• HOME
  • topic
  • INTERVIEW
  • 和合真一、壱位仁井、岡本貴也インタビュー 『死ヌ事典 _ars_moriendi』「同世代の人たちが、いろいろなことを思って生きていることが感じられる」

和合真一、壱位仁井、岡本貴也インタビュー 『死ヌ事典 _ars_moriendi』「同世代の人たちが、いろいろなことを思って生きていることが感じられる」

INTERVIEW

壱人前企画vol.13「死ヌ事典 _ars_moriendi」が11月10日(火)より中野ザ・ポケットで上演されます。脚本と演出を岡本貴也さんが務める本作は、令和の日本において、”普通に死ぬ”とはどんな行為なのかということをテーマにしたオムニバス劇。

THEATER GIRL編集部は、本作に出演する和合真一さん、壱人前企画主宰の壱位仁井さん、脚本と演出を務める岡本貴也さんにインタビューを敢行。今作の見どころについてじっくりとお話をうかがいました。

今回の役は自分の役者としての力が試される

――まず、作品への出演が決まった時のお気持ちを聞かせていただけますでしょうか。

和合真一: 僕自身、じつはストレートのお芝居がとても久々なんです。どちらかというと普段2.5次元というジャンルのお芝居をやらせていただいているので、今回の役は非常に自分の役者としての力を試されると思っています。もちろん、2.5次元の舞台でも芝居はしますけど、やっぱり原作があって、ある意味“なりきる”というスタンスでやらせていただくことも多いので。それとはまた違って、一人の人間として一から積み重ねていくという面では非常に楽しみです。どういった作品になるのか、まだ稽古中なのでわからないのですが、本番が今から既に楽しみですね。

――今回、作・演出とキャスティングをするにあたってこだわったのはどんな部分でしょうか。

壱位仁井:今回、オムニバスで5本の作品になっているんですけど、その中の一つの「路上生活者」という役を和合さんにやっていただきます。まず、作・演出家の岡本貴也さんとどうしてもご一緒したいと思いまして。今でも凄く有名な方なんですけど、これからさらに押しも押されもせぬ方になると僕は思っているんです。それから、和合さんに関しても僕は一押しで、2.5次元舞台などでも活躍していて超イケメンですし(笑)、ぜひキャスティングしたいと思って。未来が作れる二人のコラボレーションが見たかったんです。

そんな中で僕が岡本さんの意気込みを感じたのが、和合さんがメインでやるお話のオーディションのときに、いきなりストーリーを変えるとおっしゃられて。今まで考えていたストーリーに、ちょっと弱さを感じていたらしく、情報を集めるために道を歩いているときに、「これだ」っていう人物を見つけてしまったらしいんです。

なので、今回の和合さんの役はすごく魅力的なんですけど、本当に大丈夫かなと思うくらい大変な役柄でもあって。でも、面白くなれば絶対にお客様にも納得してもらえると思いますし、プロデュースをしていて絶対に面白い作品だと自信を持って言えますね。

岡本貴也:じつは今作はずっとやりたくて温めていた企画で。今の日本で「年を取って死んでいく」ということがちょっと見えにくくなっているな、と思っていたんです。「みんな、どこでどうやって死んでるんだろう」ということが、よくわからない。コロナ禍もあったし、「死に方」というものにとても不安と興味を覚えました。僕は独身で、自分はこの先どう老後を迎え、どう死んでいくんだろうというのが一番の疑問で。年金とか介護とか安楽死とか、そういうことを知りたくて脚本を書きました。これまでにあまり見たこともないテーマに挑戦したのは、“人がどうやって死んでいくのか”を可視化したかったからでしょう。

――いろいろな死をオムニバス形式で上演される感じなんですね。

岡本: これが意外と暗くなくて、結構笑える感じなんですよ(笑)。演出していて気づいたんですけど、死ぬって案外陽気に描けるんだなって 。和合さんは、俳優の中でも特殊なキャラクターなので(笑)彼のファンが見て驚くようなストーリーが書きたいとも思いました。今までの和合さんとは違う路線でいきたいのと、「和合に泣かされた!」って言われたくて(笑)。

次のページ:役として、一人の人物として見てもらいたい

THEATER GIRL編集部

観劇女子のためのスタイルマガジン「THEATER GIRL(シアターガール)」編集部。観劇好きの女子向けコンテンツや情報をお届けします。

プロフィール

PICK UP

関連記事一覧