ミュージカル『四月は君の嘘』開幕！「今を生きる青春の輝きが詰まっています」

2025.08.24

REPORT

2025年8月23日より昭和女子大学人見記念講堂を皮切りに、ミュージカル『四月は君の嘘』が開幕した。

「四月は君の嘘」は、新川直司が2011〜2015年に講談社・月刊少年マガジンにて連載(全11巻) し、2012年度マンガ大賞ノミネート、2013年講談社漫画賞少年部門受賞、フジテレビ「ノイタミナ」枠でのＴＶアニメ化、実写映画としても大ヒットを記録した世界的にも絶大な人気を誇る同名コミック。

そのミュージカル版として2022年に初演された本作は、ミュージカル界の巨匠作曲家フランク・ワイルドホーンが、本来のPOPソングライターとしての才能をいかんなく発揮したキャッチ―で瑞々しい音楽と、原作の魅力である青春の刹那のきらめきと美しさを巧みに折り込んだ脚本、日本ミュージカル界を牽引する若手実力派キャスト揃い踏みによる存在感あるパフォーマンスが絶賛され､大反響の内に千穐楽を迎えた。そんな、世界各国で好評価を受けた日本発の傑作オリジナルミュージカルが、3年の時を経て再演される。

主人公で元天才ピアニスト・有馬公生役は活躍目覚ましい次世代ミュージカルスターの筆頭･岡宮来夢と､20歳の注目の実力派として抜擢された東島京さんがWキャストで演じる。

圧倒的個性を持つヴァイオリニスト・宮園かをり役には､『レ・ミゼラブル』でコゼット役を好演した加藤梨里香と､2020年にハロー！プロジェクト所属女性アイドルグループJuice=Juiceを卒業以降はソロアーティストとして精力的に活動する宮本佳林。公生の幼馴染でソフトボール部の主砲・澤部椿役は希水しおと山本咲希。公生と椿の友人・渡亮太役は吉原雅斗と島太星と、オーディションで選出されたフレッシュなキャストが揃った。

今回は、岡宮来夢・東島京、加藤梨里香・宮本佳林、希水しお・山本咲希、吉原雅斗・島太星が登壇した囲み取材の様子とゲネプロの舞台写真をお届けする。

まずは、キャストそれぞれから初日を迎える心境と意気込みについて語られた。

岡宮来夢「本当にみんな素敵なので、早くお客様に届けたいという気持ちでいっぱいです」

東島京「とにかくエネルギーがめちゃくちゃに溢れているので、そのままダイレクトに受け取っていただけたら嬉しいです」

加藤梨里香「会場がとても広いのですが、繊細な場面も多いので、エネルギーを大切にしながら、繊細な部分は丁寧につないでいきたいと思っています」

宮本佳林「みんなそれぞれの気持ちがしっかり届くといいなと願っています」

希水しお「キャストや観に来てくださる皆さんと一緒に、思い切り青春したいです」

山本咲希「キャスト一人ひとりの個性が本当に出ていて楽しいので、ぜひワクワクしながら観ていただきたいです」

吉原雅斗「少し恥ずかしいくらい青春していますが、それを拒まずしっかり受け取っていただけたらと思います」

島太星「ハンカチまたはティッシュが必須だと思います」

役作りでそれぞれ苦労したことやWキャストの印象について、有馬公生役の岡宮は「同じ役でも、ほぼ別人のように違う仕上がりになっています。芯はあれど、それぞれの色がはっきり出ているなと思います」と語り、

東島も「本当にそうですね。それぞれの色だったり自分の過ごしてきた人生や出会った人たちのものが役に色濃く表れていて、それぞれの組み合わせを楽しんでいただけたらと思います」と本作でのWキャストの魅力について語った。

本作では演奏シーンも見どころだが、ピアノやヴァイオリンの稽古について、岡宮は「彼（東島）はピアノ経験者ですが、僕は未経験なので。稽古中からずっと教えてもらいながら頑張ってきました。本当にすごいなと思います。それで言うと、バイオリンを弾くシーンもあるので、（宮園かをり役の）お二人はずっと稽古を頑張っていました」と稽古での取り組みについて語り、

加藤も「ピアニカは本当に音を出しますし、ヴァイオリンも個性派ヴァイオリニストという役なので、早弾きが多くて指が追いつかないくらいなので、指をマッサージして臨みたいと思います」と大変さを語ると、同じく宮本も「筋トレをしたりもしています」と役作りについて吐露した。

実際に指をおさえるところを練習しているのかという問いに加藤は「本番用の演奏を担当してくださっている方の動画を、いろいろな角度から撮って練習しました」と役づくりの裏側について語り

ピアノの鍵盤についてもたたくところがピッタリに見えたというコメントに岡宮は「本当にそう見えたなら自信になります。でもきらきら星はちゃんと弾いています（笑）」とピアノの演奏について触れ、「押さえる場所を2人で確認しながら、特徴的なところを（東島に）先生のように教えてもらいました」と演奏シーンの稽古の裏側について語った。

Wキャストの印象について澤部椿役の山本は「最初に会ったときからWキャストなのに信じられないくらい違いがあるんです。今はウィッグでショートヘアになっていますが、（希水）しおちゃんは普段髪が長くてお団子にしていて、声も高いのですが、私は声が低いので」と語ると

希水も「同じ曲を歌うときにも、私が高いところから入って、（山本）咲希ちゃんはそこから進んでいくというように、アプローチの仕方がまるで正反対でした」とそれぞれの印象を述べ、山本も「Wキャストだと比べたりすることもあると思いますが、でも、私たちはあまりに違いすぎて、比較するというより全く別物として見てもらえる気がします」と語った。

同じく、Wキャストの印象について渡亮太役の吉原は「この子（島）はいるだけで明るくなる天性のものを持っているんです。さっきも少し飛び出していましたが（笑）、本当に場が和むんです」と微笑ましく語ると

島からは「僕はけっこうライバル心を抱いていたので稽古期間はずっと雅斗くんのことが大嫌いでした。でも安定期に入りまして、今では大好きです（笑）」と衝撃的な発言が。

吉原「複雑ですね（笑）」

島「でも、結果的に超好きです！」

吉原「ありがとうございま～す！（笑）」

という息の合った二人のやりとりに場の空気が和んだ。

モテモテの役を演じるにあたって、意識したことについて、吉原は「普段からそういう点に関しては意識させていただいています！　それを肯定すると印象悪いですかね？（笑）、でも仕草や原作に描かれている渡くんのテンション感だったり居方みたいなものは勉強させていただきました」と語ると

島は「渡はすごく目が輝く存在です。でも僕は普段「死んだ目」と言われるんです（笑）。キャストの皆さんは本当に輝いているので、自分に足りないものは何かと考えて、本当にまつ毛パーマに行こうかまで考えました（笑）明日にはプリンプリンになっているかもしれません」と衝撃発言が。

さらに「でも今日はすでに輝いていました」と自画自賛すると

「それはみんなが判断することだから（笑）」と、すかさず岡宮らカンパニーメンバーからのツッコミが入った。

稽古での印象深い出来事についての話になると、「みんなで花火をしました！」と岡宮らから報告が。

岡宮は「本当に恥ずかしいんですけど、みんなで丸になってゆずさんの「栄光の架橋」を流しながら、線香花火が燃えている間に1人ずつ夢を語るという時間を過ごしました。めちゃくちゃ恥ずかしいですよね。でもあの時はなんの恥ずかしさもなく、「青春ってこれなんだな」というのを共有しながら。（加藤）梨里香ちゃんだけ来れなかった日があって、2回やったうちの1回目は7人で集まったんです」と当時の状況について語ると

加藤からは「後日一人でそれをやらされました（笑）」というエピソードが。

岡宮「誰かが言ったというより自然な流れで。ご飯を食べに行こうとして、早めに解散する雰囲気になったのに、誰も帰ろうとしなくて。そのときに雅斗くんが「花火する？」って」

吉原「冗談っぽく言ったら、「じゃあ行こうか！」となって」

東島「あの日を境に稽古場の空気が変わったと思います」と花火でカンパニーの一体感が生まれたという素敵なエピソードが語られた。

稽古中の面白かったエピソードはあるかという問いに、希水は「もっと仲良くなりたいねというときに、みんなであだ名をつけようとなって。そのときに（島）太星さんが「ChatGPTで“島太星あだ名”を調べてみよう」と自分で検索してくれて。出てきたのが「タイガー星人」や「タイ米」だったんです」という面白エピソードが飛び出し、