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笹本玲奈インタビュー ブロードウェイミュージカル『メリリー・ウィー・ロール・アロング』 「舞台に立つ原動力は“新しい自分を見つけられる期待感”」

INTERVIEW

――先日まで、ミュージカル『マリー・アントワネット』にマリー・アントワネット役で出演されていましたが、作品ごとに、どのように役を切り替えてらっしゃるのでしょうか? 

切り替えはすぐできるのですが、役によって歌うキーや使う声が全く違うので、最初の頃は苦労しました。マリー・アントワネットと「ウエスト・サイド・ストーリー」のマリアのキーも、ソプラノとアルトで違いますし、立て続けに公演があった場合、声の切り替えにすごく時間がかかってしまうタイプなんです。なので、作品に入る前に、そのキーに合わせたボイストレーニングを準備してから挑むようにしています。

――作品に入る前に、役柄のキーに合わせたボイスとレーニングをしてから次の作品に挑まれているのですね。笹本さんが歌う際に、なにか心掛けていることはありますか?

マリー・アントワネットをやっていたときに、音楽監督の方によく「歌いすぎ」と言われたんです。メロディーがあまりにも美しいと、それを歌ってしまう傾向にあるみたいで。自分の声が響くところに持っていけるように、「そこまで歌い込もうとしなくていい」と言われて。確かに、自分でもそういう傾向があるなと自覚はありました。

もちろん、メロディーを歌いこなすこともすごく大事なことだとは思うのですが、マリア・フリードマンさんの、女優として活動をされているときのCDを何作品か聴いたことがあって、彼女は歌を歌っていないんですよね。歌っていないというのも変なのですが、歌声で歌っていないというか、セリフの声で歌っているんです。

ミュージカルは、だいたいセリフがあって、イントロが始まってもセリフを言いながら、そこから自然に歌に入っていくのがよくあるパターンだと思うのですが、マリアさんの場合は、「ここから歌になりました」という切り替えがあまりないんです。そこが、私も目指さないといけないところだと思いました。

お客様的にも「いきなり歌になりました」となると、すごく気持ちがモヤっとしてしまうと思うので、いかに、セリフを話すときの喋り言葉と歌声とを繋げていけるかを、これから勉強していきたいと思っています。

作品ごとに全く異なる本番前の「ルーティン」

――笹本さんが、稽古や本番でルーティンにしていることはありますか?

ルーティンでやっていることは作品ごとに全く違いますね。例えばミュージカル『マリー・アントワネット』では、ドレスが重かったり、歌う曲数があまりにも多かったりしたので、舞台に立つまでに、準備運動や発声にすごく時間をかけていました。ただ、一時間前くらいに入る作品もあったりして。それは、別にその役を軽くやれているということではなくて、自分に近い役は、私の中でそんなに準備が必要ではないんです。

マリー・アントワネットは、あまりにも自分とかけ離れている役だし、単純にドレスも12キロくらいあって重いので、それに対してのトレーニングをちゃんとしなくてはというのもあり、3時間前には入っていました。なので、ルーティンは作品や役によって全く違いますね。起きる時間も計算して、なるべく開演の6時間前には起きて、そこから声を出すようにはしています。

――作品ごとに入り時間やルーティンでやられていることが異なっているとは驚きです。ちなみに、笹本さんが舞台に立ち続ける上で原動力としているものはなんですか?

世代ごとに変わってきた感じがあります。昔は、「いつかこういう役をやりたい」「こういう女優になりたい」という明確な目標があって、それに向かって頑張ってきた感じだったのですが、最近は、何かを明確に目標にするというよりは、純粋に、“新しい自分を見つけてみたい”と思っています。

「自分にこんな感情があったんだ」「こんな声が出せたんだ」と、まだまだ自分の知らない自分がいるのではと思うので、 “新しい自分を見つけられる期待感”が原動力なのかもしれません。

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THEATER GIRL編集部

観劇女子のためのスタイルマガジン「THEATER GIRL(シアターガール)」編集部。観劇好きの女子向けコンテンツや情報をお届けします。

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