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アダム・クーパー インタビュー「劇場にいる3時間だけでも幸せを感じてもらえたら」『SINGIN’ IN THE RAIN~雨に唄えば~』(前編)

INTERVIEW

――この作品に携わって10年が経ちますが、時間の流れとともに作品に対する思いで変わったものはありますか?

実を言うと、10年前最初に上演したときはお客さんにどう捉えられるかあまり分からなかったんです。でもこの作品を続けてきて、10年以上お客さんに喜んでいただけている理由は、やはりこの作品がエキストラスペシャルだからではないでしょうか。特別な何かがあるんだろうなと思っています。

特に、このコロナ禍で世界中の人々が必要としている喜びや希望をこの作品は持っていると思うんですね。ファンの方から作品に関して手紙をもらうのですが、力をもらったとか、日々の生活や人生に対してよりよい感覚を持てるようになったという言葉をもらうことがあるんです。

あとは、たとえば「人生の中で少し困難な状況にあるときに、この作品を観てとても助けられた」とか、「嫌なことがあったけれども、この作品を観て素敵な一日になった」と言ってくださる方が多くて……ある意味、薬のような作品なのかもしれません。何回も観に来てくださるファンの方がいるというのは、それだけ人々が必要としている作品なのだと思っています。10年前には予想もしていなかった出来事ですね。この作品はそういうショーなのだと思っています。

――人々の力になる作品は、公演する側としてかなりエネルギーを要するのではないかなと思うのですが、アダムさんは力をぎゅっと持っていかれるような感覚があるのか、それとも観客と同じように演じながらハッピーになっていくのでしょうか?

もちろん身体的には疲れますね……。特に、僕の役にとってはマラソンみたいな作品ですから。ただお客さんの反応や、この作品の持っている性質が僕を最後まで引っ張ってくれるので、公演が終わるまで自分が疲れていることにいつも気付かないんです。だから公演中は全く疲れを感じなくて。それがこの作品の特別なところだと思っています。でも終わってからはどっと疲れるので、次の公演の前までにしっかり休まなくてはいけないですね。

12年ぶりの大阪に楽しみ、「ついにこの作品を大阪に持って行ける」

――今回は初の大阪公演を予定していますが、東京以外の公演をアダムさんはとても熱望されていたんですよね。大阪公演への思いを聞かせていただけますか?

とてもワクワクしています! 大阪にはロイヤル・バレエ団のときや、他の作品を通じて何度も行っているのですが、最後に行ったのが『兵士の物語』のとき。なので、もう12年前くらいになるんですよね。街も人も好きなので、ついにこの作品を大阪に持って行けるのかと思うと、とても嬉しいです。東京と違うお客さんなので、どんな反応になるか分かりませんが、それも楽しみにしています。大阪のお客さんも、東京の方と同じように喜んでいただけたらいいですね。

取材・文:矢内あや
撮影:野津千明

公演概要

SINGIN’ IN THE RAIN ~雨に唄えば~
アダム・クーパー特別来日 日本公演

【東京公演】
2022年1月22日(土)~2月13日(日)
東急シアターオーブ

【大阪公演】
2022年2月18日(金)~2月21日(月)
オリックス劇場

音楽:ナチョ・ハーブ・ブラウン、アーサー・フリード
演出:ジョナサン・チャーチ
振付:アンドリュー・ライト

出演:
アダム・クーパー
シャーロット・グーチ
ほか

公式サイト:https://singinintherain.jp/

THEATER GIRL編集部

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