鳥越裕貴インタビュー 『最後の医者は桜を見上げて君を想う』「せっかく生きているんだから楽しまないと損」（前編）

2022年9月8日（木）よりCBGK シブゲキ︎!!にて、舞台『最後の医者は桜を見上げて君を想う』が上演されます。

本作は、続々重版、50万部突破、本読み書店が選ぶ「感動小説」第一位の小説の舞台化作品。対立する二人の医者と患者の最後の日を描いた衝撃の医療ドラマです。

出演には、天才外科医、福原雅和役に細貝圭さん、死神と呼ばれる風変わりな医者桐子修司役に山本涼介さん、福原、桐子と同期の医者、音山春夫役に鳥越裕貴さんと実力派キャストが揃いました。

THEATER GIRLは、音山春夫役の鳥越裕貴さんにインタビュー。前編では、同期の医者を演じる細貝圭さんと山本涼介さんの印象や作品に取り組むにあたって意識していることをうかがいました。

インタビュー後編はこちら

原作が本当に素敵な作品

――本作への出演が決まったときのお気持ちはいかがでしたか？

稽古期間も短くとてもハードなスケジュールだったんですけど、原作が本当に素敵な作品で、共演するキャストの皆さんも魅力的だったので、ぜひやらせていただきたいと思いました。

――今回は、福原、桐子と同期の医者、音山春夫を演じられますが、どのような人物になりますでしょうか？

見た目的なことを言うと、もう少し外見も（原作に）寄せたいなと思ったんですけど、 とりあえず太って油汗を出したいなって。でも、なかなかそうもいかず……（苦笑）。ただ、稽古がタイトなので逆にいっぱいいっぱいで脂汗が出ているかもしれないです（笑）。

すごく共感しやすいキャラクターというか、お医者さんじゃなかったとしても、一番バランサーという感じの人物ですね。突出した人がそばにいるからこそ、逆に自分の平凡さみたいなものをマイナスに感じたりすることもあると思うんですけど、逆にプラスだというのが分かるキャラクターなので、すごく親しみやすかったです。

――どういったところに気を付けて演じていきたいですか？

3人の仲のいい同期の一人がこういう病気になって。2人にどう影響を与えていけばいいのかということを探りながら、今はチャレンジしているところです。

――同期の医者を演じられる細貝圭さんと山本涼介さんとの関係性はいかがですか？

圭ちゃんは意外と長い付き合いなんですけど、今回共演するのがけっこう久しぶりなんです。でも全くそういう感じがしなくて「懐かしいな、この感じ」ってすんなり馴染めましたね。涼介は今回初共演なんですけど、すごく人懐っこいというか、突っ込み始めたら、どんどんボケ始めるんで、可愛い猫やなと思いながらヨシヨシしてます（笑）。

――すでにお二人との関係性も深まっていらっしゃるんですね。

そうですね。稽古合流の日に「最初からいたよね」と言われるぐらいすんなりと馴染めるようにしてくれたので助かりました。

――鳥越さんはいろいろな俳優さんと交流が深い印象がありますが、初対面の方ともすんなりと馴染める方ですか？

そうですね。今回涼介も初めてでしたけど、すんなり馴染めたかなと思うので。

――お三方で作品や役柄について話し合われたりもしているのでしょうか？

3人でいろんな話をしてますね。僕が合流する前にすでに3週間くらい稽古をやっていて、味変みたいな感じで、合流をすごく楽しんでくれたみたいで。自分が入ったことでどう作品に生かしていけるか、考えながらやりたいと思っています。

次のページ：音山春夫はどこの病院にも一人はいるようなタイプ