永田崇人×小林亮太インタビュー Musical『HOPE』 「背中を押してもらえるような希望がある作品」(後編)
INTERVIEW
――本作はめぐる運命の中で原稿を大切に抱えていたホープのストーリーになりますが、お二人が何か運命を感じた瞬間はありますか?
永田:でも本当に運命ってちょこちょこありますよね? 少し前ですが、映画『ドライブ・マイ・カー』を観たときに「僕にとって今はこれを観るべきタイミングだったんだ」と感じました。というのも、岡田将生さんの役がとても分かりにくい役だったんです。「どんなに考えてもどうしてこういう行動をしたのか分からない」みたいな。パンフレットを見るとそれが狙いだったようで、岡田さんが赤裸々に「自分でも何が正解か分からなくて不安でしたが、監督を信じてやりました」とおっしゃっていて。でもそれがとても素敵に映っていたので、やっぱりそういうことってあるんだなと思いました。
これはこの『HOPE』にも繋がることでして、「これどういうことなんだろう」と考えたときに、上手く筋が通らないと感じる部分がいくつかあるなと思っていたんです。自分の中でひとつひとつ考えながら詰めていくのが、今までのいつもの舞台のやり方でしたが、岡田さんのエピソードを知って一つ肩の荷が降りました。それで頭を悩ませることも多かったんですよ。でもストンと何かが落ちてきた感じがして、全部が繋がっているんだなと思いました。
――全てはなるべくしてなる、導かれている感じですかね。
永田:そうですね。