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田中俊介インタビュー 『ホームレッスン』 「面白いからの変化を楽しんでもらえたら」(後編)

INTERVIEW

9月24日(土)~10月9日(日)に紀伊國屋ホールにて、PARCO PRODUCE 2022「ホームレッスン」が上演となります。

本作は、若者の生々しい感情と闇を抉り出す今注目の新進気鋭の劇作家 谷 碧仁さん(劇団時間制作)と、骨太にそして包容力をもって人間の奥底を描く演出家シライケイタさん(劇団温泉ドラゴン)という注目の二人の初タッグで描く“100の家訓”を持つ奇妙な家族の物語です。

出演には、舞台・映像で存在感を示す田中俊介さん、女優として数々のドラマ・映画・舞台と活躍中の武田玲奈さん、ダンスパフォーマンスグループFANTASTICS from EXILE TRIBEのメンバーで人気急上昇中の堀 夏喜さんという若手俳優たちに、宮地雅子さん、堀部圭亮さんという実力派のお2人が加わります。

THEATER GIRLは、田中俊介さんにインタビュー。後編では、田中さんにとっての俳優としての仕事のやりがいや日々のマイルールについて語っていただきました。

インタビュー前編はこちら

お客さんの前に立つ時間が好き

――舞台や映像という俳優のお仕事の中で、田中さんが一番やりがいを感じる瞬間はどんなときでしょうか。

1つに絞るのは難しいんですけど、映像・舞台問わず、その瞬間で生まれるものを味わっているときですね。相手からセリフを受けたときの声や顔の表情は毎回違うし、それを受けて自分が応えたときに生まれるものに毎回ぞくぞくしてすごく楽しいです。それを楽しいと思えるから、やりがいになっていると思います。

もう1つあげるとすると、出来上がったものを観てくださる方がいるということ、それがやりがいですね。観てくださる方が喜んでくださったり、ダイレクトに拍手をいただいたり、僕たちに届けてくださるので。観てくださる方がいることを感じられる瞬間は、やりがいですね。

映像だったら感想とか、舞台だったら拍手とか、それがなかったらやれてないかもしれないです。今後ずっと無観客の配信にしますとなったら、やりたい芝居じゃなくなってくるかもしれません。やっぱりお客様の前に立って、同じ空気を味わうからこそやりたいです。映像でも舞台挨拶とか、お客様の前に立って感想や反応をダイレクトに受け取れる、そういう時間が大好きですね。

作り上げる過程に参加できるのが舞台の魅力

――田中さんは定期的に舞台へ出演されていますが、田中さんの思う舞台の魅力を教えていただけますでしょうか。

やっぱり皆さんと密にイチから作り上げていくっていうところかな。映像を観るのも出るのも大好きですけど、舞台は映像よりも作り上げていく過程に参加できるというか。脚本を書くことには参加できないですけど、脚本が届いてからは皆さんと本番まで時間を共にすることができるので。作り上げていくっていうことを味わえるのは、舞台の醍醐味かなと思いますね。映像では編集作業には参加できないし、自分が出ていないシーンは見られないので。出来上がったものを見て、自分が出ていたのはこういった作品だったんだと感じることが多いんです。そういった部分が、舞台と映像の違うところかなと思います。

――お稽古から本番まででどんなときに一番やりがいがあるな、楽しいなと感じられるのでしょうか。

そりゃ本番は楽しいですよ。でも、生み出す苦しさを楽しいと思えるから、やれているんでしょうね。やっぱり稽古はめちゃくちゃ苦しいので。こんな何百ページを覚えるのって、今だから当たり前のようにやっていますけど、学生の時の自分だったらできない。これができていたら、教科書をそのまま覚えて、テストで100点を取るみたいなもんですよね。それが全然苦じゃなくて、楽しいと思えているので。学生時代の勉強とは、また違って好きと思えますね。

1日の流れを組み立てている

――本作では「100の家訓」が登場しますが、田中さんのマイルールとしているものはありますか?

保湿をちゃんとするようになりました! 10代の頃はオールインワンで済ましていたんですけど、30歳を超えたあたりから、ちゃんと化粧水・乳液・保湿クリームを塗るようにしていますね。最初は面倒くさかったですけど、ちゃんとした方がいいんだろうなと思って。自分の中でルールというか、ちゃんと守るようになりました。

――作品のように100個のマイルールを作るのはなかなか難しいですよね。

さすがに100個はないですね。自分の中でのルールとは決めていないけど、自然とやっていることもあるでしょうし。数えたらもしかしたら100個とかあるのかもしれないけど、今あげてみろと言われたら難しいですね。

でも、仕事がない日でも朝は早く起きて、時間を決めるかもしれないです。例えば7時間は寝たいなと思ったら、12時に寝られるなら7時間後は7時だから7時に起きよう、とか。仕事がお昼からでも7時に起きて、朝ごはんを食べて、何時に家を出てとか、帰ってきてジムに行く時間やお風呂の時間から寝る時間まで、そういう時間は結構細かく決めますね。

――それでは最後に、本作を楽しみにしている方に向けてメッセージをお願いします。

毎日のニュースを見ていると、家族のこと・信仰・愛・自由に関する出来事が報道されていて、そういったことを考える機会がすごく多いと思うんです。この作品にもそういったものがぎゅっと詰め込まれています。人と人との繋がりの難しさみたいなものが、コミカルかつドロドロと苦しく、ザクザクと刺してくる、なかなか攻撃的な舞台です。これをご覧になって、皆さんもそういったものを再度見つめ直す機会になったらすごく嬉しいです。

取材・文:THEATER GIRL編集部

インタビュー前編はこちら

公演概要

PARCO PRODUCE 2022 『ホームレッスン』

作: 谷 碧仁
演 出: シライケイタ

出 演: 田中俊介、武田玲奈、堀 夏喜(FANTASTICS from EXILE TRIBE)、宮地雅子、堀部圭亮

【東京公演】
2022年9月24日(土)~10月9日(日)
紀伊國屋ホール

公式サイト https://stage.parco.jp/program/homelesson/

THEATER GIRL編集部

観劇女子のためのスタイルマガジン「THEATER GIRL(シアターガール)」編集部。観劇好きの女子向けコンテンツや情報をお届けします。

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