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藤原祐規×大河元気インタビュー 『RAMPO in the DARK』「朗読劇は普通の舞台以上に想像力を使う見せ物」(後編)

INTERVIEW

2022年6月22日より東京・神田明神ホールにてリーディングシアターVol.3「RAMPO in the DARK」が上演されます。

本作は、江戸川乱歩の耽美的な世界をリーディング公演として上演する作品の第三弾。今回は「疑惑」「陰獣」の2作品が、23名の豪華出演者によって上演されます。

THEATER GIRLは、藤原祐規さんと大河元気さんにインタビュー。後編では、本作ならではの見どころやお二人が声の表現で特に難しいと感じることについてうかがいました。

インタビュー前編はこちら

蒸し暑くなってきた季節にぴったりな作品

――今回のリーディングシアターVol.3「RAMPO in the DARK」では、どんなところが見どころになりそうでしょうか?

藤原:僕が以前やったときは無観客の配信だったので、お客さんがいるところでやるのが今回初めてなんです。第一弾をやって思ったのが、耽美な物語を朗読するという経験があまりなかったので、それだけでも面白い企画だなって。僕がやったときは短編小説を3本やったんですけど、必ずドキッとしたりゾクッとするようなポイントがあったので、今の蒸し暑くなってきた季節にぴったりな作品になるのではと思います。

大河:朗読劇っていろんなやり方があると思いますし、それこそ動きのあるものだったり、絵が出たりするものもあるんですけど、この「RAMPO in the DARK」は僕が出演した中でもけっこう動きがないというか。台本を持ってその場に立ったらずっとそこにいるような感じで、朗読一点突破な感じがします。なので、一度世界観に引き込めさえすれば、どこまでも深く連れていけるなという気はしますね。その連れて行く先が江戸川乱歩っていうのが恐ろしいなと思いました。

藤原:トラウマになって帰っていく人とかいそうだよね(笑)。

大河:本当に(笑)。抜け出せなくなっちゃう。

日本語を的確に、100%意味を伝えるのは難しい

――朗読劇は声で表現される劇になりますが、お二人が声の表現で「特に難しい」と感じるのはどんなところでしょうか?

藤原:日本語を的確に、100%意味を伝えることって、簡単なようで難しいというか。ナレーションもそうですけど、その文の意味や作者の意図をお客さんに伝えることって感情だけじゃなくて、きっとテクニックもあると思うんです。でもそこをこだわり出すと、本当に難しいことなんだなって。僕ら俳優とか声優は、日本語と向き合う時間が続くと思うんですが、だからこその難しさがあるなと感じていて。今回そういったプロフェッショナルな方が集まってくるので、そこをより考えていかなければいけないなと思います。

大河:立ち上がるとか、動きならできる部分も全部音にしないといけなかったりと、息遣いをオーバーにしなきゃいけないところが難しいですね。逆に動きがないからこそ「これは何をしているんだろう」と、想像の余地を作ることもできたりもするので、出しどころと引きどころのさじ加減が難しいなと思います。

お二人がした、日常での「不思議な体験」とは……!?

――本作は濃密で美しくも残酷な乱歩の世界を表現しているとのことですが、お二人が日常でした「不思議な体験」があれば聞かせていただけますでしょうか。

藤原:僕、犬を飼っていて散歩で近くの公園に行くんですけど、そこがめちゃくちゃ風が強いんです(笑)。恐らくビルなんですけど、それにしても「なんでここだけ!?」って(笑)。あっちは無風なのに、近づくだけでも街路樹がめっちゃ揺れてるんですよ。そこにはカフェもあって、外にも席があるんですけど誰も座ってないです(笑)。

大河:僕、オカルトとか好きなんですけど、普段体験することってそんなにないですよね。それこそホラーやサスペンスの映画を観たりするのは、どこかで非日常を味わいたいと思って、常に探し回ってるからだと思うんですけど。でも、せいぜい僕の周りで起きてる非日常って「この前ヨーグルト買ったのに何でないの?」とかですね(笑)。

藤原:めっちゃ不思議じゃん(笑)。

大河:多分、自分で食べたんですけど。「買ったよな? 何でないんだ? 」ってその程度なんですよ。だから、「RAMPO in the DARK」でそれ以上のものを見せられるように頑張ります(笑)。

――では最後に、公演を楽しみにされている方に向けてメッセージをお願いします。

藤原:すごいキャストが集まりました。全公演間違いないと思うのですが、江戸川乱歩が書いたあの至高の作品群たちを、このキャスト陣がどう料理してくるのか、誰もが気になるところだと思うんです。毎回毎回色も違うと思うし、何回観に来ていただいても楽しめる作品だと思います。その中で、絶対にゾクッとする部分もあると思うので、涼みに来てほしいですし、ぜひ人の狂気に触れに来てください。さっき元気も言ってましたが、家に帰るときやお風呂に入っているときにちょっと思い出しちゃうような、人の心に残る公演になりそうな予感がするので楽しみにしていてください。劇場で待ってますので、ぜひ遊びに来てください。

大河:皆様のトラウマに残れることを大変光栄に思います。いや、でもそれぐらいの意気込みで舞台に上がりますので、皆様とお会いできたらと思います。よろしくお願いします。

取材・文:THEATER GIRL編集部

インタビュー前編はこちら

公演概要

CCCreation Presents
リーディングシアターVol.3「RAMPO in the DARK」

2022年6月22日(水)~26日(日)
東京都 神田明神ホール

原作:江戸川乱歩
脚本・演出:野坂実

キャスト:赤羽根健治、大河元気、逢坂良太、桑原由気、小林ゆう、佐々木未来、佐藤拓也、上西恵、新祐樹、鈴木崚汰、諏訪部順一、高田憂希、立花慎之介、茅原実里、西山宏太朗、野島健児、羽多野渉、日高里菜、藤原祐規、渕上舞、正木郁、三上枝織、代永翼(五十音順)

公式サイト:https://www.cccreation.co.jp/stage/rampo-in-the-dark-3/
公式Twitter:https://twitter.com/CCC201911

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※PC/スマートフォン共通
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Lコード:35243

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THEATER GIRL編集部

観劇女子のためのスタイルマガジン「THEATER GIRL(シアターガール)」編集部。観劇好きの女子向けコンテンツや情報をお届けします。

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