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古屋敬多(Lead)×馬場良馬×矢田悠祐インタビュー ミュージカル『アラバスター』「人間の欲や本能、美学をすごくむき出しにする作品」(後編)

INTERVIEW

2022年6月25日(土)より東京芸術劇場プレイハウスを皮切りに、ミュージカル『アラバスター』が上演されます。

本作は、知る人ぞ知る手塚治虫原作の「アラバスター」をベースにしたオリジナルミュージカル。美しく繊細な世界観に定評のある荻田浩一氏が演出を務め、出演者には、宮原浩暢(LE VELVETS)さん、古屋敬多(Lead)さん、馬場良馬さん、矢田悠祐さん、AKANE LIVさん、涼風真世さんと実力派キャストが揃いました。

今回THEATER GIRLは、ゲン役の古屋敬多(Lead)さん、力仁役の馬場良馬さん、ロック役の矢田悠祐さんにインタビューを敢行。後編では、本作の楽曲の印象や作品の内容にかけて「日常生活でのちょっとした悲劇的なエピソード」について語っていただきました。

インタビュー前編はこちら

本作の楽曲は「本当に難しい」

――今回、オリジナルミュージカルということですが、楽曲の印象についてもうかがえますでしょうか。

古屋:すごくいろんなジャンルがありますね。スウィング・ジャズのような要素の曲もあれば、王道のミュージカルソングというか、綺麗な曲も多いですし。

矢田:ロックのソロは、“ださカッコいい”感じにしたと言っていました。すごくいろんなジャンルの曲がありますね。ただ、一つ言えることは難しいです。

古屋:本当に難しいよね!

矢田:やっぱり作品の世界観が複雑なので、その分楽曲も複雑になるのかなという印象ですね。

――馬場さんも、楽曲についてはやっぱり難しい曲が多いとお感じですか?

馬場:やっぱり大変ですね。でも、自分が苦手な部分について、すごく丁寧に的確にアプローチしてくださって。もちろん、歌うときにメロディーやテンポを合わせないといけないのですが、そこに感情をどう乗っけるか、どういう気持ちでこの役は歌を歌っているのかということを一緒に教えてくださるので、そうやってにすり合わせしながらできるのはすごく楽しいなと思います。でも、やっぱりめちゃくちゃ難しいですね(苦笑)。

古屋:けっこう珍しいことなんですが、演出の荻田さんも一緒に歌稽古をしてくださるんです。荻田さんからの「心情的な部分について、こういう届け方をしたい」という要望に対して、歌唱指導の先生がそういう感じに聞こえるような技術を教えてくれるので、最高のコンビなんですよ。なので、本当にプロフェッショナルな現場だなと思いますね。

日常生活でのちょっとした悲劇的なエピソード

――本作は、アラバスターが「異形」に生まれたが故に、悲劇へと暴走していきますが、日常生活でのちょっとした「悲劇的なエピソード」があれば聞かせていただけますか。

古屋:ちょっとした悲劇的な出来事だと、最近お気に入りの指輪がなくなってしまって……。絶対家にあるはずなんですけど、どこにもなくて。めちゃくちゃ気に入ってたんですけどね。でも、そういうことってないですか? たぶん指輪が勝手に動いてるとしか考えられないです(笑)。

馬場:多分、部屋の中に亜美がいますね(笑)。

矢田:僕は、気に入ってたTシャツに、謎のシミがつきました(笑)。白いTシャツなんですけど、見たこともない蛍光黄色みたいなシミがついちゃって、何をやっても落ちないんです。

馬場:原因は分からないの?

矢田:全然分からないんですよ。家にそんな色の物もないし。なんなんやろうと思って。気に入ってたので、ちょっと悲しいです。

馬場:僕、家でお酒を飲むんですけど、最近物忘れが激しいのか、買ったお惣菜を電子レンジでチンしたまま3日経ってて、中で腐ってました(苦笑)。電子レンジの臭いがまったく取れなくなってしまったので、買い換えようと思ってます。

古屋:哀愁を感じますね(笑)。

――では、改めて本作への意気込みと作品を楽しみにしている方に向けてメッセージをお願いします。

古屋:僕は、今回この「アラバスター」という作品に出会って、率直にもっと早く知りたかったと思いました。父も手塚治虫先生の作品が大好きなので、今回すごく楽しみにしてくれているみたいです。今までは、ハッピーな役やはっちゃけた役が多かったのですが、今回はちょっとダークな世界観になるので、自分の中で、一つのターニングポイントになるのかなと。作品の持つ人間の強さを伝えていければいいなと思います。それと、透明人間がどういう感じで演出されるのかというところにも注目していただけたら。新感覚な舞台になると思いますので、期待していてください。劇場でお待ちしております。

矢田:「アラバスター」という作品は、SFっぽくもあるんですけど。そういったSFっぽさと、当時から今もまだ続いている差別的な問題であったり、そういう現代にも通じる人間同士の問題も含まれている作品だと思います。アラバスターとロックもそうですが、それぞれが濃い美学を持っていて、全員自分が正しいと思っているので、そのぶつかり合いが、どういう世界観を生み出していくのか、僕もすごく楽しみです。それと、世界観にぴったりな楽曲も揃っているので、その二つが合わさったときにどういう作品になるのか、楽しみにしていただきたいです。

馬場:「アラバスター」という作品は、人間の欲や本能、美学だったりをすごくむき出しにする作品なので、これをストレートプレイでやっても面白いとは思うのですが、お客様的にちょっと後味悪く帰ることになってしまうのかなと。やっぱり、ミュージカルでやることによって、より感情やいろんなものが広がりますし、エンターテインメントとしても、すごくミュージカルに合う作品なのではと思います。やっぱり今の世の中、絶対にエンターテインメントが必要だと思いますし、それを生で浴びていただけたら嬉しいです。

取材・文:THEATER GIRL編集部

インタビュー前編はこちら

公演概要

ミュージカル『アラバスター』

【原作】 手塚治虫
【脚本・演出】 荻田浩一
【音楽】 奥村健介
【企画協力】 手塚プロダクション

【出演】宮原浩暢(LE VELVETS)/古屋敬多(Lead) 馬場良馬/ 治田 敦 田村雄一 遠藤瑠美子 穴沢裕介 岩橋 大/
矢田悠祐 AKANE LIV/ 涼風真世

【日時/会場】
2022年6月25日(土)~7月3日(日) 東京芸術劇場プレイハウス
2022年7月10日(日) 梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ

【席種】 S席(パンフレット付き)13,000円(税込)/S席:11,000円(税込)/A席:7,000円(税込)
※S席(パンフレット付き)の販売は先行のみとなります。※パンフレットは公演当日、会場にてお引き換えください。公演期間以降のお引渡しはできませんのでご了承ください。
※ご購入後の返金・クレーム及びお席の振替は一切お受けできません。予めご了承ください。

【主催】ミュージカル『アラバスター』製作委員会
【お問い合わせ】 東京公演:公演事務局https://supportform.jp/event (営業時間:平日10:00~17:00)
※お問い合わせは24時間承っておりますが、ご対応は営業時間内とさせていただきます。なお、内容によってはご回答までに少々お時間をいただく場合もございます。予めご了承いただけますようお願い申し上げます。
大阪公演:キョードーインフォメーション:0570-200-888(平日・土曜11:00~16:00)

【公式HP】https://www.musical-alabaster.com/
【公式Twitter】 @mu_alabaster

THEATER GIRL編集部

観劇女子のためのスタイルマガジン「THEATER GIRL(シアターガール)」編集部。観劇好きの女子向けコンテンツや情報をお届けします。

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