村井良大、木村達成、渡辺 大インタビュー 『魔界転生』 「お祭り的な感じで楽しんでいただけたら」(後編)
――堤さんのお話がでましたが、今回堤さんの演出を受けられた印象はいかがでしょうか?
村井:今回の方が、非常に楽しんでいらっしゃる感じがしますね。台本の内容的にも、もっとおどろおどろしい感じというか、ちょっとダークな重い感じだったんですけど、今回は明るく楽しい感じにしていきたいというのが、全面に出てますよね。あとは映像を使ったトリックというか、アクションがありますし。でも、堤さんの考えてることって、稽古場ではあまりわからないんですよ。舞台上に行って、装置を見たときに「なるほど」と思うことが多いので。やっぱりそこで堤さんのマジックがきいてくるんだなと思いますね。
――本番になるまでは、舞台装置など演出面ではわからないことも多いんですね。
村井:想像はするけど、やっぱり対面すると違うので。(渡辺さんに)舞台版の堤さんの演出は、どうですか?
渡辺:演出的に言うと、やっぱり2018年にやっていたベースがないと、倍の時間がかかるだろうなという感じはしましたね。映像との合わせであったり、段取りであったりっていう面で。それから、今までだったら客席登場の演出もあったと思うんですけど、今回はできるゾーンが限られてるので、狭くなるのかなと思ったら意外とそうでもないなって(笑)。割とフルに使ってるんじゃないかなという感覚はありますね。
――堤さんならではのユーモアが散りばめられた演出になっているんですね。
村井:そうですね。何がでてくるかわからないし、ダメ出しの予想がまったくつかないんですよ。
――他の舞台とはまったく違うような部分をダメ出しされたりも?
村井:全然ちがいますね。本当に特殊な感じだと思います。
渡辺:俺はこれがスタンダードだから。「前の舞台はこうでした」ってずっと突っぱねて生きていこうと思ってるよ(笑)。
村井:スタンダードというよりは、スペシャリティだと思った方がいいかもしれません(笑)。