柿澤勇人インタビュー 『スルース~探偵~』 「二人の部屋で起こっていることを“覗き見”しに来てほしい」
INTERVIEW
――今回、演出も吉田鋼太郎さんが務められますが、吉田さんの演出に期待することはありますか?
『スルース~探偵~』という作品は本当に名作ですし、昔から日本や様々な国で、いろいろな形でやられている。すごく面白い作品だから、これからもどんどん上演されると思うんですね。僕の演じるマイロ・ティンドルという役は、非常に難しいシーンもあって。自分の中ではあんまり光が見えないというか、「どうするんだろう」と今から思っているんですけど。
なので、とにかく早く鋼太郎さんに教わりたいですね。もちろん、自分でもいろいろ考えて試したいとも思いますけど。鋼太郎さんは『アテネのタイモン』のときの“客席で演じる”みたいな、自分の発想には全くない、新しい手法で新たな自分を導いてくれたので、また新しい景色を見せてもらいたいなとも思うし、自分でもそれを発見したいなと思います。
――公演は少し先になりますが、役作りなど、これから準備していきたいことはありますか?
今回は身体を絞るということもないですし、いたって普通の青年なので、まだそんなに準備することはないんですけど。マイケル・ケインとジュード・ロウが出ている映画版だと、設定が現代に置き換えられていて、スマホとかも出てきて家も全自動になっているんです。鋼太郎さんが「すごく面白い」と仰っていたので、ああいう感じもいいなとは話していますね。
あとは、日本にはないんですけど、マイケル・ケインが青年だったときの作品があって、それを海外から取り寄せて見ました。今のところ準備していることはそれくらいですかね。