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藤田 玲×木津つばさインタビュー Butlers’ 歌劇『悪魔執事と黒い猫』~薔薇薫る舞踏会編~「皆さんを幻想的な癒しの世界へとエスコートします」(前編)

INTERVIEW

個性的な執事たちが主様(プレイヤー)のサポートをしてくれるスマホアプリゲーム「悪魔執事と黒い猫」を原作とする舞台「Butlers’ 歌劇『悪魔執事と黒い猫』~薔薇薫る舞踏会編~」が2024年6月7日(金)~6月16日(日)に東京・IMM THEATERで上演されます。

ベリアン・クライアン役の藤田 玲さんとボスキ・アリーナス役の木津つばささんは、意外にも本作が舞台初共演。美しい世界観とプレイヤーに癒しをもたらす様々な仕様が施されたゲームが、舞台上でどのように再現されるのか……。

また、本作は、Whole Hog Theatreのメンバーで2013年にスタジオジブリのアニメーション映画「もののけ姫」をもとにした舞台「Princess MONONOKE~もののけ姫~」で注目を集め、日本でも『トリスタンとイゾルデ』(2017年)、「ロミオ&ジュリエット」舞台『言の葉の庭~The Garden of Words~』(2023年)を演出した演出家アレクサンドラ・ラター氏が担当することでも話題。

THEATER GIRLは藤田 玲さんと木津つばささんにインタビュー。前編では、出演が決まった時のお気持ちからビジュアル撮影時のエピソード、アレクサンドラ・ラター氏の演出で楽しみにしていることなど、たっぷりとお話をうかがいました。

インタビュー後編はこちら

作品へのリスペクトを大切に「あくねこ」の世界を再現していく!

――最初に今作に出演が決まった時のお気持ちから伺えますか?

藤田 とても人気のあるゲームが原作なので、「主様(あるじさま)の期待を裏切らないように、これは気合いを入れてやらないといけないな」と最初に思いましたね。

木津 僕は、主様の生活をサポートする要素が多いゲームと知って「これを舞台でどのように表現するんだろう?」「主様(=お客様)に寄り添うような演出があるのかな?」という興味が先に頭に浮かびました。

――歌やダンスだけでなく、殺陣もあるような激しい舞台になりそうですね。

藤田 そうなんですよ。我々が演じさせていただくのは天使と戦う「悪魔執事」。「悪魔執事」は時に天使との戦いで傷つくこともあるのですが、主様が「よしよし」と撫でてくれると傷が癒えるんです。それを舞台ではどのように表現するんだろう? 僕的には会場の主様の愛のこもった拍手を浴びたらすぐに治りそうな気がするんだけど……。

木津 どうなんでしょうね? 我々もまだ演出の細かいところまでは聞いていないのですが、そういうところも含めて素敵な要素がいっぱいの舞台になりそうな気がします。

――お二人とも、実際にゲームをプレイされているんですか?

藤田・木津 (声をそろえて)はい、もちろん!

――おすすめの機能などがあればぜひ聞きたいです。

木津 僕はアラーム機能ですね。

藤田 僕は「リラックス」と「一緒に運動」が気に入っています。推しの執事に促されて瞑想とかストレッチをするのがすごく楽しい。

――普通に「運動しよう」だとくじけてしまいそうですが、推しの執事が応援してくれるなら頑張れそうですよね。ところで、今回ご自身が演じる執事について、稽古前の現段階でどのようなイメージで演じようと考えていらっしゃいますか?(取材時)

藤田 僕の演じるベリアン・クライアンはみんなのお兄さん的な存在で、マナー指導をしたりする一番執事らしい執事です。基本しっかり者だけど、寂しがり屋だったり、ちょっと甘えたがりな部分があったりしますし、虫が苦手とか朝が少し弱いとか、そういう可愛い部分もいっぱいあります。

――すべてがパーフェクトな執事ではなく、ちょっと隙があるといいますか……。

藤田 そうですね。そういう部分も彼の可愛さや魅力だと思っています。まぁ虫が苦手なのは僕も一緒なんですけど。づっつー(※木津の愛称)も虫は苦手だよね?

木津 虫と爬虫類は大っっっ嫌いです! 昔、玲さんがMCを務められていた番組のレポーターとして爬虫類カフェに行った時、仕事なのに大絶叫してしまったくらい苦手です。

藤田 そうだった(笑)! でも、その素の反応が可愛くて僕的には全然OKだったけど。

木津 全然可愛くないですよ。「うぎゃ~~~~!」「いやー!」って、お昼の番組には似つかわしくないリアクションでしたよ(苦笑)。

藤田 話が脱線しちゃったけど、づっつーはボスキ・アリーナスくんを演じるにあたって、現段階ではどう考えているの?

木津 ボスキは優しくて仲間思いな青年です。負けず嫌いで自分の芯をしっかり持っていて、誰に対しても対等なところが素敵なんですけど、ちょっとツンツンしている部分があって、主様に対してもちょっとだけ上から目線で「おい」とか言っちゃうんです。 “ツンデレ”だなと思いました!でも主様と玲さんに喜んでいただけるように、頑張って演じます!

藤田 僕は大喜びだよ(笑)。づっつーのツンデレ見たい!

「こんなに顔の印象って変わるんだ!」って思いました

――ビジュアル撮影時のお話なども聞きたいのですが、自分の扮装した姿を見ていかがでした? 

藤田 ビジュアル撮影の時にメイクをしていただいて、その時に「こんなに顔の印象って変わるんだ!」と思いました。

――衣裳も細部までかなり凝った作りのようですね。

藤田 二次元で描かれたものを立体にするって、本当に難しいと思いますが、とても再現度が高い! そして着た瞬間、背筋が伸びた気がしました。

木津 うんうん! 僕も“執事の魂”が入った気がしました。

藤田 ベリアンはスリーピースのカッチリしたデザインが素敵だし、個人的にはナック・シュタイン(長塚拓海)の衣裳がすごくカッコイイと思います。づっつーの撮影はどうだったの?

木津 素敵な衣裳に助けていただいているなと感じたので、本番までに衣裳と“お友達”になれたらなと考えながら撮影していました。ボスキは仮面を付けているキャラクターなので、カメラマンさんが角度にこだわって「影が顔にかからないように、どうやったらピッタリに見えるのか」を指示してくださいましたね。

藤田 あとは手袋と仲良くなるのも大変かな。僕は過去にも手袋とロングコートのキャラクターを演じることが多かったから慣れてきているんだけど。

木津 さすがです! 玲さんの付けるベリアンの手袋って手首までありますよね。ボスキは手のひらの途中までのやつなんですよ。

藤田 手袋は武器との相性だったり、ティーカップを持った時とかのお芝居に絶対影響してくるんだろうな。衣裳に“着られる”のではなく、この衣裳で何でもできるようになるぐらい慣れなくちゃね。

木津 はい、慣れたいです。

――「武器」という発言がありましたが、殺陣はお二人とも得意ですから何も心配いらないのでは?

木津 いやいや、そんなことないですよ。何気に僕は長い刀で戦う役を演じるのは初めてですし。

藤田 そうなんだ。

木津 刀は派手さがないかもしれないけど、カッコ良く演じられるように頑張りたいと思います。

藤田 輝馬が演じるルカス・トンプシーなんて鎌だよ!? 鎌ってちょっとでも横になると風圧を受けてすごく重くなるしスピードも落ちるから大変!

木津 僕、二刀流で一方が鎌でもう一方が鉄板みたいになっている武器を扱ったことはあります。くっついているのを二分割して戦う武器だったんですけど、確かにあれも風圧を感じました。空気を受ける面積が大きくなる分、大変そうですね。

海外の演出家の方とのお仕事って好きなんです

――どうしても聞きたかったのが、今回演出を担当されるのがイギリス出身の女性演出家アレクサンドラ・ラターさんについて。日本の、それも2.5次元系の舞台では非常に珍しいことだと思います。

藤田 そうですね。海外ものの作品や大劇場でのミュージカルではよくありますが、2.5次元系の舞台で海外の演出家の方を迎えるっていうのは確かにあまり聞かないですね。僕も今回初めてです。聞いた話によると、すごく明るくて元気な方で、お芝居がちょっとでも「いい」と思ったら「いいよ! いいよ!」ってすごく褒めてくれるタイプらしいよ。

木津 僕がイメージしていたのは、ちょっと斜に構えて「……うん、うん」みたいな?

藤田 そんなクールな感じではないらしい(笑)。日本のアニメが好きで、ギミックを駆使した柔軟な演出をされる方らしいので、この『あくステ』の世界観とは相性がいいんじゃないかな。実は僕、海外の演出家の方とのお仕事って好きなんですよ。以前お仕事させていただいた海外の演出家の方が、キャストと対等でいてくれようとする方だったから、今回の現場も思いやりのあるカンパニーになったら嬉しいなって思っている。

――木津さんは、海外の演出家の方とのお仕事で楽しみにしていることはなんですか?

木津 今までの自分の引き出しにない部分や感性をどう引き出してくれるのかなっていうのは一番楽しみにしているところですね。海外の演出家の方が、役者のどういうところに着目して見ているのか、それも演出家さんそれぞれだと思いますが、すごく楽しみ。

あと純粋にたくさんお話させていただけたらなって思っています(笑)。海外の文化についてもお話したいし、どんな話も身になることばっかりだと思うんですよね。せっかく玲さんとも初めて舞台でご一緒できるというのもありますし、このチャンスを一秒たりとも逃したくないと思っています。

取材・文:近藤明子
Photo:野田涼

【藤田 玲】
ヘアメイク:三根英世(do:t)
スタイリスト:小田優士

衣装協力
・Under the Skin(03-6803-8962)

【木津つばさ】
ヘアメイク:Kanako
スタイリスト:石橋修一

衣装協力
AS STANDARD
e.m.
meagratia
THE JEAN PIERRE
(問い合わせ先) 
ADONUST 03-5456-5821
ADONUST MUSEUM 03-5428-2458
e.m.青山店 03-6712-6797
TEENY RANCH 03-6812-9341

インタビュー後編はこちら

公演概要

Butlers’ 歌劇『悪魔執事と黒い猫』~薔薇薫る舞踏会編~

期間・劇場:2024 年 6 月 7 日(金)~ 6 月 16 日(日) IMM THEATER

原作:「悪魔執事と黒い猫」(スタジオわさび)

脚本・作詞:三浦 香
演出:アレクサンドラ・ラター
音楽:坂部 剛

出演:
ベリアン・クライアン 役 藤田 玲
ボスキ・アリーナス 役 木津つばさ
ハウレス・クリフォード 役 松島勇之介
アモン・リード 役 宮崎 湧
ラト・バッカ 役 伊崎龍次郎

バスティン・ケリー 役 今井俊斗
フェネス・オズワルド 役 梶田拓希
ナック・シュタイン 役 長塚拓海
ラムリ・ベネット 役 石橋弘毅
ロノ・フォンティーヌ 役 安藤夢叶
フルーレ・ガルシア 役 日暮誠志朗

ミヤジ・オルディア 役 川上将大
ルカス・トンプシー 役 輝馬

ムー 役 伊奈聖嵐
森山雅之 三小田芳樹 有川拓也 瀬戸口希哉 笹尾 ヒロト

チケット料金:
プレミアムシート: 15,000 円(全席指定/税込)
※前方5列(A~E列)/ アフターステージ付
S席: 11,000 円(全席指定/税込)
※6列目(F列)以降のお席となります。

一般発売日:2024年4月21日(日) 10:00

主催:Butlers’ 歌劇『悪魔執事と黒い猫』製作委員会

◆公式サイト:https://akuneko-stage.com/
◆公式X: https://twitter.com/akuneko_stage

©StudioWasabi/Butlers’ 歌劇『悪魔執事と黒い猫』製作委員会

THEATER GIRL編集部

観劇女子のためのスタイルマガジン「THEATER GIRL(シアターガール)」編集部。観劇好きの女子向けコンテンツや情報をお届けします。

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