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上田堪大は歩みを止めず進化する「切磋琢磨できる仲間がいるほど芝居は面白い」【シアダン vol.06】(前編)

INTERVIEW

同世代と後輩、大切な役者仲間とは?

――多くの役者さんと交流があると思うんですが、同志として刺激を受けたり、励まし合えたりする方を挙げるなら、どなたでしょうか?

同世代なら谷 佳樹ですね。昔からお互いにかなり苦労をしていて、メシもろくに食えなかった時代からの仲なので。相手が目標としていたことが叶った時には、素直に「おめでとう、頑張れよ」って言える関係なんです。最近はそれぞれの芝居を観られていないんですけど、話を聞くだけでも「こういう感じなんだろうな」ってイメージができるというか。そんなところで、すごく大切な相手だなって思いますね。

面白いんですけど、どちらかが「メシとか行こう」って誘うと、もう片方がだいたい忙しくて連絡が一方通行になるんです(笑)。なかなかタイミングが合わなくて。まぁでも、連絡はちょこちょことってるので。

――近々タイミングが合うといいですね(笑)。

後輩だと、小西 成弥くんです。ほかにも何人かいるんですけど、一番連絡がくるのが彼なんですよ。僕からしてみると、先輩から後輩に連絡ってしづらいなという思いがあるので、僕自身も先輩には自分から連絡するようにしてるんですけど。成弥は何かある度にマメに連絡をくれて……もちろんほかの後輩もみんな、ストイックで真面目に真摯にやってると思うんですけど、なんだろうな……延々いっしょに芝居の話をしたりする時があるんですよ。どんどん変わっていくし、見ていてこんなに面白いヤツはいないです。「自分も!」って気持ちになりますし。前々からそうではあったんですけど、ここ最近は特に、下の世代からの刺激も感じるようになってきました。これも30歳を迎えての変わったところかもしれないなと。

――後輩世代の成長が目覚ましいことは、楽しみでもありますよね。

年の差があるというだけで、板の上に立てばいっしょですから。負けていられないし、切磋琢磨できる仲間がいればいるほど、やっていても面白いだろうし。

“礼”をもって「里見八犬伝」の舞台に挑む

――10月14日からの舞台「里見八犬伝」へ向けて現在稽古中とのことですが、犬村大角役への意気込みを聞かせてください。

4度目の再演となる歴史ある作品に、今回は八犬士全員がキャスト入れ替えで、新たなる八犬士となって臨むわけなんですが。そのうちの一人として自分が出演させていただけることが光栄です。殺陣が見せ所となってくる舞台なので、全員ケガなくというのを一番に、芝居の部分でもこの8人でしかできない八犬士、そして今回のキャストでしかできない「里見八犬伝」を観てもらいたい、というのが今の強い気持ちです。(役作りについては)かなり悩んでいて、今はもがきまくってます。うん……難しいですね。

――公式サイトの予告動画でもおっしゃっていましたが、大角が司る玉は「礼」ですよね。それを知った時に、上田さんの印象にぴったりだなと思ったんですよ。

ホントですか! そうなんですよ。だから僕、「礼」っていう玉を持っているのに挨拶ができなかったらヤバいなと思って。もちろん日頃から挨拶はしているんですけど、礼をする、つまりお辞儀をするということを、どんな方に対してもより強く意識しているかもしれないです。

――棒術にも初めて挑戦されていますが、手応えはいかがですか?

槍は一度経験したことがあるんですけど、棒は全然ちがいますね。刀とももちろんちがうし。まだ殺陣の稽古も2、3回やったところなんですが、けっこう悪戦苦闘中です。芝居も殺陣も、今すぐにでもブラッシュアップしていきたいです。

――では、今後はどんな役柄やお仕事に挑戦していきたいですか?

ここのところ時代劇というか和装の役が続いたので、現代劇、それもコメディがやってみたいですね。これまでやってきた役のイメージや、もしかしたら見た目もあるのかもしれないですけど、僕とそういう役が結び付きにくいのか、あまりやったことがないので。今までだと「ヘルプマン」という介護を題材にしたオリジナル脚本の作品で、ヘビーな物語の合間に「一瞬でも空気が変わって和めばいいな」と、スベるのを覚悟でアドリブに挑戦したりしていたことはあったんですけど……うん。もっとやってみたいですね、コメディ。

それから、自分のこの地声で演じられる役もやってみたいです。作品や演出によって、声を(原作に) 寄せたりする場合が多いと思うんですが、できるだけ声にとらわれず、何も気にせずにただその役を演じることに集中できる、そんな役に出会いたいです。

インタビュー後編はコチラ

プロフィール

上田 堪大(うえだ かんだい)
京都府出身。1988年生まれ。
2013年に初舞台を踏み、「金色のコルダ Blue♪Sky」、「ダイヤのA The LIVEⅢ」、『あんさんぶるスターズ!オン・ステージ』、「K-MISSING KINGS-」、「チンチン電車と女学生」、「蘭 ~緒方洪庵 浪華の事件帳~」、MANKAI STAGE『A3!』の出演等、舞台を中心に活躍中。

出演情報

舞台「里見八犬伝」
館山公演:2019年10月14日(月祝)千葉県南総文化ホール 大ホール
東京公演:2019年10月17日(木)〜21日(月)なかのZERO 大ホール
大阪公演:2019年11月2日(土)・3日(日)梅田芸術劇場メインホール
福岡公演:2019年11月12日(火)福岡サンパレス
愛知公演:2019年11月23日(土祝)・24日(日)名古屋文理大学文化フォーラム(稲沢市民会館)
東京凱旋公演:2019年11月30日(土)〜12月8日(日)明治座
舞台「里見八犬伝」公式サイト

1stシングル「イロドリ/記憶の中で」
ホリプロオンラインショップにて販売中

上田堪大オフィシャルサイト

上田堪大さん動画コメント

取材・文:古原孝子
Photo:青木早霞(PROGRESS-M)
ヘアメイク:YUZUKI合同会社

THEATER GIRL編集部

観劇女子のためのスタイルマガジン「THEATER GIRL(シアターガール)」編集部。観劇好きの女子向けコンテンツや情報をお届けします。

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