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浅利陽介インタビュー 音楽劇『歌妖曲~中川大志之丞変化~』「音楽があるお芝居はテンションが二倍上がる」(後編)

INTERVIEW

11月6日より、明治座×東宝×ヴィレッヂの“三銃士企画”第二弾公演、音楽劇『歌妖曲~中川大志之丞変化~』が開幕します。

明治座、東宝、ヴィレッヂ。それぞれ歴史もカラーも異なる三社から、同じ年齢の男性プロデューサー三名が集まり、立ち上げた本企画。第一弾公演は、2020年12月より、漫画家・岡野玲子による『両国花錦闘士』を上演しました。アクシデント、コロナ禍という逆境をカンパニー一丸となってはねのけ、個性とクセが強すぎる登場人物たちを見事に描いたポップでセクシーな裸祭りは、演劇界を席巻しました。

そして第二弾となる今作のテーマは、『リチャード三世』×昭和の歌謡界。昭和、平成、令和の歌謡界の歌い手の殿堂でもある明治座。この由緒ある劇場において、音楽あり、笑いあり、お涙頂戴、勧善懲悪のスペクタクル感とケレン味満載の作品となっています。

作・演出を手掛けるのは、舞台に映像と縦横無尽の活躍を見せる倉持裕氏。今作で初のシェイクスピア作品に挑みます。

主演は、今作が本格的な舞台に初挑戦で初座長を務める中川大志さん。醜い風貌と不遇な宿命を背負い、大衆芸能・歌謡界で悪逆の限りを尽くす主人公「鳴尾定」が、美貌の歌手「桜木輝彦」となり歌謡界を席巻するも、破滅の道へ突き進む、昭和歌謡版リチャード三世を縦横無尽に演じます。

共演には、鳴尾家に怨恨を抱くレコード会社の女社長・蘭丸杏役に松井玲奈さん、鳴尾家の長男で期待の新人歌手・鳴尾利生役に福本雄樹さん、裏社会でのし上がるために後に定と手を組むこととなるチンピラ・徳田誠二役に浅利陽介さん、鳴尾家の愛娘でスター街道を邁進中の一条あやめ役に中村 中さん、『鳴尾プロダクション』を文字通り裏から支える『薮内組』三代目組長・大松盛男役に山内圭哉さん、元映画スターで『鳴尾プロダクション』社長・鳴尾勲役に池田成志さんと、数多の舞台で活躍する超実力派たちが勢ぞろいしました。

THEATRE GIRLは、徳田誠二役の浅利陽介さんにインタビュー。後編では、作品にちなみご自身のちょっと意外な一面や舞台作品の魅力、浅利さんが好きな時代についてうかがいました。

インタビュー前編はこちら

浅利さんの意外な一面とは……!?

――本作では、中川さん演じる鳴尾定が歌手の桜木輝彦になって歌謡界を席巻するというストーリーですが、二面性を持つ役柄ということで、何か浅利さん自身、二面性のある部分や、普段見せていないちょっと意外な一面はあったりされますか。

僕自身、あまり二面性があるとは思ってないので、分からないんですけど……あっ、でもしいて言うなら運動が好きです! バスケをしに体育館に入る時も必ず一礼をしますし、スタジオに入る時にも一礼をします。そういう体育会系な一面がありますね。それから最近は、朝起きてすぐに掃除をします。床の埃をとって水拭きしてから食事したりと……どうですか。意外性ありますか?(笑)

――浅利さんは映像作品にもたくさん出演されていますが、舞台作品のどんなところに魅力を感じていらっしゃいますか。

OKが出ないところですね。映像はOKと言われたら終わりなんですけど、舞台は稽古の段階からOKが出ないし、千穐楽が終わっても 「もっとこうやればよかった」ということがあるので。今回は48公演ありますけど、どうなるか…

あとは、共演者とは自分の家族よりも一緒にいる時間が長いですし、地方公演があれば、いろいろなところにみんなで移動して、長い期間関わりを持てるところも好きですね。

その時代はすごく自由に見える

――本作は昭和が舞台になっていますが、浅利さんが好きな時代や生きてみたい時代はありますか。

やっぱり1960~90年代の昭和、平成元年くらいまでの時代ですね。最近、『仁義なき戦い』を観たんですけど、今考えるとめちゃくちゃなものを撮ってるんですよ。今の人たちに勢いがないのかというとそんなことはないんですけど、その時代ってすごく自由に見えるんですよね。生き方というか、俳優さんたちからにじみ出ている匂いというか。どうやったらそうなれるんだろうと思いながら観ていました。

いろんな先輩方から伝説のような話も聞いたりしますし。やっぱりそういう人たちが持っている魅力がそのまま映像の中から飛び出てくるんですよね。戦後復興やバブル景気の時代って、人々が少し浮かれているというか、お祭り騒ぎな感じがずっと続いてる気がするので、すごく羨ましいなと思います。

――それでは最後に、作品への意気込みと本作を楽しみにされている方にメッセージをお願いします。

「こういうことあったな」と懐かしい気持ちになれたり、素直に家族を愛する気持ちになれたりするような作品だと思います。

誰かを好きになろう。とか、ご飯をたくさん食べよう。とか、そういうシンプルな感覚を伝えられるように演じたいと思っています。もし日頃、難しく考えていたら、観て頂いた後は、細かいことを気にしているのがおかしく思えて、少しでも頭の中のモヤモヤが消えたらいいなと思います。

今回は音楽劇なので歌も音楽もあります。何かしらお客様の心に引っかかるものがあればいいなと思っています。 中川大志は間違いなくいい声で歌うので(笑)、ぜひ劇場にお越しいただけたら嬉しいです。

取材・文:THEATER GIRL編集部
Photo:野村雄治

インタビュー前編はこちら

公演概要

音楽劇『歌妖曲~中川大志之丞変化~』

作・演出:倉持 裕

出演:
中川大志/
松井玲奈 福本雄樹 / 浅利陽介 中村 中 /
福田転球 玉置孝匡 徳永ゆうき 中屋柚香 長田奈麻 香月彩里 四宮吏桜 /
山内圭哉 / 池田成志
岩﨑巧馬 遠藤 令 金子大介 熊澤沙穂 鈴木サアヤ 鈴木智久 高澤礁太 藤森蓮華 南 誉士広 村田実紗

【東京公演】
公演日程:2022年11月6日(日)~30日(水) 全31回公演
会場:明治座

【福岡公演】
公演日程:2022年12月8日(木)~12日(月) 全7回公演
会場:キャナルシティ劇場

【大阪公演】
公演日程:2022年12月17日(土)~25日(日) 全10回公演
会場:新歌舞伎座

企画・製作:東宝/ヴィレッヂ
制作協力:明治座

公式サイト:https://www.sanjushi2nd-2022.com

THEATER GIRL編集部

観劇女子のためのスタイルマガジン「THEATER GIRL(シアターガール)」編集部。観劇好きの女子向けコンテンツや情報をお届けします。

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