太田将熙インタビュー 「アニバーサリーブックが皆さんへの恩返しになったらいいなと思います」（後編）
2024年3月25日に、デビュー10 周年を記念した「10TH ANNIVERSARY BOOK 『其のまま。』」を発売する太田将熙さん。
2月15日からは東京、大阪にて、ミュージカル「伝説のリトルバスケットボール団」の本公演にサンテ役で出演します。
THEATER GIRLは、太田さんにインタビューを敢行。後編では、ミュージカル「伝説のリトルバスケットボール団」の見どころやミュージカル作品ならではの魅力、本作にちなんで、「学生時代の青春エピソード」について語っていただきました。
実際は、感情が一番動いている人間だと思っています
――本作ではサンテ役を演じられますが、役柄としてどんなところが見どころになってきそうでしょうか？
サンテは、今回出演する他のメンバーとは少し立ち位置が違っていて。橋本祥平くん演じる主人公のスヒョンと平野良さん演じる先生がいて、梅津瑞樹くん、糸川耀士郎くん、吉高志音くん演じる3人は幽霊なので周りから見えていないんです。
僕が演じるサンテは、人に興味がないというか、あまり感情が動かなくて一見ロボット人間みたいに描かれています。ただ、実は幼い頃に母親から猛勉強をさせられた影響で壁を作っていて、人に期待して一喜一憂することをすごく怖がっている人間なのかなって。実際は、感情が一番動いている人間だと思っています。
初見で台本を読んだ時は、もう少しカチコチで暗いイメージがあったんですけど、演出家のTETSUHARUさんやプロデューサーさんが、太田将熙だからできるサンテを目指したいと言ってくださったので、それを模索しながら作りました。 韓国チームのサンテはまた全然違いますし、人によってどうとでも変わる役になっているので、僕だから出せる味を出せたらいいなと思います。
お芝居が良かったと言ってくださって励みになった
――プレビュー公演時の印象深いエピソードはありますか？
韓国チームの方がプレビュー公演を観に来てくださったんですけど、本国の方たちがどんな印象を持ったのか不安でしたが、すごく絶賛してくれて。特にお芝居が良かったと言ってくださったのでとても励みになりました。
――本公演に向けて、さらに士気が上がりますね。元々、韓国ミュージカルにはどんなイメージを持たれていましたか？
ダークな世界観というか、けっこう重たいイメージがありました。ただ、この作品は本当に青春というか、良い意味で学生時代の淡い感じが描かれているので、押し付けすぎないで観られるというか。「こんな奴いたな、こんな時もあったな」と感じてもらえる作品だと思います。
あとは、やっぱり楽曲がとてもいいので、歌っていてすごく楽しいです。シリアスなシーンでも、曲調が軽やかだったりするので、切なすぎなくていいなと思います。
ミュージカルは「やっぱり賑やかで楽しい」
――以前も、ミュージカル『ジェイミー』に出演されていましたが、ミュージカル作品ならではの楽しさを感じるのはどのような部分でしょうか？
やっぱり賑やかで楽しいなって。『ジェイミー』の時は特に感じました。日本のメンバーだけど、みんな海外の血が入っているんじゃないかってくらい個性がすごくて。 それこそ同じ学生役の鈴木瑛美子さんとかめちゃくちゃパワフルで。歌もすごく上手いし堂々としていて。自分の世界を持って技術を磨いていく人って素敵だなと思いました。すごく刺激になったし、あまりミュージカルに挑戦したことがなかったので、ストレートの舞台とは全く違うなと思いましたね。
――学生役で同年代のキャストも多かったので、和気藹々とした雰囲気だったのでは？
ワイワイしてましたね。それこそ佐藤流司とは同い年だったのですごく仲良くなりましたし、いい現場だったなと思います。
――普段は、映像作品やストレートの舞台に出演されることが多いと思いますが、ミュージカルの現場は新鮮でしたか？
新鮮でしたね。楽譜も何もわからない状態で「ト音記号ってなんだっけ？」みたいなところから入ったので。そういう意味では、また新しい要素になったかなと思います。今回はそれぶりのミュージカル出演なので、 「ダカーポ」とかそういった用語も先生に教えてもらったりしています。
――個別の歌唱指導だと、どんどん上達できそうですね。
本当にいいレッスンになっていますね。先生がどんなレッスンがしたいかそれぞれに聞いてくれて、僕は「基礎の基礎を知りたいです」とお願いしたんです。今まで何も考えずにやっていたことを言語化すると、技術としてちゃんと身になっていくんだなと感じました。やっぱりロジカルに作っていくことが大事なんだなって。
学生時代の青春を感じたエピソードとは？
――本作は、韓国発の青春感動ミュージカルですが、太田さんの学生時代の青春エピソードを聞かせてください。
僕は、けっこう青春好きなタイプだったかもしれないです。中学1年生の時にサッカー部で遠征に行ったんですけど、3年生はずっと試合をしていて、僕らはずっと玉拾いをして傍で見ていて。夕方くらいになってようやく相手チームの1年生同士で試合をさせてもらえるんです。その時の、サッカーとは関係ない話をみんなでぺちゃくちゃ喋りながら、日が落ちていく感じがすごく印象に残っています。当時は待ち時間が長いと思っていたけど、今思い返すとあの時間がすごく楽しかったんですよね。
――学生時代の経験が、今回の舞台にも活かせるかもしれませんね。ちなみにバスケはお得意な方ですか？
バスケは習ったことはなかったんですけど、漫画の中で『SLAM DUNK』が一番好きなんです。その影響で、地元の体育館でやっているバスケに参加させてもらっていた時期もありました。
1日1日を大切に使いたい
――2024年もまだ始まったばかりですが、今年はどんな年にしていきたいですか？
生活面で言うと、早寝早起きを心がけて、1日1日を無駄にしないように、できる限りやれることを全部したいなと思っています。去年は、逆にプライベートを充実させるのを目標にしていて、プライベートでキツいことをたくさんしようと思っていたんです。
登山をしたいという目標も叶ったんですけど、逆にオフの日にけっこう寝ちゃって。14時くらいに起きてしまったこともあったので、睡眠は大事だと思う反面、この時間で映画を1本分観られたなと思って。今年はなるべく1日1日を大切に使おうと思っています。
――最後に、「10TH ANNIVERSARY BOOK 『其のまま。』」とミュージカル「伝説のリトルバスケットボール団」の本公演を楽しみにされている皆さんにメッセージをお願いします。
今年デビュー10周年ということで、アニバーサリーブックを出させていただくことになりましたが、10周年だからといって出せることは当たり前じゃないと思いますし、応援してくださる皆さんのおかげで、このような機会をいただけたと思うので本当に感謝したいです。
普段あまりSNSなどでお礼も言えていないし、 仕事で返していくというスタンスでやってきたので、今回のこのアニバーサリーブックがまた一つ皆さんへの恩返しになったらいいなと思います。一度でも応援してくださった方に触れてもらえたら嬉しいです。
ミュージカル「伝説のリトルバスケットボール団」は、本当に久しぶりのミュージカル出演です。最近は以前よりも舞台に出る機会は少なくなっていますが、舞台もすごく好きなので、観に来てくださった方に良い作品だったと思ってもらえるようなものにしたいです。まだミュージカル経験は少ないですが、歌もしっかりと練習しているので、お芝居だけではなく、ダンス、バスケも含めて、全てクオリティーの高いものをお見せできるように頑張ります。
取材・文：THEATER GIRL編集部
Photo：野田涼
発売概要
アニバーサリーブック 「太田将熙 10TH ANNIVERSARY BOOK 『其のまま。』」
（通常表紙 ver.、HMV&BOOKS 限定表紙 ver.）
撮影：川島小鳥
【仕様】AB 判（257×210）、無線綴じ、帯
【価格】単品3,500 円（税込）
【発行元】株式会社アミューズ 【発売日】2024 年 3 月25 日予定
https://www.asmart.jp/masaki_ota
公演概要
ミュージカル「伝説のリトルバスケットボール団」
【東京公演】
公演日：2月15日（木）～2月25日（日） 会場：＠草月ホール
【大阪公演】
公演日：3月2日（土）～3月3日（日） 会場：松下IMPホール
【キャスト】
スヒョン役 橋本祥平、ダイン役 梅津瑞樹、スンウ役 ⽷川耀⼠郎、ジフン役 吉⾼志⾳
サンテ役 太⽥将熙 ・ ジョンウ役 平野良
＜バンドメンバー＞キーボードコンダクター：田中葵、ギター：朝田英之、ベース：澤田将弘、ドラム：足立浩
【スタッフ】
作 ：パク・ヘリム
作曲：ファン・イェスル
オリジナル・プロダクション：アンサン⽂化財団、IM Culture
演出・振付：TETSUHARU
⽇本語上演台本・訳詞：私オム
協賛：スポルディング・ジャパン株式会社
企画・制作：株式会社 FAB
主 催：株式会社 FAB、サンライズプロモーション⼤阪
©リトルバスケットボール団 製作委員会
【公演 HP】http://littlebasketball.jp/
【公式 Twitter】＠_littlebasket (ハッシュタグ：#リトルバスケ)
【公演に関するお問い合わせ】info@fabinc.co.jp
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