• HOME
  • topic
  • INTERVIEW
  • 平野良インタビュー 『忠臣蔵 討入・る祭』 「観ている人に生きていることを実感してもらう、それが俳優のやりどころ」

平野良インタビュー 『忠臣蔵 討入・る祭』 「観ている人に生きていることを実感してもらう、それが俳優のやりどころ」

INTERVIEW

――第一部のお芝居『O-ICCEAN’S11~謎のプリンス~』では「忠臣蔵」をモチーフにした物語が描かれますね。寺坂吉右衛門役を演じる上での、今作の見どころを聞かせてください。

(取材時は)台本がまだなので、詳しいことについて今はまだ分からないんですけども。年末の風物詩である「忠臣蔵」を、また今年もやる――というのも(“祭”シリーズを)初めて明治座でやった時の題材も「忠臣蔵」だったんです。だから、10周年でちょうど一周してきた感覚というか。この10年の間に明治座での“祭”シリーズはこういう形になりました、という一種のお披露目みたいなものにもなると思います。

――初回公演と同じ題材とは、巡り合わせを感じます。

そして「忠臣蔵」では、寺坂吉右衛門にフィーチャーすることがあまりないので、ここが新しい解釈のミソになるんじゃないかなと。この“祭”シリーズは、歴史を史実通りに描くのではなく「もしかしたらこうだったのかもしれない」というIFに基づいて作っている作品なんです。だから「こういう忠臣蔵だったのかもしれない」っていう面白さもあって、そのキーマンを担うことになるのが寺坂吉右衛門……なのではないかという、現時点での予想なんですけど。

――台本の完成が楽しみですね。

やっぱり「忠臣蔵」って熱い話だし、人を思う話でもあるんですよね。敵討ち……は、今の時代では決闘ですら犯罪になってしまうのであれですけど、人と人の繋がりをより感じられる作品だと思うんです。ソーシャルディスタンスで、人と会わない・ご飯にも行かない、みたいなことになっているから今だからこそ、グッとくる内容になるんじゃないかなと思いますね。

「なぜかついていきたくなる」“コバカツさん”の魅力

――ご縁が深いという小林且弥さんとのW主演ですが、どんなカンパニーになっていきそうでしょうか?

コバカツさんは、本当に人望が厚くて素敵な俳優さんなんですよ。「ヤダ、やりたくない」とか弱音をこぼしていても、なぜだかみんながついて行きたくなっちゃう。そんな不思議な魅力があるんです。だから、コバカツさんを中心に温かいチームになっていくんじゃないかなと思います。

――なぜか人がついてくるというところは、大石内蔵助役にぴったりですね。

そうなんですよね。今回の大石内蔵助のキャッチフレーズが「転職したい赤穂藩家老」なんですけど、本当にまんまだなと思って(笑)。ご自身がMCをやっている番組でも「もう俺、卒業でいいんじゃない?」って軽口を叩くんですけど、毎週ちゃんとやってますからね! しかも面白いですし!

次のページ:第二部では今年の流行を全部どり!?『煮汁プロジェクト』とは

THEATER GIRL編集部

観劇女子のためのスタイルマガジン「THEATER GIRL(シアターガール)」編集部。観劇好きの女子向けコンテンツや情報をお届けします。

プロフィール

PICK UP

関連記事一覧