マルシアインタビュー 丸美屋食品ミュージカル『アニー』「エンターテインメントを通していろんな時代や世界へ旅をする」(前編)
――今までハニガンを2度演じられて、思い出に残っているエピソードがあれば教えていただきたいです。
ハニガンの思い出というか……子どもたちは2チームあって1人1日1公演なんですが、大人は1日2公演あるんです。この数は初めてで、鍛えられますね(笑)。
体力作りが必要で、とてもいい経験をさせていただいています。ありがたいです。自分の健康管理を大事にしないと乗り越えられないミュージカルです。
――特別にどんな体力作りをされたのでしょうか。
日々の基本的な体力作りもしていますが、さらにレベルアップが必要です。踊りもありますし、すごく体力を使うので。毎日2公演というのは、とても大きい山です(笑)。
子どもも大人も関係ない作品
――今年のアニー役のお二人の印象を聞かせていただけますでしょうか。
杏ちゃんは記者会見で、今の気持ちを聞かれた時に「私は輝いている」と言っていたんです。子どもの口からそんな言葉が出るのか、と鳥肌が立ちました(笑)。これからのプロとしての成長が楽しみですし、彼女本人のワクワクしている気持ちが伝わってきました。
花帆ちゃんは少し控えめで謙虚な印象ですが、すごく努力しているのを感じています。2人とも色が違って、真逆な印象です。共通点としては美人ということですね! ステージでどう羽ばたいてくれるのか楽しみです。それによって、他の子たちともどんな化学反応が起きるのか楽しみです。
毎年子役は変わるのですが、みんな可愛いです。毎回違うアニーが出来上がるので、37年も続けられているのだと思います。
――子役がたくさんいる稽古場は、どういう雰囲気なのでしょうか。
コロナ前だともっとワイワイしていて、たくさんコミュニケーションをとっていたのですが、いろんな制限もあって、今はそれが厳しい状況です。そんななかでも、子どもや大人ということは関係なく、みんなプロとしていられるような環境を意識しています。子どもだからという対応はしていないです。同じレベルで進めていかないと、いい作品にはならないので。最初の稽古から本番に近いことをやっています。みんなビックリしてしまうけど、そうすることでレベルはあがっていくと思うので、対等にやらせていただいています。
――アニーの大人キャストの方の印象や雰囲気はいかがでしょうか。
ウォーバックス役の葛山信吾 ( ※葛山の葛は正しくは「ヒ」 ) さんにお会いするまではドキドキしました。お金のことしか考えていないけれど人を包み込む人間性のある役なので、すごく謙虚で穏やかで役にぴったりだなと思いました。 ウォーバックスとのシーンは1回のみですが、すごく面白いコメディータッチなシーンですね。
リリー役の島ゆいかちゃんも役にピッタリで、こっそりと「リリーはプチハニガンなのでそれくらい弾けてね」とお伝えしました(笑)。
グレース役のはるちゃんは去年もご一緒していたこともあって、100%安心しきっています。彼女とのやりとりが多いので、今年はもっとコメディアンタッチなことができたらいいなと思っています。新たな化学反応が生まれたらいいなと。一度経験しているからこそ、プラスで新しいものを育てたいです。お互いの反応のタイミングが上手くあえば最高だなと思っています。
キャストが新しくなると全然違う作品になるので、出演者でもありながら、俯瞰で見てみようかなとも思っています。
取材・文:THEATER GIRL編集部
公演概要
丸美屋食品ミュージカル『アニー』
日程:4月23日(土)~5月8日(日)
会場:新国立劇場・中劇場
出演:山崎杏、山本花帆、葛山信吾 ( ※葛山の葛は正しくは「ヒ」 ) 、マルシア、笠松はる、財木琢磨、島ゆいか 他
公式HP:https://www.ntv.co.jp/annie/