高本学×設楽銀河×内田裕也インタビュー 舞台『COLOR CROW ―蒼霧之翼―』「みんなが誠実に役と向き合えば確実に面白いものになる」(前編)
――内田さんは中原裕也名義で今作の原作者でもいらっしゃるわけですが、コロナ禍が始まった自粛期間中に制作に着手されたそうですね。世界観がかなり作り込まれていると感じたのですが、どんなところから着想を得られたのでしょうか?
内田:結構前なので、もう忘れているところもあるんですけど(笑)。実のところ、こういったものを作ろうと最初に思ったのは、コロナ禍が始まる前だったんです。ほかの仕事もあったので具体的に考えずにいたら、自粛期間で急に時間ができまして。そこでパソコンと向き合って、いろいろ文献にあたったり作品を観たりしながら、「自分なりに何かひとつ、ほかのものとかぶらないところで、同じように熱い作品をつくりたい」と思ったんです。その結果がこの作品ですね。
――さまざまな作品や情報から刺激を受けた上で制作されたものなんですね。
内田:銀河くんが言ったように、シノビとかスパイとかはみんなが好きだし、僕も好きなので(笑)。 そこでいろんな任務が与えられて、それをクリアしながら成長していく……といったものを、今後作っていけたらと思います。
――企画が実現に向かって動き出した時には、どんな思いでしたが?
内田:この場所で衣裳合わせもしたんですけど、その時がみんなとの初めましてだったんですね。その前日までは(企画が実現するとは)信用してなかったです。
一同:(爆笑)
内田:「やっぱりなくなったから」って言われてもいいような心づもりでいようと思って。それでここにいたら「あ、来た来た。本当にみんないるんだ」と。あの時、実際に始まったんだなという実感がありましたね。そして、始まったからにはちゃんとやんなきゃなって(笑)。(原作担当者とキャストの両方として作品に携わるのは) 僕自身も初めての立ち位置なので、自分ができることは100パーセント、なんでもやろうという気持ちで挑んでいます。