近藤頌利インタビュー 浪花節シェイクスピア「富美男と夕莉子」「ただ楽しいからこの仕事を続けている」(前編)
INTERVIEW
――今回演じる紋田木弁太郎は、原作ではベンヴォーリオの役柄にあたるとのことですが、どのように演じていきたいですか?
作中では富美男と夕莉子の交換日記が出てきて、それを読みながら2人がどうしてこのような結末になったかを遡っていくんです。僕が演じる紋田木弁太郎は、2人の出会いから関わっているので、ちょっとストーリーテラー的な役割もあったりする役柄で。日記を見ているシーンと日記の中のシーンが切り替わっていくので、その切り替えはけっこう大変ですね。そういう、シーンの切り替えの間はあまり大きくない方がいいなと思っています。
――ストーリーテラー的な役割ということでしたら、舞台上にいる時間も長いですよね。
一度はけるシーンがあるんですけど、それ以外はほぼ舞台上にいるような感じです。今回、舞台上が特殊で袖がないので、小道具置き場とかも全部見えてるんです。なので、基本、みんなずっと舞台上にいるような感じですね。
とても良い雰囲気で稽古ができている
――浜中文一さんや桜井日奈子さんを始めとした共演者の印象や稽古場の雰囲気はいかがですか?
すごく雰囲気がいいですね。年上の皆さんがすごく場を和ましてくれるので、末満さんもニコニコしてます(笑)。シーンを作るときはみんなすごくガムシャラにしてますけど、すごく和気藹々とした現場です。
若者たちが集まっている現場とはまた違った柔らかい雰囲気があって、「富美男と夕莉子」の世界を作るにふさわしい稽古場な気がします。やっぱりマスクがある分、顔が見えないので、そこのコミュニケーション力は少し下がっちゃいますけど、とても良い雰囲気で稽古ができていると思います。