかりといい作品を作り上げていきたいです。

ゼロから親しめる“のだめ”を作り上げられるのは素晴らしい

――のだめ役の上野樹里さんや、千秋役の三浦宏規さん、シュトレーゼマン役の竹中直人さんと共演するにあたって、楽しみにしていることはありますか？

『のだめカンタービレ』がミュージカル化されると聞いたとき、改めてドラマを見返したんです。あの頃のままのフレッシュさや、ちょっと不思議で天然な雰囲気が全然色あせていなくて、その鮮度がすごいなと感じました。観ている人がゼロから親しめる“のだめ”を作り上げられる上野さんは、本当に素晴らしいと思います。

竹中さんは、樟太郎くんから「めちゃくちゃ面白い方だから」と聞いているので、早く打ち解けられたらいいですね。

――共演経験のある三浦宏規さんの印象はいかがですか？

宏規とはこれまでライブなどでの共演はありますが、今回のように真ん中に立って皆を引っ張っていく姿を見るのは初めてなんです。だからこそ、とても楽しみですし、僕も積極的にコミュニケーションを取って、良いチームワークを築いていけたらと思っています。

震えるほど緊張すると思います

――本作は、フルオーケストラの生演奏で、コンサート形式として上演されますが、楽しみにしていることはありますか？

バンドのライブは経験がありますが、コンサートという形でオーケストラの皆さんとご一緒するのは初めてなので、正直、震えるほど緊張すると思います。以前、オーケストラの演奏会を観に行ったとき、開演前にキーのチェックをしている様子を見て、客席にいる自分まで緊張したんです。だから、今度は逆の立場になると思うと……想像しただけでドキドキします。