田村芽実インタビュー 音楽劇『クラウディア』「今やるべき作品を楽しんでいただけたら」(後編)
2022年7月4日より東京建物Brillia HALLにてDaiwa House Special 音楽劇『クラウディア』Produced by 地球ゴージャスが上演されます。
本作は岸谷五朗さん・寺脇康文さんが主宰する演劇ユニット「地球ゴージャス」によって2004年に初演され、翌年2005年にアンコール上演されました。桑田佳祐氏が書き下ろした「FRIENDS」ほか、サザンオールスターズの楽曲で綴るジュークボックスミュージカルで、約12万人の観客を動員した伝説の作品。再演を熱望する声が多かった本作が、この度18年ぶりに再演されます。
脚本・演出を手掛けるのは、地球ゴージャス主宰の岸谷五朗さん。根國の剣豪・細亜羅(ジアラ)役を大野拓朗さんと甲斐翔真さん、幹國の毘子蔵(ヒコゾウ)役を廣瀬友祐さんと小栗基裕さん、クラウディア役を田村芽実さんと門山葉子さんがWキャストで演じます。さらに美弥るりかさん、上山竜治さん、中河内雅貴さん、平間壮一さん、新原泰佑さん、湖月わたるさんと豪華な出演者が揃いました。
今回THEATER GIRLでは、クラウディアを演じる田村芽実さんにインタビューを敢行。後編では、ミュージカルへの想いや田村さんにとっての“歌”について語っていただきました。
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より心と心を通わせて歌えるミュージカル
――本作は、サザンオールスターズの楽曲で綴るジュークボックスミュージカルですが、今まで出演されたミュージカル作品との違いを感じる部分はありますか?
今からめちゃくちゃ楽しみです。ミュージカルの音楽は基本的に輸入されたものが多いのですが、英語につけられた音符を日本語に訳して歌うとなると、日本語と英語の文法や発音の違いもあって、どのように歌うかが毎回の課題だったんです。
今回は最初から日本人が日本語で作っているサザンオールスターズの楽曲での音楽劇なので、日本語をそのまま受け取ってメロディーに乗せられるのが楽しみです。デュエットなども、より心と心を通わせて歌えるかなと。私の母もサザンオールスターズが好きなので、母も楽しみにしています。
良い化学反応が起きれば
――田村さんが歌を届けるときに、大事にされていることはありますか?
いろいろあるのですが、私は岸谷さんみたいに作品をゼロから作り上げることは出来ないので、誰かが作った作品・音楽を歌うことがほとんどなのですが、誰かが作ったものを自分の体と声を通して体現したいと思っています。もちろん自分の主観も入ることがありますが。自分が出来ない分、ゼロから作りあげている方を尊敬しているので、作った方の思い描いているものに自分の表現を乗せることで、良い化学反応が起きればいいなと思います。
歌い方も大事にしていますが、演じる役から派生してこそのお芝居・歌だと思っているので、ピンポイントに歌い方を変えるというわけではなく、台詞や役柄としてのポジションや動き方を意識しています。そこを作り上げていくうちに、気付いたら歌も役にはまっていくということが多いです。
歌は自分で自分を表現できるもの
――『クラウディア』は愛が禁じられた世界のお話となりますが、田村さんにとってこれを禁じられたら生きていけないというものはありますか?
歌うことですね。2作続けてストレートの作品に出演していたこともあって、約3ヶ月間は「新しい自分に出会えるかもしれない、新しい世界が見られるかもしれない」と歌うことを封印してみたんです。
自分のなかで自信があるものを封印した後に、久しぶりに歌ってみるとすごく楽しくて、自分はこんなに明るかったんだと思いました(笑)。やっぱり歌うことが一番だなと。
歌っている時の自分が一番好きで、自分で自分を表現できるものだと思っています。一番歌に自信がある分、歌わないと自信が持てなくなってしまって、内心びくびくしてしまうこともありました。ただ、表現をするということで言えば、歌もお芝居もダンスも全部好きなので、お芝居とダンスも歌に追いつきたいですね。
――最後に改めて、この作品を楽しみにしている方々へメッセージをお願いいたします。
この作品は、今やるべきものだと思っています。このご時世暗いニュースが多いですが、明るい音楽や楽しいシーンもたくさんあるので、楽しみにしていただいて、ワクワクした気持ちで劇場に来ていただけたら嬉しいです。
取材・文:THEATER GIRL編集部
Photo:くさかべまき
スタイリスト:小堂真里
ヘアメイク:菊地弥生(ひつじ)
衣装協力:
・トップス、スカート//Wild Liiy
問合せ先(03-3461-4887)
・靴 R&E
問合せ先(03-3477-5016)
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音楽劇「クラウディア」製作発表レポートはこちら
公演概要
Daiwa House Special 音楽劇「クラウディア」Produced by 地球ゴージャス
脚本・演出:岸谷五朗
主題歌:サザンオールスターズ「FRIENDS」
楽曲協力:タイシタレーベル / ビクターエンタテインメント
衣裳:山本寛斎事務所
ヘアメイク:冨沢ノボル
振付:原田 薫 大村俊介(SHUN) 藤林美沙
殺陣:島口哲朗(剱伎衆かむゐ)
出演:
大野拓朗/甲斐翔真(Wキャスト) 廣瀬友祐/小栗基裕(Wキャスト) 田村芽実/門山葉子(Wキャスト) 美弥るりか 上山竜治/中河内雅貴(Wキャスト) 平間壮一/新原泰佑(Wキャスト) 湖月わたる 他
公演日程・会場:
【東京公演】2022年7月4日(月)~7月24日(日)東京建物 Brillia HALL(豊島区立芸術文化劇場)
【大阪公演】2022年7月29日(金)~7月31日(日)森ノ宮ピロティホール
企画・制作:アミューズ
公式サイト:https://www.claudia2022.com/
お問い合わせ:チケットスペース 03-3234-9999(平日10:00-12:00/13:00-15:00)