紅ゆずるインタビュー「その人自身がいるぐらいに息づきたい」
――昨年からコロナ禍の影響で多くの公演が中止、または一部中止になっています。こうした状況を受けて、紅さんの中で意識の変化などありましたら聞かせてください。
コロナ禍になって気付くことも多いんですよね。たとえば夜に会食ができなくなったり、みんなで集まって同じ鍋をつつくなんてこともできない。そんな当たり前のことが、どれだけ素晴らしいのか。そういう日常の「当たり前」とされていたことがどれだけ貴重なことなのかと感じています。
マイナスの情報ばかりが増えて、そこに意識を集中してしまうと気も滅入ってくる。季節ごとのお祭りも中止になり、お正月は実家に帰ることもできない。でも、見方を変えれば、それが次にできる時の喜びは大きいと思うんです。
こんな時代だからこそ世界中がみんな力を合わせて「霧が晴れるまで共に頑張っていこう!」と、なるべくプラス思考に考えられる世の中に向かっていきたいですよね。
――それは今一番大事な視点かもしれないですね。今後、どんな役柄やお仕事に挑戦されたいですか?
役柄は、時代劇の『暴れん坊将軍』の後ろにいる“くノ一(女忍者)”をやってみたいです。将軍の左右に仕える二人のうちの一人。時代劇が好きなので興味があります。
あとは「大奥」に出てくる主演をいびる意地悪な役や、毒々しい役などは役者としてとてもやりがいがあって魅力を感じるので、いつか挑戦してみたです。
――それはやりがいがありそうですね(笑)。他にも興味はありますか?
台本のない情報番組に興味があります。
のほほんとした番組で、誰も傷つかないのほほんとしたコメントを生放送でお届けするみたいなネガティブなニュースがあったら、「こう言ってるけど、こう思ってるのかもしれないよ」「こういう考え方ができませんか」っていうフォロー役に回りたいというか。人のことをなじるんじゃなくて、「優しい気持ちを持ちましょうよ」って、誰も嫌な気分にならない人を楽しい気持ちに出来る番組に出演して、世の中を穏やかにしたいですね。